「レシピ通りに作ったのに美味しくできなかった」という経験がある方も多いのではないでしょうか。お菓子作りは、卵の泡立て具合や生地の混ぜ方で大きく仕上がりに差が出ます。つまり、お菓子作りは基本を熟知することが重要だということ。
そこで今回は、お菓子の基本がギュッと詰まったレシピ本『これがほんとのお菓子のきほん』の魅力や実際に作ってみたお菓子の紹介をします。
目次
お菓子作りの前に読みたい1冊
お菓子作りの情報は、インターネットでいくらでも見つけられます。しかし、レシピによって作り方が全然違ったり説明が簡素化されすぎていたりして、何が正解か迷うことがあるでしょう。
しかし筆者は製菓の専門学校を卒業しているので、お菓子の名前と材料を見れば、何となく作り方が分かります。何が言いたいかというと、基本的な基礎知識さえあれば、どんなお菓子でも簡単に美味しく作れるということ。
本書では、
- お菓子作りを始める前に知るべきこと
- 正しい計量の仕方
- バターの扱い方
- お菓子作りの基本のテクニック
など、お菓子作りが好きな人でも「そうなんだ!」と再発見できることがたくさん書かれています。初心者の方はもちろん、独学でお菓子作りをしている方には一度読んでもらいたいレシピ本です。
実際に作ってみました!
今回は、本書で紹介されているレシピの中から3種類厳選して作りました。
シャルロット
スポンジケーキは、全卵を泡立てる共立て法と卵白と卵黄を別々に泡立てる別立て法という二通りの作り方があり、本書にはそれぞれのレシピと特徴が紹介されています。
今回は、別立て法で作る、シャルロットを作ってみました。
シャルロットとは、女性の帽子を模したケーキのこと。
中には生のいちごをたっぷりと使ったムースが入っています。
スポンジを作る際のポイントは、卵白の泡立て方。緩すぎても混ぜすぎても上手く膨らみません。本書では、卵白の泡立て方法が詳しく紹介されているので、初めてでも美味しく作れるはずです。
カトルカール
フランス語でカトルカールとは、1/4が4つという意味。その名の通り、バター、小麦粉、砂糖、卵を同重量で1/4ずつ使うお菓子です。全ての食材を1ポンドずつ使うことから、日本ではパウンドケーキという名で親しまれています。
バター生地は様々な作り方があり、本書には、
- 共立てシュガーバッター法で作るバター生地
- 別立てシュガーバッター法で作るバター生地
- 共立て法で作るバター生地
が紹介されています。
シュガーバッター法とは、バターと砂糖を先に混ぜてクリーム状にする方法。お菓子作りをしたことがある人にはおなじみの工程ですが、実はそれにも種類があるのです。
作り方によって、仕上がりの食感や風味が全く変わりますので、お好みの作り方を探してみてください。
今回は、共立てシュガーバッター法で作る基本のカトルカールを作りました。
ずっしり濃厚で、食べ応え抜群!ストレートティを飲みながら、1切れずつじっくり味わいたいお菓子です。
レアチーズケーキ
チーズケーキも複数の種類があり、本書では、
- ベイクドチーズケーキ
- レアチーズケーキ
- スフレチーズケーキ
- クレメ・ダンジェ
の4種類が紹介されています。
クレメ・ダンジェはクレームダンジュとも呼ばれるフレッシュなチーズを使ったケーキで、ドラマ「グランメゾン東京」で見て惹かれた人もいるかもしれません。
どれも美味しそうでしたが、レアチーズケーキをチョイス。
色鮮やかなブルーベリーのゼリーが涼しげですね。
レアチーズケーキの作り方のポイントは、生クリームの泡立て具合。緩すぎても硬すぎてもくちどけが悪くなるので、8~9分立てにするのがポイント。
〇分立てと聞いてもピンと来ないかもしれませんが、本書では、5、7、8、9分立ての状態を写真付きで紹介しているので、この機会にチェックしてください。
基本を知ればワンランク上の仕上がりに
お菓子作りは、とても繊細な作業です。まずは、アレンジをしたり自己流で作ったりせずに、基本を知りましょう!
本書では、作り方の工程が細かく分けられ、それぞれに詳しい解説が書かれています。
例えば、スポンジ生地のレシピは「卵を泡立てる」という作業だけで6つの工程に分けられています。
また、
- 使う器具
- 生地の状態
- 材料の加え方
- ポイント
などが、写真と共に紹介されているので、初めてのレシピでも迷うことなく作れるでしょう。
本書には、知っているようで知らないことが詰まっています。1度読むと、グッとお店の味に近づけるはず。
初心者でも簡単に作れるお菓子から、ちょっと上級者向きのお菓子まで豊富なラインナップなので、長く使える1冊ですよ。
【当記事につきまして】
ライター藤永瞳さんがおすすめ本を選定し、記事を作成しました。