結婚してから、よくパンを作るようになりました。「バリッとクープの開いたフランスパンが焼きたい!」と思い、何度も作ってきましたが毎回撃沈……。
やはり業務用オーブンでしか焼けないのか、と思うこともありましたが、苦節7年、ハードパンが焼けると評判の石窯ドーム(ER-SD5000)を購入したところ、理想と近いハードパンが手作りできるようになりました。
今回は私の長いハードパン作りの道のりや、石窯ドームの素晴らしい機能&使い方などを紹介します。
ハードパン作りをしてみたいなと思う方の参考になりますように。
目次
何度焼いても美味しいフランスパンができない
結婚後かねてから興味のあるパン作りを始めるようになりました。最初のうちは菓子パンや総菜パンを焼いていたのですが、いつしかバリっとクープの開いたハードパンを焼けるようになりたい!と思うようになりました。
ハードパンはパン作りの中でも難しく技術がいります。
でもハードパンは、私はもちろん夫も好きなので、絶対上手に焼けるようになりたいなと思いました。
でも、失敗は続きます……。
成形が上手にできない、クープがスッと引けない、生地に気泡が入らない、など色々あるのですが……。一番ショックなのが見た目なんです!
恥ずかしいのですが見てもらえますでしょうか?

そう!凹凸のないのっぺりとしたフランスパンになってしまうんです。

かろうじてちょっとだけクープが開くこともありましたが、全然求めているカッコいいフランスパンではありません。またなぜだか分からないのですが、クープは割れないのに側面が爆発してしまうことも多くありました。
形も草履のようにぺったんこ気味で…(泣)

気合を入れてシャンピニオンを焼いてみてもこんな感じなんです。
生地もなんだかつまった感じでかたいし、あまり美味しくありません。
私が石窯ドームを購入するまで使っていたオーブンで、なんとかハードパンが焼けないものかと色々試しました。本を見て勉強したり銅板を購入したりアルミホイルで覆ってみたり、材料を変えてみたりなど……。でもどれもすべてあまり効果がありません。
ハードパン作りは完成するまでに6時間ほど時間がかかるので(少ないイーストで作るので発酵時間が長めです)失敗すると結構ダメージも大きいです。
失敗ばかりが続くと、もうハードパンは私には焼けないのかもしれないな……と半ばあきらめモードになるときもありました。
新しいオーブンが欲しい!―石窯ドームを買うまで
そんなとき、パンを焼くのが上手な人のブログを見ていると石窯ドームを使っているとの情報が!
パン屋さんにあるみたいな素敵なフランスパンもこのオーブンで焼いているようでした。またこのオーブンは大手料理教室であるABCクッキングでも実際に使われているようです。
石窯ドームを使って多くの人が美味しそうなハードパンを焼いている!という事実を知りドキドキしてきました。そして次第に私も石窯ドームを使ってハードパンを焼いてみたいと思ったのです。
私自身、オーブンの買い替えには随分悩みました。高い買い物だし、今使っているオーブンが別に壊れたわけでもないのに買い替えるなんてなぁ……と。
何週間も悩みましたが、「どうしてもフランスパンが焼けるようになりたい!」「これは私のずっと何年も追い求めている夢なんだ!」と家族を説得したのです。笑)。
東芝 石窯ドームに決めた理由
石窯ドームのほかにも日立のヘルシーシェフやパナソニックのビストロも候補にありました。でも石窯ドームは350度の高温で予熱ができるという強みが決め手になりました。
東芝石窯ドームには色々な種類があり、ER-VD7000といった型番が付いています。この型番のERはオーブンレンジ、ハイフンの続きの英字はシリーズ、数字はグレードを表しています。
2020年7月現在だと、ER-VD7000がもっとも高級な最新機種ということになります。

※ER-TD100など数字が3桁の機種は、温度が最大250度なだけでなくファンで熱風を対流させるコンベクション機能が付いていません。
私は最大350度であれば機種にはこだわらなかったので、在庫があった中からER-SD5000を選びました。性能には関係ありませんが、SDシリーズにはTDシリーズにないレッドがあったのも個人的にはポイントでした!
石窯ドーム、機種ごとの違い

