昭和っぽさを感じるレトロなパッケージに、ちょっと珍しい三角形の『アイラップ』。
「岩谷マテリアル」が製造・販売する耐熱仕様のポリ袋で、販売から40年以上の歴史をもつ人気商品です。
…とは言っても、私が『アイラップ』の存在を知ったのはつい半年ほど前。
昨年ごろからSNSでよく見かけるようになり、気になって購入してみたら…その使い勝手の良さにびっくりしてしまいました。
では、その『アイラップ』、実際にどんなことに使えるのか?今回は色々な利用法を探ってみたいと思います。

目次
「アイラップ」とは?
アイラップはとても薄く、見た目には普通のポリ袋のようです。
しかし、この薄さでマイナス30℃~120℃程度まで対応可能。熱湯も電子レンジもOKです。アイラップと同じ「高密度ポリエチレン」でも、耐熱仕様まで備えたポリ袋はそう多くありません。
サイズは横25cm×縦35cmのほか、横15cm×縦25cmのミニタイプもあり。
私は何かと利用しやすい、大きめの方を愛用しています。

パッケージの底面には、温度や使い方などの注意書きあり。
日本食品分析センターの分析検査に合格している商品なので、安心して調理に利用できます。

裏面には、アイラップで出来ることが書かれています。
おもに、
1冷蔵保存
2冷凍保存
3湯せん調理
4電子レンジ調理
の4つです。
これらすべてを満たしているのに、一般的なポリ袋と価格がそれほど変わらないのが魅力的。お店にもよりますが、だいたい1箱100~200円台で購入できます。
他のポリ袋と比べてみた
使い勝手の良さで大評判のアイラップ、本当に違うのか他のポリ袋と実際に比べてみました。
冷蔵・冷凍保存の鮮度や状態は?

アイラップの特徴である、「冷蔵・冷凍保存OK」の特徴。
SNSなどでよく見るのが「冷蔵で鮮度を保てる」「冷凍してもパラパラになる」という情報です。そこで、一般的なポリ袋と冷蔵、冷凍保存を比べてみました。

比較対象は、100円ショップで購入したポリ袋です。

向かって左が一般的なポリ袋、右がアイラップ。
買ってきたばかりの青ねぎを切って入れ、冷蔵庫の野菜室で7日間保存してみました。

こちらが7日後の青ねぎ。見た目も色も感触もそれほど変わりありません。
強いて言えば、左の一般的なポリ袋のねぎは少し水っぽく感じられ、アイラップの方はサラサラしているような気がしました。が、それほど違いはなさそうです。
念のため同じ条件で冷凍もしてみましたが、どちらもパラパラのままでした。
では、冷凍すると固まってしまいがちなシュレッドチーズではどうでしょうか?

左が一般的なポリ袋。右がアイラップ。こちらも同量に分けて、7日間冷凍保存します。

7日後。見てみましたが、どちらもパラパラの状態です。

家にあったニラでも冷凍を試してみましたが、こちらも同じような感じ。
一般的なポリ袋との差は分かりませんでした。
もしかすると量が少なかったから、固まらずに済んだのかも…?チーズやニラを冷凍する際は、なるべく小分けが良いのかもしれませんね。
湯せん調理、本当に破れない?

アイラップの魅力はなんといっても、「袋のまま湯せん調理ができること」。
本当に破れずに作れるのか、ポーチドエッグで試してみました。

いつもはこのように鍋に卵を割り入れ、回しながら作るのですが…。

アイラップに卵1個と塩ひとつまみ、油を数滴入れて。塩はタンパク質を凝固しやすくするため。油はアイラップから取り外しやすくするためです。
また、アイラップの注意書きに従って、鍋底に袋が貼りつかないよう器を置いています。
卵黄が卵白にしっかり包まれるように、時々袋をクルクル回しながら5分ほどゆでてみました。

ゆで上がりは袋のまま冷水につけました。最後まで破れず、無事に完成です。

ゆで時間5分だと、少し半熟の仕上がりでした。

4分だとこの程度。トロトロの黄身にテンションが上がります!
アイラップの袋ごと鍋に入れるだけなので洗い物もほぼなく、とてもラクでした。
他にも、色々な湯せん料理を作ってみました。

アイラップに鶏むね肉と塩と酒を入れて3分ゆで、火を消したあとは冷めるまで放置するだけの「サラダチキン」。袋の中が真空に近い状態になるので、塩は控えめでもしっかり塩気が感じられます。

こちらは表面を焼いたあと、70℃程度のお湯でじっくり火を通す「ローストビーフ」。アイラップなので、熱いままの牛肉でも袋に入れられます。

ご飯が炊けちゃうのもスゴイポイント。こちらは1合分(150g)のお米に180mlのお水を入れています。

鍋底からポコポコと泡が出るような火加減でおよそ30分。

炊きたてはご飯粒同士がペタっとくっついているように見えたのですが、ほぐすとふっくら。芯も残らず、おいしく炊けました。これなら災害時でも、洗い物を出さずにご飯が炊けますね。
電子レンジ調理ができるのも嬉しい

電子レンジに袋ごと入れられるのも大きなメリットです。私は野菜の下ゆでによく利用します。アイラップに野菜と、水をほんの少し加えるだけ。
湯せん調理と異なり、電子レンジの場合は袋の口は結びません。袋の中に蒸気がこもると破裂する危険があるため、ふわっと軽く丸めるだけでOKです。また、直置きはせず、耐熱容器に置いてから加熱しています。

こちらは鶏の甘酢あんかけ。
にんじん、しいたけ、ピーマンは固さがバラバラ。火の通りが異なるので、にんじんを電子レンジで下ゆでしている間にタイミングよく、椎茸とピーマンを炒めることができました。

また、以前は耐熱容器に入れてレンジ調理していたパプリカのマリネも、今はアイラップで作っています。
パプリカを入れた袋に、オリーブオイルや砂糖、お酢を入れ、500wで50秒~1分ほど加熱するだけ。

お弁当に入れたり、コショウを振っておつまみにしたりしています。
アイラップがいつの間にか、キッチンの必需品に

後片づけもラクだし、使い終わった袋はゴミ入れとしても使えるアイラップ。「この料理、アイラップで出来そうだな」「アイラップを使ってもっと簡単にできないかな」など色々模索していると、いつの間にか手放せない存在になっていました。
ポリ袋タイプのほかにも、スライドジッパータイプのもの、ラップ感覚でおにぎりが作れるおにぎりぽっけなど、姉妹商品もおすすめです。こちらもぜひ、チェックしてみてください。
保存袋としてだけでなく、湯せんでの調理や電子レンジ調理もできる『アイラップ』。下ごしらえに使用するだけでなく、アイラップだけで料理が作れたら便利ですよね。そこで今回は「湯せん調理」「電子レンジ調理」「冷凍調理」の3レシピをご紹介します。 […]
商品情報

- サイズ(縦× 横):約350×210mm(マチ40mm)
- 枚数:60枚入り
- 材質:ポリエチレン
- 価格:100~200円
【当記事につきまして】
hitotema編集部が企画、ライター田窪綾が購入し、記事を作成しました。