自分の資産をすべて、銀行口座に置いていませんか?
銀行に預けておくと安心な気がしますが、実は預けっぱなしだと少しずつ資産が減っていく可能性があるのです。
一体、どういうことでしょうか?
今回は預貯金と資産の守り方についての基礎を解説します。
目次
預貯金のメリット
預貯金(※)は預けた元本が保証されているため、引き出さない限り額面が少なくなることはありません。また、盗難や焼失などのリスクがないので、自宅に現金を保管しておく、いわゆる「タンス預金」よりも安全。
そのため銀行や郵便局にお金を預けるのがいちばん安心だと考える人が多いのです。
※銀行にお金を預けることを預金、郵便局にお金を預けることを貯金といいます。
普通預金の金利は0.001%
「普通預金はともかく、定期預金なら利子が付く!」というイメージを持っている人がいるかもしれませんが、今はゼロ金利時代とも言われ、メガバンクの普通預金は0.001%、定期預金でも0.002%です。ネットバンクや地方銀行には0.1~0.2%の定期預金があるものの、利子で資産を築くのは難しそうです。
引き出さなくても預貯金が減る?
預貯金の額面は為替変動や株価変動の影響を受けません。ゼロ金利とはいえ、減ることはないと思っているかもしれませんが、各種手数料で少しずつ額面は減っていきます。また実は、資産価値も目減りする可能性があります。
手数料>利子で額面が目減りする
銀行は、預かったお金を集めて企業などに貸し出し、その金利で儲けています。
しかし金利の低い今、銀行は利益を上げにくくなっており、個人預金者に対する各種手数料を上げていく方向に向かっています。
手数料は利子よりもずっと高く、長年に渡って気にせず積み重ねると十万円単位になる可能性もあります。
ATMでの引出し手数料、振込手数料
ここ数年、ATMでの引出し手数料や、振込手数料が見直されています。無料で使える日時を狭めたり、振込回数に制限を設けたりする銀行が増えているので、気を付けてチェックしてください。
口座維持手数料、口座管理手数料
「証券会社ならともかく、銀行口座に手数料がかかるなんて…」と驚くかもしれませんが、導入する銀行が増えてきています。とはいえ全口座が対象となるわけではなく、年単位で使われていない口座に年間1,200円程度の手数料を課すのが一般的です。
通帳発行手数料
実は紙の通帳を発行するには印紙税がかかり、いままでは銀行が負担してきました。メガバンクになると、なんとその額は年間数十億にも上ります。
そこで銀行は紙の通帳を希望する人に発行手数料を課し、デジタル化(web通帳の普及)を加速させようとしています。
インフレにより貨幣価値が低下する
インフレ(インフレーション)とは、物価が上がって貨幣価値が下がることです。
極端な話、インフレによって物価が2倍になれば、1個100円だったリンゴが200円になります。しかし、預貯金の額面は変わりません。
すると、100円=リンゴ1個分の価値だったのが、100円=リンゴ1/2個分の価値になってしまう…つまり、預貯金の資産価値が下がるのです。
安倍前政権では、「2%のインフレ」を経済政策の目標のひとつとして掲げていました。この路線を継承するなら、今後もインフレを目指した政策が続くということになります。インフレにより預貯金の価値が下がっていく可能性が高い、と考えておくと良いでしょう。
まとめ~ひとつのかごに卵を盛るな
インフレで資産価値が下がるかもしれず、手数料で利子以上のお金を取られて額面も下がるとなると、預貯金を妄信することはできません。
手数料を抑える工夫や預貯金以外で資産を持つ方法を検討していく必要があるでしょう。
キャッシュレス決済を活用してATMの利用回数を減らしたり(スマホ決済アプリへのチャージは夜間休日でも手数料がかかりません)、物価に連動して上がる可能性のある投資信託や株式投資に資産を分散させたり、ということです。
資産運用では「ひとつのかごに卵を盛るな」という格言がよく使われます。かごを落としてしまったら、卵(財産)が全部割れてしまう――資産も同じで、1ヶ所集中では、リスクが大きいという意味です。
下調べは必要になりますが、iDeCoなど元本保証型の投資商品もありますので、預貯金とうまく組み合わせて資産を増やしていく方法を考えてみてください。
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