3000のグレードは最大300度という点がもっとも大きな違いですが、機種ごとの違いについて少し説明しますね。
まずは5000と7000の違い。SDシリーズ以前は、
- 搭載されている自動メニューの数と種類
- ダイヤル式かタッチパネル式か
という違いが主でした。
容量や大きさに違いはなく、センサーや温度など性能面もほぼ同じですが、自動メニューは7000が段違いなので、その機能を重視する方にはとてもいいと思います。そして2020年7月に登場したVDシリーズは、7000のみスマホ対応(東芝のアプリ「IoLIFE(アイオーライフ)」と連携)となり、5000との差が開きました。
また、RD・SD・VDの違いですが、SD以降から5000と7000には「ねらって赤外線センサー」というレンジ使用時の加熱ムラを軽減する機能が搭載されています。レンジの加熱ムラは日々の小さなストレスになるので、この機能はありがたいですよね!
石窯ドームでフランスパンを焼いてみよう

生地の水分量を多くしてしまったのが原因か、クープがひきつってしまいましたが、準備万端!
私は、以下の手順で焼いています。
1過熱水蒸気(スチーム)で予熱300度
210分焼く
3オーブンを開けずに普通のオーブンに切り替え、250度に下げる
415分焼く

予熱を終えたら石窯ドームに入れ、まず10分焼きます。
オーブンの中を見ていると、スチームが入った石窯ドームの中でフランスパンのクープがガバッと開くのが見えますよ~!ここが一番テンションが上がるところです。
撮影してお見せしたかったのですが、庫内灯がやや暗いのでドア越しではうまく撮れませんでした。残念。
その後、スチームから普通のオーブンへ切り替えるのはちょっと面倒ですが……。スチームはクープが開くために必要なのですが、10分もスチームすれば開ききるので後はスチームは不要なんですよね。
クープが開いた後は、表面をカリッと固く焼きたいので普通のオーブンに切り替えています。

こんな感じに焼きあがりました~。
以前のオーブンでのフランスパンと比べると雲泥の差ですね。
バリっとクープの開いたカッコいいフランスパンが焼けました。
う、嬉しくて涙が出てきます……。(道のりが何年も長かった分……)
クープ入れが引きつってしまったからかちょっと破裂している部分もありますがまあいいでしょう。
まだまだクープ入れは修業が必要です。
色々な技術やオーブンの性能が全部上手くいかないと美味しく焼けないハードパン。でもだからこそやりがいがあるし楽しいんですよね!

包丁で切ってみても分かりますがしっかりと高温で焼いたからフランスパンらしい気泡もちらほら出ていますね。

別の日に焼いたパンです。
これもいい感じに焼けました。

この日の気泡が今までで一番よかったです!外側はカリッと中はもっちりとしていて味も美味しかったです。
はっきりと原因は分からないのですが、この日はちょっと二次発酵をしっかりめに行いました。もしかしたらそれが関係しているのかもしれません。
こうやって美味しく焼けるポイントを探りながら上達していくのが楽しいです。次はもっと美味しく焼こうという気持ちになります。
銅板があると便利です!

少し話がそれるのですが、石窯ドームでハードパンを焼くなら銅板も一緒にご用意されることをおすすめします(ご覧のとおり、ヘビーユーズです!)。
というのも、効率的にパンを焼くのにとても便利だからなんです。
熱伝導がいいのでハードパン特有のバリっとした焼き上がりになります。

1天板を裏返しに入れて予熱する
2オーブンシートとパン生地を乗せた銅板を滑り込ませてすぐオーブンを閉める
この手順で焼き始めることで、高温に予熱した庫内温度が下がるのを少しでも阻止できます。パンを乗せた常温の天板を入れると時間もかかり、石窯ドームならではの温度が下がってしまうのがもったいないですよね。
また、銅板は熱伝導がいいので天板の熱がすぐにパン生地に伝わるのだそうです!
それにデリケートなフランスパン生地は柔らかいオーブンシートだけで移動させようとすると崩れてしまいがちなので、その点でもとても便利です。
もちろんハードパン以外も美味しくできます

