2020年9月から利用できる、マイナポイント事業。さて、どのようなサービスなのでしょうか。
昨年に始まったキャッシュレス・ポイント還元事業とは違うの?
内容がよくわからない!
という方も多いようです。
そこで今回は、キャッシュレス・ポイント還元事業との違い、マイナポイント事業の目的や特徴について、わかりやすく解説します。
目次
おさらいしよう。キャッシュレス・ポイント還元事業の効果とは?

2019年10月から始まったキャッシュレス・ポイント還元事業が、2020年6月に終了しました。
消費増税による家計の引き締めが予想されていたため、消費の活性化、底上げを狙うことがこの制度の目的のひとつでした。
そして政府が掲げたもうひとつの目的は、現金以外の決済方法の導入の促進。日本は他の先進国に比べてキャッシュレス決済導入が遅れているため、消費者にとってお得感のあるポイントをつけることで利用を促し、普及を狙ったのです。
キャッシュレス・ポイント還元事業の効果は?
この事業の効果について経済産業省がアンケート調査をしたところ、5割の消費者が「還元事業をきっかけにキャッシュレス決済を始めた(もしくは支払い手段を増やした)」という結果になりました。また、8割もの人が還元事業が終わってもキャッシュレス決済を利用したいと答えています。
この結果から、キャッシュレス決済の普及はある程度進んでいるように感じられます。
【参考】経済産業省 キャッシュレス調査の結果について
https://cashless.go.jp/assets/doc/200630_questionnaire_report.pdf
マイナポイント事業の目的と利用方法
では、本題のマイナポイントのお話に移りましょう。
まずは目的、そして利用方法をお伝えします。
マイナポイント事業の目的

2020年夏は本来、東京オリンピックが開催されて海外からの観戦客による外貨で潤うはずでした。その期間が終わったあと、祭りのあとの静けさのように日本経済が停滞しないようにと新たなポイント還元事業が用意されました。それがマイナポイント事業です。
マイナポイント事業の目的は以下の3つです。
- 消費の活性化
- キャッシュレス決済のさらなる推進
- マイナンバーカード取得の促進
マイナンバーカード取得促進の目的があるため、還元を受けるためにマイナンバーカードが必要になるのです。
利用手続きの流れ
マイナポイントの還元を受けるための手続きのおおまかな流れは以下の通りです。
1マイナンバーカードの取得
2マイナポイントの予約
3マイナポイント申し込み(2020年7月~)
手続きの詳細は「マイナンバーカードがないとポイント還元が受けられない?」をご覧ください。
https://hito-tema.net/wisdom-of-living/household/7600
2020年7月から3のマイナポイントの申込みが始まりました。ここで、どの決済方法でポイント還元を受けるかをひとつだけ選びます。
2020年7月現在で、サービスはなんと110ほど。電子マネー、プリペイドカード、QRコード決済、クレジットカード、デビットカードなど選択肢は充実しています。ご自分の使いやすいサービスを選びましょう。
暗証番号に要注意!
マイナポイント申請にあたり、マイナンバーカード作成時に決めた暗証番号が必要です。
新規に作る人は忘れないと思いますが、以前にカードを作ったので覚えていないという人もけっこういるようです。残念ながらオンラインでの再設定はできず、区役所等に行く必要があります。
マイナポイント事業の詳細

気になる点を、もう少し見て行きましょう。
マイナポイントの還元額は?
マイナポイントの還元額は25%で、上限は5,000円です。付与されるタイミングはキャッシュレス決済サービスによって違いがあり、例えば私が選んだPayPayだと、
- PayPayにチャージしたときにポイントが付与される
- PayPayで決済したときにポイントが付与される
のいずれかが選べました(チャージしたときの付与を選びました)。
なお、「マイナポイントが付与される」と言っていますが、楽天カードを選ぶと楽天ポイントとして付与されますし、イオンカードであればWAONで付与されますよ。
マイナポイント事業の期限は?
マイナポイント事業は、2020年9月1日~2021年3月31日となっています。これは還元が受けられる期限で、受け取ったポイントの有効期限とは別です。
家族や子どものマイナポイントをまとめて受け取れる?
マイナポイントの還元は子どもも対象で、15歳未満の未成年者の場合は法定代理人が行うことができます。キャッシュレス決済サービスも、法定代理人の名義で大丈夫です。
但し、同じキャッシュレス決済サービスに複数人のマイナポイントを合算することはできません。例えば自分がAというサービスを選んでいた場合は、子どもはA以外のサービスを選ばなくてはなりません。もちろん、夫婦で同じ名義のサービスにポイントを合算するのもNGです。1人あたり上限5,000円分のポイントが、別々のサービスで還元されるということです。
まとめ

前回のキャッシュレス・ポイント還元事業では、中小・小規模店舗で利用すると5%ポイント付与でしたが、今回は25%のポイント還元となります。比較するとどれだけ大きな特典なのかがわかりますね。
とはいえ上限が5,000円のせいか、前回のキャンペーンほどに話題にのぼっていないように感じます。家族がいる場合は家計としては数万円のプラスになることもありますので、消費者にとってはなかなかお得な制度だなと思います。
まだ何も調べていない、なんとなく手を付けていないという人は、一度検討してみてください。
【参考サイト】マイナポイント事業
https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/navigation/