憧れのキッチンパントリーの間取りとアイディア#心地よい住まい

憧れのキッチンパントリーの間取りとアイディア#心地よい住まい

キッチンには、冷蔵庫に入れる食品とは別に、缶詰や乾物、未開封の食品などのストック品を保管する場所が必要です。
また、災害の多い日本ではローリングストックや非常食、飲料水などを備える必要性も高まっており、食品の保管場所は切実な問題となっています。

そこで注目されているのが「キッチンパントリー」です。
間取りや設計のポイント、すぐに実践できるアイディアまでご紹介します。

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キッチンパントリーを設置するメリット

キッチンパントリーを設置するメリット
(画像出典)PIXTA

キッチンパントリーとは、常温保存可能な食品を収納するスペースのことです。
まずはメリットからご説明しましょう。

キッチンがスッキリする

食品のパッケージはカラフルな物が多いですよね。インテリアにおいては統一感を持たせづらく、生活感が出やすいのが悩みの種。できるだけ隠して収納したいのではないでしょうか。
だからといって、キッチンから離れた場所に保管すると使いづらくなってしまいますよね。

キッチンパントリーがあれば食品はもちろんのこと、キッチンペーパーやラップなどの消耗品、調理家電や食器まで、様々な物をスッキリと収納できます。

在庫管理がしやすい

キッチンパントリーの内部は、基本的に棚板収納です。
棚板収納の良さは、ひと目で在庫を確認できること。買い忘れやダブり買いを防げるメリットがあります。

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キッチンパントリーを設置するデメリット

このように便利で魅力的なキッチンパントリーですが、デメリットもあります。

LDKのスペースが圧迫される

キッチンパントリーを設置しようとすると、影響を受けやすいのがLDKのスペース。
使える面積には限りがあるので、どうしてもキッチンに隣接するダイニングやリビング、あるいはキッチン自体を縮小せざるを得ないのです。
広々としたLDKが理想なら、無理をしてキッチンパントリーを設置しない方が良いかもしれませんね。

使い勝手が悪くなることがある

キッチンパントリーは調理中にアクセスしやすい場所にすることが大切。食品や消耗品を取りに行く動線は極力短くしましょう。
大きなパントリーが欲しいからといってキッチンから離れた場所につくると、動線が長くなり使い勝手が悪くなってしまいます。

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キッチンパントリーの間取り

洋服のクローゼットと同じように、パントリーにも「ウォークイン」「ウォークスルー」という間取りがあります。食品だけを収納するならコンパクトな「壁付けタイプ」もおすすめです。

ウォークインタイプのキッチンパントリー

ウォークインタイプのキッチンパントリー
(画像出典)PIXTA

こちらはウォークインタイプのキッチンパントリー。
キッチンからすぐに入って物が取れ、なおかつリビングから中の様子は見えません。
アーチ形状の入り口とアクセントクロスは人気のある組み合わせ。定番のキッチンパントリーです。

ウォークスルータイプのキッチンパントリー

ウォークスルータイプのキッチンパントリー
(画像出典)PIXTA

料理以外の家事動線も重視するのなら、ウォークスルータイプのキッチンパントリーが良いでしょう。行き止まりがなく、そのまま洗面所や玄関へアクセスできる「回遊性」が魅力です。

