ジメジメとした梅雨に入ると、湿気の多い浴室や洗面所、キッチンなどの水回りにカビが生えやすくなります。
一度カビが生えてしまうと、自力で除去するのは大変です。しかもカビは体調不良の原因になることも。
ですから、できるだけカビが生えないように予防しておきましょう。
今回は、室内のカビ対策とカビ取り方法を解説します。カビ防止におすすめのグッズも紹介しますので参考にしてください。
目次
カビ対策として重要な3つのポイント

カビ対策として重要なのは、カビが繁殖しやすい条件をできるだけ取り除くことです。
ここでは、カビ対策に効果的なポイントを3つ挙げていきます。
除湿
カビが好む環境は、気温が20〜30度、湿度が60%以上だと言われています。ですから、こまめな換気をおこない、風通しを良くすることが大切です。
空気がこもりやすい場所は特に注意してください。窓や扉を開けて、定期的に換気しましょう。
扇風機やサーキュレーターなどで空気を循環させるとより安心です。部屋全体の湿気がひどい場合は除湿器を活用しましょう。除湿剤と併用するとさらに効果が高まります。
水回りなどの水気のある場所や結露しやすい窓ガラスは、こまめに水分を拭き取り、乾燥した状態を保つよう心がけてください。見つけたらすぐに拭き取れるよう湿りやすい場所の近くに古布を置いておくと放置しづらくなります。
朝の歯磨きをしたついで、窓を開けたついでなど、1日の最初の行動に組み込んでルーティン化してしまいましょう。後回しにしない仕組みづくりがポイントです。
こまめな掃除
カビはホコリや髪の毛、食べ物などの汚れを栄養源として繁殖しています。汚れを放置しておくと、カビの温床になるので、こまめに掃除し、カビが発生しにくい環境をつくりましょう。
エアコンのフィルター掃除も不可欠です。エアコンにカビが発生していると、「エアコンを稼働させる=カビを撒き散らす」ことになります。カビが生えないよう、月に1回程度、掃除機でフィルターのホコリを吸い取ることをおすすめします。
自動掃除機能付きのエアコンも増えてきましたが、だからといって何もしなくていいわけではありません。チェックも兼ねて2〜3カ月に1回程度は掃除をしておきましょう。
除菌
カビ対策を万全にするためには、除湿と掃除をした上でさらに除菌しておくことが肝心です。
もっとも手軽な方法は消毒用のアルコールスプレーを使った除菌・抗菌です。アルコールを乾いた雑巾や古布にスプレーし、カビが生えやすい場所を拭き上げておくことで、カビの繁殖を抑制できます。
【場所別】カビを予防する方法

