LPガス=ガス料金が高い、とネガティブなイメージを持つ人も多いLPガス(プロパンガス)。しかし、LPガスには都市ガスにはないメリットもあります。
また、LPガスの料金も、ガス会社やプランを見直すことで節約できることもあるので情報収集は必要です。ぜひ参考にしてください。
目次
LPガス(プロパンガス)のメリット

LPガスとは、プロパンやブタンを主成分とする液化石油ガスのこと。家庭用のLPガスは主成分がプロパンのため、「プロパンガス」とも呼ばれます(工業用のLPガスの主成分はブタン)。
可搬性が高い
地下のガス導管を介して供給される都市ガスと違い、LPガスはボンベさえあればガスが使えます。そのため、国土網羅率は100%。都市ガスの網羅率はわずか6%程度なので、大きな差があることがわかります(都市部は人口が多いので、利用世帯数の比率では半々くらいです)。
また、災害時にすぐに炊き出しができたり、仮設住宅にスピーディーにガスを供給できたりするのもメリット。災害に備え、LPガスのボンベを備蓄している公共施設も多いです。
熱量が高い
1立方メートルあたりの発熱量は都市ガスが11,000kcal、LPガスが24,000kcal。LPガスは、都市ガスの約2倍以上の熱量なので、高熱量を必要とする工業用設備や、中華料理店など強火力で調理する飲食店で選ばれています。
なお、家庭用のガス機器はLPガスでも都市ガスでも同じ火力で使えるように調整してあるため、LPガスの家庭のほうが強火力ということではありません。
二酸化炭素の排出量が少ない
炭素排出係数 (t-C/TJ) | 指数 | |
石炭(一般炭) | 24.42 | 1.29 |
A重油 | 19.32 | 1.02 |
原油 | 19.00 | 1.00 |
ガソリン | 18.72 | 0.99 |
灯油 | 18.71 | 0.98 |
LPガス | 16.38 | 0.86 |
都市ガス | 13.80 | 0.73 |
LPガスの燃焼時の二酸化炭素排出量は、かなり少なめ。環境に優しい、サスティナブルなエネルギーです。
出典:http://www.nichidankyo.gr.jp/toku/dl/ch01.pdf
LPガス(プロパンガス)のデメリット
LPガスのデメリットは、都市ガスに比べてガス料金が高いこと。
ボンベを運ぶための運搬費や人件費もガス料金に上乗せされることや、ガス事業者が料金を自由に決められる自由料金制であることなどが、割高である原因です。
LPガス料金を節約するには?

LPガスだから高くても仕方ない、と諦めるのはまだ早い!
LPガスは、消費者が自由にガス会社を選べる仕組みなので、安くできる可能性がありますよ。
ガス会社を乗り換える
原則として、消費者はガス会社を自由に選べます。居住地域内のガス会社に見積もりを取り、安くなるところを探しましょう。
ただ、集合住宅で大家さんや管理会社が一括してガス会社を決めている場合や、一戸建てでも無償貸与期間である場合は、ガス会社の変更ができない(または違約金が発生する)ので事前確認が必要です。
無償貸与とは?
一定期間(10~15年程度)のガス契約を条件に、ガス会社がガス器具や設備を無償貸与すること。新築時などに設備費が浮くというメリットがある反面、無償貸与期間中に解約すると違約金が発生します。
プラン変更する
ガス会社の変更ができない場合は、プラン変更を検討しましょう。
使用量が多い人に合うプラン・少ない人に合うプランが用意されていることもありますし、ガス会社によっては電気とまとめた割引プランもあります。
まずはガス会社に問い合わせてみてください。
LPガスを上手に使おう

この記事では、LPガスのメリットやデメリット、ガスの切り替え方を解説しました。都市ガスよりも料金が高いLPガス、しっかり節約して賢く使ってくださいね。