今や自宅でビルトインIHクッキングヒーターを使う家庭も珍しくなくなりました。普及するにつれて長く使っているご家庭も増え、商品の寿命やキッチン設備のリフォームなどを機会に買い替えを検討している人も多いのではないでしょうか。
ビルトインIHクッキングヒーターの交換は、業者に施工工事を依頼するか、自分で交換するかのどちらかになります。どちらかというと個人での交換は難しく、販売店や業者に工事を依頼しないといけないイメージがありますが、IHクッキングヒーターは自分でも交換することも可能です。
この記事ではビルトインIHクッキングヒーターの交換についてご紹介します。自分で交換の際のチェックポイントや交換方法、廃棄方法まで解説していくので、ビルトインIHクッキングヒーターの買い替えを検討している方は最後までご覧ください。
目次
IHクッキングヒーターは自分で交換できる?
冒頭でも申し上げた通り、ビルトインIHクッキングヒーターは自分で交換できます。素人では難しそうなイメージはありますが、IHからIHへの交換なら交換作業はそれほど難しくありません。1人で撤去から交換までやってしまうことも可能です。
交換のために用意するものもあまりなく、作業時間も1~2時間ほどで交換できます。ただしビルトインのIHクッキングヒーターは重量があるので、できれば大人2人で作業すると安全です。
ただし、交換にともないコンセントを新たに設置したり、電気設備を整えるなどの作業が発生する場合は、電気工事士の資格が必要です。
IHクッキングヒーター交換の際のチェックポイント
ビルトインIHクッキングヒーターを交換する際には「アンペア」と「サイズ」の2点をチェックします。
この2点をチェックしないと、電気工事が必要になったり、スペースが狭くなって使いづらくなってしまったりすることがあるため、注意が必要です。
以下にてそれぞれ解説していきます。
アンペア
IHクッキングヒーターのアンペアは「15A」「20A」「30A」の3種類あります。数字が大きいものほど最大火力が大きくなり、その分消費電力も大きいです。
現在のアンペア数から変更する場合は、電気工事が必要になります。電気工事をしないと頻繁にブレーカーが落ちる心配があるからです。また誤ってコンセントを差してしまわないよう、アンペア数ごとにコンセントの形状も異なります。
そのため、自分でIHクッキングヒーターを交換するなら、同じアンペア数の機種を選ぶようにしてください。
現在のアンペア数の確認方法
現在使用している機種のアンペア数の確認方法は以下の3通りです。
- 取扱説明書から確認
- 型番から確認
- コンセントの形状で確認
「取扱説明書」や「設置説明書」などがあるなら、説明書内に記載されているのですぐに確認できます。
もし説明書類を残していないなら、「型番」でも確認可能。機種の前面などに記載されている型番をインターネットで検索すると、公式サイトや説明書などを確認可能です。
型番を検索してもアンペア数がわからない場合は、一度IHクッキングヒーターを取り外し、コンセントの形状を確認してみてください。
サイズ
次のチェックポイントは「サイズ」です。IHクッキングヒーターのサイズは「天板の幅」と「高さ」をチェックします。
天板の幅は使い勝手に、高さは取付可能かどうかに関わってくるので、よく確認するのがおすすめです。
以下にて詳しくご紹介していき増す
天板の幅
ビルトインIHクッキングヒーターの天板の幅は「60cm」と「75cm」の2通りです。しかし取り付け穴の寸法は共通規格のため、どちらを選んでも取り付けできます。
60cm幅はコンパクトな分、調理スペースが広く取れます。一方、75cm幅は大きめの鍋でもゆったりとスペースを取れます。
調理スペースが手狭なキッチンでは60cm幅、天板の外側に十分な調理スペースがあり、大きい調理器具を使用したい場合は、75cm幅のワイドタイプを選ぶといいでしょう。
もしどちらがいいか迷った場合は、現在使っているものと同じ幅を選ぶのが無難です。
高さ
IHクッキングヒーターの高さは約22cmのものが一般的です。現在の使用している機種の高さが22cmなら、サイズが合うものを多く見つけられます。
もし現在使っている機種の高さが22cmよりも低い、薄型のものなら注意が必要です。高さが22cm前後のグリル付きのIHクッキングヒーターに買い替える場合は、キャビネットも一緒に交換する必要があるかもしれません。
逆に22cmより高いサイズのIHクッキングヒーターを使用している場合から標準的な22cmのものに交換する場合は、隙間ができてしまいます。その場合は隙間を埋めるためのアタッチメントが販売されているので、そちらを活用してください。
IHクッキングヒーター交換方法