ハードパンばかり紹介しましたが、普通のパンももちろん焼けます。
こちらはロールパンです。
仕上げに塗った卵のおかげでツヤツヤして可愛いです。

メロンパンもサックリふんわりと焼けました。
あとですね、石窯ドームには天板2枚ついてきます!
2枚あると、多い量のパンを作っても成形後、天板に乗せておけるので便利ですよ。1枚しかないと焼きあがった直後、冷ましてから次の生地を乗せることになるのでちょっと大変なんですよね。
手軽な家庭用オーブンでありながら、本格的にパンを焼きたい人にも便利なのがありがたい。
私がハードパンを焼くときは、1回目にフランスパン、2回目にクッペやカンパーニュを作っています。フランスパンは銅板に乗せて焼いていますが、クッペやカンパーニュは天板に乗せてセットしたものをそのままオーブンに入れています。
本当は2回とも銅板を使うといいのかもしれませんが、銅板は2枚持っていないので……。
でもクッペやカンパーニュは小さめなので銅板がなくてもある程度焼けます。

また、このような深皿もついてきます。
最初は何に使うんだろう?と思いましたが、深めな分たっぷりと具材が入ってボリュームのある料理ができますよ。
石窯ドームへの不満は…?
私が石窯ドームを使うにあたって、ちょっと気になることはいくつかあります。
まずはライトが少し暗いことです。ライトは右側についているんですがオンにしても結構薄暗いんですよね…。もっと明るかったらフランスパンのクープがもっと開くところが見られるんですが。あ、でもじっと近くまで目を近づけるとうっすら見えるので、とりあえずそれで楽しんでします。全く見えないわけではないので(笑)。
またフランスパンを焼くときオーブンを300度に予熱するとかなり高温になるので終わった後の冷却時間が若干長くかかります(10分~15分くらいでしょうか)。パンを焼いた後すぐに電子レンジを使うときはちょっと困るかもしれませんね。
今のところ、ほかに不満はありません。お菓子も石窯ドームで作っていますが180度の予熱なら5分で完了します。以前使っていたオーブンは15分くらい予熱に時間がかかったのでそれだけ力があるということですよね。
気になる大きさですが、以前使っていたオーブンとほぼ一緒のサイズだったので私は特別大きいなとは思いませんでした。キッチンの台にもちゃんとおさまっています。
本当に石窯ドームを買ってよかった!
石窯ドームを買って思うことは、本当に毎日が楽しくなったということです。
長年の悩みが解消できたおかげで、少し大げさかもしれませんが夢がかなった気持ちです。

パン生地を作ったり、発酵させたり、クープを入れたり…。そんな一つひとつのことが毎回新鮮で楽しいです。
私はパン教室に通ったこともなければ資格もない素人です。そんな私でも石窯ドームの力を借りて少しずつハードパンが焼けるようになってきました。
私のようにカッコいいハードパンが焼けるようになりたいな…という思いがある方におすすめしたい石窯ドームです。
石窯ドーム商品一覧

すべてオープン価格でお店によっても違いますが、私の購入したこのER-SD5000は2020年7月現在、10万円前後です。以下に現在最新のVDと一世代前のSDシリーズについても一覧化しておきますので、そちらとも比べてください。
ハイグレードモデルのER-VD7000やER-VD5000は、最高350℃。300℃以上の火力に設定できると、パン作りをさらに追求できそうなので、そちらも気になっています。
型番 | 通販価格相場(送料込) |
18万円前後 | |
2020年ハイグレードモデル ER-VD5000(楽天市場 Amazon) |
12万円前後 |
2020年スタンダードモデル ER-VD3000(楽天市場 Amazon) |
8~9万円 |
2019年プレミアムモデル ER-TD7000(楽天市場 Amazon) |
10万円前後 |
2019年ハイグレードモデル ER-TD5000(楽天市場 Amazon) |
10万円前後 |
2019年スタンダードモデル ER-TD3000(楽天市場 Amazon) |
6万円前後 |
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