NISA口座の開設が急増中!制度のおさらいと資産形成を考えよう #FPの家計塾

NISA口座の開設が急増中!制度のおさらいと資産形成を考えよう #FPの家計塾

今年に入って、NISA口座開設数がぐっと伸びた、といいます。
そもそも、NISAとはどんな制度なのでしょうか。

何かお得になるの?
私にも関係あるの?

という方も多いようです。そこで今回はNISAについて、どれほど利用されているのか、しくみ、どうお得なのかについて解説します。

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そもそもNISAとは

そもそもNISAとは
(画像出典)PIXTA

NISAの正式名称は「少額投資非課税制度」です。
名称の通り「私たち個人投資家の少額の投資に(少額投資)、利益が出ても税金を取りません(非課税制度)」という制度なのです。

普通の投資とどう違う?

投資によって利益が出た場合、通常は利益に対して税金が掛かります。
投資の利益に対する課税率は20.315%(2020年現在)。投資によって100万円の利益が出た場合、税金を引かれて手にするのは79万6850円となります。
これに対し、NISAを利用して投資をした場合は税金はかかりません。手にするのは100万円の利益全額です。

NISAは、お得?

投資益に対して税金がかからないということは、資産を増やすために投資をしたい方にとって本当に嬉しいことです。NISAが、資産形成を後押ししてくれるすばらしい制度であることは間違いありません。

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NISAには2種類ある

NISAには2種類ある
(画像出典)PIXTA

NISAには2種類ありますが、1人につきいずれか1種類しか利用することができません。

  一般NISA つみたてNISA
制度の開始 2014年 2018年
対象年齢 20歳以上 20歳以上
非課税期間 5年 10年
年間非課税枠(額) 120万円 40万円
最大非課税枠(総額) 600万円

800万円

対象商品 投資信託、株式など つみたてNISA向けの
積立投資信託
投資方法 投資信託、株式投資 投資信託

【補足】「ジュニアNISA」について

2016年にスタートしたジュニアNISAですが、2023年の制度改正で廃止されることが決まっています。これからNISAを検討される方には不要な情報かと思いますので、今回は「ジュニアNISA」の説明は省略します。

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「一般NISA」と「つみたてNISA」、どちらを選ぶ?

「一般NISA」と「つみたてNISA」、どちらを選ぶ?
(画像出典)PIXTA

「一般NISA」と「つみたてNISA」は両方作ることができないので、これから開設する人はどちらの運用が自分に合うのかを考えて選ぶ必要があります。どちらのNISAが適しているかは、投資の目的によって異なります。

「一般NISA」をおすすめしたいケース

「一般NISA」は、今、手元にある資産を投資して短期間で資産を殖やしていきたいときにおすすめです。対象商品は主に投資信託や株式で、一般NISA口座を通して投資信託や株式投資をし、値が上がったら売却します。

例えば、投資資金100万円を持っているとして、その100万円で投資信託や株式を購入します。120万円に値上がりしたところで売却したとすると投資益20万円には税金がかからず、手元に120万円が戻ってきます。

「つみたてNISA」をおすすめしたいケース

長期で少しずつ資産を殖やしていきたいときにおすすめです。
今、手元にある資産を使わず、毎月定額(年40万円限度なので、月33,000円程度が目安)を出資し、積立投資信託を購入し、購入した分を運用しながら資産を殖やしていくものです。

つみたてNISA口座を通して投資できる商品は、積立投資信託です。そして、そのつみたてNISA用の積立投資信託メニューは金融庁がチェックしていて、認定されたメニューのみが金融機関で販売されています。

増加しているのは「つみたてNISA」

増加しているのは「つみたてNISA」
(画像出典)PIXTA

金融庁が2020年7月に発表したデータ(※)によると、2020年3月のNISA(一般・つみたて)の開設口座数は 14,055,856 口座。ちなみに内訳と伸び率は、下記のようになります。

  2019年12月 2020年3月 伸び率
一般NISA 11,747,353 11,859,048 1.0%
つみたてNISA 1,890,230 2,196,808 16.2%
合計 13,637,583 14,055,856 1.03%

早く始まった「一般NISA」のほうが口座数は多いですが、「つみたてNISA」のほうが伸びていますね。

さきほども説明したように、「つみたてNISA」は毎月定額で投資信託を買い足していく積立投資信託です。買い足すタイミングが分散していることで相場変動の影響を受けにくいのが特徴で、長期で運用することで安定した収益を出しやすいことから、将来にむけた資産形成として人気が出ているようです。

「つみたてNISA」の口座開設した世代を見てみると30代が19.4%と最も多く、次いで40代、50代となっています。いま働き盛りの世代が、変容していく環境や働きかたなどから、将来への備えをしっかりしていこうとする意思があらわれているようです。

※参照:金融庁 NISA・ジュニアNISA利用状況調査
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa/20200714/01.pdf

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投資の際は、リスクも心に留めておこう

NISAはお得な制度ですが、投資ですので「必ず利益が出る、得をする」ものではありません。「一般NISA」も「つみたてNISA」も、利益分の非課税という恩恵を受けるには「投資をし、利益を出す」ことが前提になります。
投資には必ず利益が出るという保証はなく、投資の結果によっては資産がマイナスになる可能性があります(投資リスク)。
投資をする際には、投資リスクについても心に留めてしっかりと下調べをして、納得して取り組みましょう。

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