ここからはビルトインIHクッキングヒーターの交換方法をご紹介します。大まかな手順は以下の通りです。
1新しいビルトインIHクッキングヒーターを購入
2IHクッキングヒーター周辺の掃除
3古いIHクッキングヒーターの取り外し
4新しいIHクッキングヒーターの設置
5古いビルトインIHクッキングヒーターの廃棄
それぞれ詳しく解説していきます。
1新しいIHクッキングヒーターを購入
まずは新しいIHクッキングヒーターを購入します。IHクッキングヒーターは家電量販店や地元の電気屋さん、インターネットなどで購入可能です。先述の通り、「アンペア」や「サイズ」などを確認し、予算や家庭に合ったものを選びましょう。
もし工事を依頼する場合はIHクッキングヒーターの購入店で依頼するとスムーズです。
2IHクッキングヒーター周辺の掃除
次にIHクッキングヒーター周りの掃除です。IHクッキングヒーター自体はガラスのフラット天板のものが多く、清潔に保っているご家庭も多いですが、交換の際にゴミや食べ物のクズなどが隙間やIHクッキングヒーターの下に入ってしまわないよう、周りもきれいにしておきます。あわせてシンクなどの水回りもきれいにしておくのがおすすめです。
またIHクッキングヒーター周りに調理器具や食器、調味料などを置いている場合は撤去しておきましょう。交換の際、邪魔になってしまいますし、破損させてしまう恐れがあります。
3古いIHクッキングヒーターの取り外し
いよいよ交換です。まず古いIHクッキングヒーターを取り外し、次に新しいIHクッキングヒーターを取り付けて行きます。
古いIHを取り外し手順は以下の流れです。
1キッチンユニット内にあるコンセントを取り外す
2排気口カバーやグリルなどのパーツを取り外す
3IH本体を取り外す
パーツやIH本体をを取り外す前に必ずネジなどの固定金具を外してください。
取り外した後は、再度キッチンカウンターのお手入れをしましょう。
4新しいIHクッキングヒーターの設置
古いIHクッキングヒーターを取り外したら、新しいものを設置します。
設置する流れは以下の通りです。
1キッチンユニット内にコンセントを取り付ける
2IH本体をはめ込む
3排気口カバーやグリルなど、各パーツを取り付ける
4動作チェック
以上で設置完了となります。取り付けは1人でも可能ですが、IHクッキングヒーターは重量があるので、大人2人のほうが安全です。
なお、この交換の手順は一例となりますので、IHクッキングヒーターを交換する際は、事前に「取扱説明書」「設置説明書」などをご確認ください。
IHクッキングヒーターの廃棄方法
取り外した古いビルトインIHクッキングヒーターは廃棄する必要があります。IHクッキングヒーターのような大きいものだと運搬は少し大変ですが、手順自体は簡単です。
IHクッキングヒーターの廃棄方法は一般的に以下の3通り。
粗大ごみとして処分
メーカーや販売店で回収してもらう
不用品買取業者やリサイクルショップに売る
それぞれ詳しくご紹介していきます。
粗大ごみとして処分
IHクッキングヒーターの廃棄方法としては粗大ごみに出すのが一般的です。粗大ごみの区分は自治体によりさまざまですが、IHクッキングヒーターの大きさだと、粗大ごみに含まれることが多くなっています。
回収費用は数百円と比較的安価な自治体が多いため、手軽に依頼しやすいです。自治体によって回収費用は異なるため、必ずお住まいの自治体でご確認ください。
自分で粗大ごみセンターなどへ持ち込むと、回収費用が半額になる自治体もありますので、一度お住まいの自治体のホームページなどを確認してみるのがおすすめです。
メーカーや販売店で回収してもらう
新しいIHクッキングヒーターを購入した販売店で、回収してくれる場合もあります。
自治体に粗大ごみとして回収してもらうよりも手間が少なく、スムーズです。ただし回収費用は粗大ごみに出すより多少高くなることがあるので、事前にご確認ください。
また販売店によっては下取りをしてくれることもあります。製品の状態などの条件はありますが、下取りしてもらえればその分お得です。
不用品買取業者やリサイクルショップに売る
不用品買取業者やリサイクルショップに売るのも1つの方法です。不用品買取業者やリサイクルショップではキッチン家電の買取も行っているので、IHクッキングヒーターが比較的新しく、状態がいいものであれば買い取ってもらえます。
出張買取に対応している業者なら、自分の都合のいい日を指定でき、IHクッキングヒーターを持ち出す必要もないため便利です。査定の結果、買取不可能な場合でも有料で回収してくれる場合もあります。
回収費用などは業者によって異なるため、申し込む前に確認しておくのがおすすめです。
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