LPガスは高い…と、毎月のガス料金に不満を感じている方も多いかもしれません。たしかに運搬費や人件費がかかる仕組み上、都市ガスより高いのは事実です。
しかしLPガス料金は自由化されているので、ガス会社を乗り換えたりプランを変更したりすることで、安くできる可能性もあります。まず大切なのは、相場を知ること。
この記事ではLPガスの値段の仕組みや使用量別の平均ガス料金、節約のコツを紹介します。
目次
LPガス（プロパンガス）の値段を決める仕組み
LPガスの値段は基本料金と従量料金で決まりますが、料金体系にはいくつかのバリエーションがあります。
ガス料金の構成
基本料金
ガスの使用量に関係なく、毎月一定額を支払う料金。LPガスの設備費、検針費、保安維持費が含まれます。ガス会社によっては、設備費（ガスメーターやガス検知器、集中管理システム、ガスの配管などにかかる費用）を「設備使用料」として独立させていることもあります。
従量料金
ガスの使用量によって毎月変動する料金。従量料金単価（1立方メートルあたり）×LPガス使用量で計算されます。プランにもよりますが、原則として使用量に比例して料金が上がります。
※原料費調整制度
一部のガス会社で採用している、LPガスの原料の輸入価格や為替レートの変動を従量単価に反映させる方式。公正なシステムですが、輸入価格が高騰するとガス料金が上がります。
ガス料金の体系
二部料金制
基本料金＋従量価格のみで算出する方法
三部料金制
基本料金＋従量価格＋設備使用料で算出する方法
最低責任使用料金制
一定量までのガス使用料を「最低使用料」として固定にし、それを超えて利用した分を従量単価で算出する方法
最低使用料分のガス単価を割安にしているガス会社もあるので、上手く使いこなせるとお得です。
プランのバリエーションも知っておこう
ガス会社によっては、使い方次第でお得になるプランを用意しています。選び方を間違えると割高になるリスクもあるので、きちんと調べておきましょう。
スライド式
ガスの使用量が多ければ多いほど従量単価が安くなる変動方式です。飲食店や美容院などの、店舗や事業所向けです。
価格連動プラン
日本エネルギー経済研究所石油情報センターが発表する「LPガス地域一般小売価格（モニター価格）」を従量単価に反映させる方式。特別安くはならないものの、地域の平均的な料金に保てる安心感があります。
固定単価プラン
一定期間、従量単価を固定する方式。輸入価格や為替レートの影響を受けないので安心ですが、値下げもありません。また、期間満了前の解約で違約金が発生することがあります。
使用量別の平均LPガス料金
LPガス料金は、使用量が多いほど上がります。
一般的に家族の人数が多いほど高く、寒冷地の冬場など暖房費がかさむ時期にも高くなる、ということです。
2021年10月の、全国平均使用量別のガス料金は以下のとおり（基本料金込み）。
請求書に使用量が記載されているので、見比べてみてください。
| 5㎥ | 10㎥ | 20㎥ | 50㎥ |
| 5,056円 | 8,113円 | 13,883円 | 29,727円 |
出典：https://oil-info.ieej.or.jp/price/price_ippan_lp_gusu.html
また、地域別の平均価格・適正価格についてはこちらにまとめてあります。
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ガスの節約術
LPガスに限りませんが、ガスの使用量はちょっとした工夫で減らせます。
お金の節約はもちろん、地球環境のためにもエネルギーは大切にしたいですね。
お風呂
お風呂で特に多くのガスを使うのが、冷めたお湯を温める追い焚きです。お湯の温度が下がると追い焚きしたくなるので、きちんと蓋をしたり、保温シートを使ったりする習慣をつけましょう。
当然、使うお湯の量を減らすのもガス節約に有効です。溜めるお湯の量を少し減らしたり、シャワーの時間を短くするよう意識したりすると、ガス代も水道代も節約できます。
キッチン
料理にはガスが欠かせないので、もちろん節約ポイントもたくさん。
電子レンジで下ゆでしたり、保温調理器を使ったりすると火にかける時間を減らせます。ガス火にかける際は、平たく熱伝導率の高いフライパンを活用しましょう。底の水滴を拭くといったこまめな意識も大事です。
お皿洗いは手洗いより食洗機のほうがお湯の使用量が少ないので、大家族の場合は特に、食洗機の導入も有効です。
ガス会社の見直しも有効
節約は充分している、節約をしてもまだ高い……そう感じるなら、LPガス会社の見直しやプラン変更を検討しましょう。
LPガスは自由化されているので、居住地域内のガス会社から自由に選べるのです。
集合住宅や無償貸与期間の場合はLPガス会社の乗り換えができないこともありますが、生活スタイルに合ったプランで節約できればラッキーです。
会社の変更の可否がわからない場合は、管理会社や工務店に問い合わせてみてください。