防カビ対策は、それぞれの場所に合った対策が必要です。ここでは場所別のカビを予防する方法を解説していきます。
玄関
玄関は湿気が溜まりやすい場所。履いた靴をすぐに下駄箱に入れると、湿気とニオイを充満させる原因になってしまいます。履いた靴はしっかり乾燥させてから収納しましょう。
ときどき下駄箱の扉を開けて、換気するようにしましょう。靴の中に丸めた新聞紙を入れたり、靴用の除湿剤を入れたりしておくと除湿効果がアップします。
玄関や下駄箱の中に、重曹を入れたジャムの空き瓶やガラス容器などを置いておくと、除湿と脱臭効果があります。
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洗面所、浴室、トイレ
洗面所や浴室、トイレといった水回りはもっとも湿気がこもりやすい場所です。
お風呂の使用後は換気扇をつける習慣をつけましょう。水回りに窓がある場合は、窓を開けてこまめな換気を心がけてください。
濡れた箇所・モノはそのままにせず、すぐに拭き取って乾かしましょう。
「吊るす収納」「浮かせる収納」にすると乾燥しやすくなります。
洗面所やトイレには、除湿剤を置いておくのもおすすめです。
マット類も要注意
バスマットやトイレマット、キッチンマットなどもこまめにお手入れしないとカビが発生してしまいます。マット類を敷きっぱなしにしておくと、湿気が溜まってしまいフローリングにカビが生えてくることも。マットをお手入れするときにフローリングをチェックし、掃除と除菌をしておきましょう。
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水回りのマット類だけでなく、カーペットや布団の敷きっぱなしも要注意です。
キッチン
キッチンも湿気が溜まりやすい場所ですから、調理中は必ず換気扇を回し、窓があれば開けて換気しましょう。
キッチンのシンク下は、除湿剤を置いたり、引き出しや扉をこまめに開けたりして、湿気が溜まらないよう心がけてください。湿気が溜まる場所なので食材の保管には向いていません。ザルやボウル、鍋など水回りで使う調理道具や洗剤のストックのように湿気が影響しないモノを収納しましょう。
冷蔵庫や食器棚の裏側もカビが発生しやすいので、風通しを良くするために隙間をあけて設置してください。
キッチンスポンジや布巾も、カビないようにお手入れしましょう。
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クローゼット・押し入れ
クローゼットや押し入れは、扉を閉めたままにしておくと湿気が溜まり、カビが生えやすい状態になってしまいます。
一度着た洋服はすぐにしまわず、ハンガーに掛けて乾燥させておきます。布団も室内で構わないのでしばらく干しておきましょう。
クローゼットや押し入れに水分を持ち込まないようにすることがポイントです。
ときどき扉を開けて、風を通します。扇風機やサーキュレーターをかけると空気が循環してさらに効果的です。
クローゼットぎゅうぎゅうに収納するのは避け、通気性を良くしましょう。
押し入れは床と中板の上にすのこを置くと湿気を逃しやすくなります。
湿気は下に溜まりやすいため、除湿剤は底面に置くのがおすすめです。
もしもカビが生えてしまったら?カビ取り方法を紹介

どんなに防カビ対策をしても、カビが生えてくる可能性はあります。カビを発見したら、すぐに除去して広がらないようにすることが大切です。
カビは、市販のカビ取りクリーナーや塩素系漂白剤、アルコール除菌スプレーを使って除去します。
カビ取りのポイントは、カビの生えている箇所をしっかり乾燥させてから、カビ取り剤を染み込ませることです。ラップやキッチンペーパーを貼り付けてしばらく放置しておくとカビが落ちやすくなります。
素材によってはカビ取り剤を使って変色してしまう恐れがあるため、使用できる場所かどうかを必ず確認してください。
カビ防止におすすめのグッズ

カビを防ぐためには、カビ対策・湿気対策グッズも積極的に活用していきましょう。
防カビスプレー
カビを防ぎたい場所にスプレーするだけで、カビの発生を抑制できるアイテムです。スプレーするだけなので手間がかかりません。
防カビ剤
バイオの力を利用して壁や天井に貼るだけでカビの発生を抑制する効果があるアイテムです。簡単に設置でき、数カ月経ってもカビがほとんど生えてきません。
吸湿シート・除湿シート
布団やマットレスの下に敷いておくだけで、湿気を取り除いてくれるアイテムです。防カビ・抗菌タイプのシートを選ぶとよいでしょう。
除湿剤
除湿剤には炭や珪藻土を使ったもの、シリカゲル乾燥剤などさまざまな種類があります。シートタイプや吊り下げタイプ、置くだけタイプの中から除湿したい場所に合ったタイプの除湿剤を選んでください。
湿気対策をしてカビを防ごう

カビの発生を防ぐためには、こまめな換気と掃除が欠かせません。面倒くさいと思うかもしれませんが、生えてしまったカビを取り除くほうがもっと大変です。
ご紹介した方法でしっかりと湿気対策をおこない、カビの生えにくい環境をつくりましょう。これからカビ対策をしようと考えていた方は、ぜひ参考にしてみてください。