洗面所(洗濯機置き場)が近いと料理と洗濯の同時進行がしやすくなり、玄関が近ければ買い出し後の収納がスムーズな間取りとなります。

壁付けタイプのキッチンパントリー

壁付けタイプのキッチンパントリー
(画像出典)PIXTA

間口が狭いパントリーでも、床から天井近くまで収納できれば食品の保管庫として十分に機能します。扉付きなら、リビングから見える場所でも安心です。

キッチンパントリーの設計ポイント

ウォークイン、ウォークスルータイプのキッチンパントリー設計のポイントをご紹介します。

扉をつけるか、つけないか

パントリーに扉をつけるか悩む方は多くいます。頻繁に出入りすると考えられるので、動作を考慮すると扉はないほうがスムーズです。

しかし、来客の際にパントリーを隠したいのであれば、引き戸をつけておくと良いでしょう。普段は開けたままでも邪魔にならず、必要なときに閉められます。

また、冷暖房効率を考慮するのなら、パントリーの扉はあった方が冷気や暖気が逃げていきません。

冷蔵庫を収納するか、しないか

冷蔵庫を収納するか、しないか
(画像出典)PIXTA

冷蔵庫は大きく、色のバリエーションも少ないのでコーディネートしにくいアイテムです。そのため、あえてキッチンに冷蔵庫を置かず、パントリー内に収納するレイアウトもよく見られます。

注意点としては、冷蔵庫がシンクとコンロから離れすぎないこと。冷蔵庫の位置は家事動線に大きな影響を与えるので、パントリーに入ってすぐの場所に設置しましょう。

それともうひとつ、冷蔵庫は熱を発する家電です。パントリー内に冷蔵庫を収納すると、夏はかなりの暑さになります。
換気扇、小窓、勝手口など「通風」を取れる環境を整えてください。

ごみ箱を置くか、置かないか

置き場所に困るリサイクルごみの保管場所にする方も多いですね。
ただし、ごみ箱を置くと床に直置きできるスペースが少なくなり、重量のある物を置けなくなることも。
ペットボトルやお米の買い置きをする方は、ごみ箱を置いても収納スペースが不足しないか、あるいは他の置き場所を考えるか、前もって確認しておきましょう。

換気は大切

料理をする際には、蒸気や油煙が発生します。それらは換気扇で捕集しますが、キッチンに接するパントリーにも少なからず蒸気や油煙が流れてしまうと考えられます。
そのため、キッチンパントリーは臭いやカビが発生しやすい場所とも言えるのです。

冷蔵庫を置く場合はもちろんのこと、置かない場合であっても、換気扇や小窓で換気できる環境が望ましいでしょう。

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キッチンパントリーを設置できない場合のアイデア

キッチンパントリーを設置できない場合のアイディア

最後に筆者宅の事例をご紹介します。
建売住宅で、キッチンとダイニングはあまり広くなく、リフォームしてもキッチンパントリーの設置は難しそうな間取りです。
しかし、狭いながらも使いやすさを重視し、収納を工夫しました。

分散収納で動線がコンパクトに

まず、調理に使う缶詰や乾物、パウチ食品などは「レンジ台」下の引き出しに収納。冷蔵庫と横並びで使いやすい配置です。

次にダイニングテーブル背面にある扉付きの書棚。
上段には書類や本が入っていますが、ダイニングテーブルに座ったまま手が届く配置を生かして、中段に子どものおやつと野菜ジュースをストックしています。
ごみ箱にも手が届くので、おやつが終わったらすぐにごみを捨てられて便利です。
下段は重量のある2Lペットボトル、醬油やみりんのストックを収納して地震の際の転倒防止も兼ねています。

「調理で使う食品」と「テーブルで飲食する物」を分けて収納した結果、それぞれの動線が短くなりラクな配置になりました。
食品の保管場所を家具の配置や動線に合わせて変えるだけで、とても便利になりますよ。

防災備蓄は2階で

1階に非常食まで置くスペースはなかったので、防災備蓄は2階に備えることにしました。
筆者宅は川から比較的近く、高台ではない立地。そのため、台風や長雨のたびに浸水の不安が拭えません。
その理由からも防災備蓄は2階の方が安心と思い、無印良品のポリプロピレン頑丈収納ボックスに非常食と飲料水を備えています。

まとめ

キッチンパントリーはキッチンをスッキリ見せるだけでなく、実用性も高いものです。また、食品の備えは日常的にも被災した際にも必ず役に立ちます。
新築やリフォームの予定がない方も、家具の配置や動線を見直し、使いやすい食品収納を目指してみてくださいね。

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