アーモンドはとても馴染みのあるナッツですよね。ヘルシーなおやつにも大人気。
でもそのオイルは使ったことはありますか?
イメージを裏切らない食べやすいナッツオイルですよ。
目次
アーモンドの歴史と種類、使われ方
アーモンドはバラ科サクラ属の落葉高木、花は桃や桜に似ています。
梅に似た形の果肉の薄い実がなり、その種の中の仁の部分が世界中で食べられているアーモンドです。
オリーブオイルのテイスティング表現に「青いアーモンドのような香り」というのがあります。実際実がなるわずかな期間、柔らかでフレッシュな実を生で味わうことができるそうで、いつか食べてみたい!
原産地は西アジアから中央アジアと言われ、古代文明ですでに食用とされており、古い文献や旧約聖書にも記載があります。シルクロードを行き交う遊牧民の保存食にもなったとか。
地中海沿岸からヨーロッパに広まったアーモンド栽培は、18世紀に宣教師によりアメリカのカリフォルニアに伝えられ、やがて世界の生産量の8割を占めるほどの一大産業となりました。
日本に入ってくるアーモンドもほとんどがカリフォルニア産です。
毒性があるため食用にされないビター種と食用のスイート種があり、スイートの中にもノンパレル種やマルコナ種など品種がいろいろあります。
アーモンドは香ばしくローストして塩で楽しむ以外にも、様々な形で世界中の人々に愛されています。
たくさんの実がなることからヨーロッパでは子孫繁栄の象徴とされ、チョコレートや砂糖でコーティングしたアーモンド「ドラジェ」はお祝いの定番ギフト。
キャラメリゼしたスライスアーモンドたっぷりの焼き菓子、フロランタンも人気ですね。
また粉末は製菓でも大活躍、クッキーやアーモンドクリーム、フィナンシェ、ケーキを飾るマジパンなどあらