地球環境のための省エネを!と、よく耳にします。夏の暑さも昔に比べると相当気温が上がっており、命に関わることも出てきました。地球温暖化を実感する一方で、「一家庭で省エネしたからって何か変わるの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、小さな積み重ねこそ重要。節約の効果もあるので、できることから始めましょう。
目次
そもそも、「省エネ」とは?
省エネとは「省エネルギー」の略語。限りある資源を守りつつ、エネルギーを効率的に使う行動や機能を指します。今やエアコンや冷蔵庫などの家電製品にも省エネ基準が設けられており、基準を満たせないと世に製品が送り出せないようになっています。
環境のために省エネが必要な理由
環境を守るためになぜ省エネが必要なのか、エネルギーを浪費するとどのような問題があるのか。まずはそのあたりから紐解いていきましょう。
環境への悪影響
今の地球では、温暖化がどんどん進んでいます。例えば、南極の氷がどんどん溶けて、海面上昇が進んでいます。氷の溶けるスピードは、1990年代頃に比べると実に6倍の早さ。実際に水没してしまう都市や国が出てきてしまうことが懸念されています。
また、温暖化により気候が変わることで、いままで農業や漁業にも大きな影響が出ます。リンゴが実らなくなる、鮭がいなくなる、といったことです。
温暖化の原因となるのは、二酸化炭素(CO2)。発電時のほか、電化製品や車、飛行機などの乗り物の使用時にも二酸化炭素が出るため、省エネが求められるのです。
資源の枯渇化
原油をはじめ、石炭、天然ガスなどのエネルギー資源は有限です。新たに油田が見つかるといった可能性もありますが、それは希望的観測で、石油は残り50年。石炭は110年ほどでなくなってしまう…と予測されています。
限りある資源を大切にし、少しでも長持ちさせることも省エネの目的です。
家庭でもすぐできる、省エネ行動
家電メーカーに限らず、環境貢献は企業の使命。今や、企業が生き残っていくためには省エネは避けて通れません。
しかし、個人個人の行動も大事。1人の力は小さくても積み重ねれば大きな効果を生みますし、環境保護の意識を社会に広めるという意味でも有意義です。
少しの工夫で!エアコンの使い方
昔に比べて夏の気温はどんどん高くなり、部屋の中でも熱中症で倒れてしまう方もいるほど。そのためにエアコンの温度は低くなりがちですし、命が優先なのは間違いありません。
しかし、少しの工夫で省エネできます。
エアコン以外の方法を活用しよう
外壁にすだれをかけて日差しを避けたり、外壁に直接水をかける、扇風機やサーキュレーターを併用する、といった方法で設定温度を上げられます。
冬でも、厚着したり、身体を動かしたりすれば温まりますよね。
冷暖房は、付けっぱなしがいい場合も
ここ数年、「エアコンは1日中付けっぱなしのほうがいい」というライフハックをよく耳にするようになりました。省エネ仕様のエアコンの場合、冷やし始め・暖め始めのタイミングのみ高負荷で電力を消費し、その後は消費電力の低い状態で連続運転できるためです。
1日中がいいかどうかは部屋の広さや生活スタイルにもよりますが、1~2時間なら付けっぱなしのほうがいいことが多いです。
こまめな掃除、室外機の置き場所も重要
お掃除機能付きの機種もありますが、こまめにフィルター掃除することで冷暖房効率は上がります。また、室外機のまわりにモノを置かず風通しを良くする、直射日光が当たる場合は日よけを付ける、といった対策も有効です。
わかってるけどやっちゃう…テレビの付けっぱなし
1日が終わりテレビを見ながらのんびり…幸せなひと時ですが、そのまま寝てしまうことはありませんか?「オフタイマー機能」を習慣にしておけば、自動で電源オフになります。
意外な盲点!冷蔵庫の使い方
毎日24時間稼働し続けている冷蔵庫。最近の機種は省エネ基準を満たしていますが、使い方次第でさらに省エネ効果が高まります。
・冷蔵庫の中はパンパンにしない(冷却効率が下がるため)
・冷凍庫はパンパンにする(保冷効果が高まるため)
・壁と離して設置する(放熱効果が下がるため)
・開け閉めはスピーディーにする(庫内温度が上がるため)
以上、気を付けてみてください。
照明もポイント!LED照明なら省エネ
照明は、付けっ放しを防ぐだけでも節電できます。それは基本ですが、LED照明に変えることでさらに節電効果は高まります(蛍光灯に比べて消費電力は1/4)。LEDは蛍光灯より長く使えるので、交換の手間を省けるのもメリットです。
以前のLED照明はとても高かったり、明るくなるまでに時間がかかったりして避ける人も多かったですが、最近は価格も低めになり明るさの面でも性能が向上しています。
節約を狙うなら、エアコンとガスに注目!
省エネで節約効果を得られることはわかっていただけたと思いますが、家庭の光熱費については、ガス代とエアコンの電気代の割合が大きいです。
この2つの省エネ効果を上げれば、かなりの節約効果が期待できます。
エアコン
エアコンは「冷房」「暖房」の2つの機能が主ですが、より電気代がかかるのは暖房です。
冷房の場合は、稼働時間を1日あたり1時間短くすると年間で約500円、暖房の場合は約1,100円ほどの節約効果があります。
それだけであれば大きな額ではありませんが、先述した工夫でさらなる節約効果が得られます。
ガス
オール電化でない場合、日々の調理やお風呂でガスは欠かせません。
調理の場合は、強火にしすぎない、熱伝導率のいい調理器具を使うといった工夫ができます。お茶を飲もうとお湯を沸かしたのに忘れてしまい、お水を足してまた沸かす…なんてミスが多い人は気を付けましょう。
食洗機の利用でも、ガス代は安くなります(電気代も安くなります)。
お風呂も、お湯の温度を下げたり、追い炊きの回数を減らすことでガス代を節約できます。節水シャワーヘッドなどでお湯を使う量を減らすのも効果的です。
電気代の節約なら、電力会社の乗り換えも!
エネルギー使用量を減らすのが省エネですが、やっぱり節約効果も追求したい!
そんな人は、電力会社の乗り換えやプラン変更を検討してはいかがでしょうか。
電気自由化から5年、各社さまざまなプランがあり、生活スタイルに合わせて選べるようになっていますよ。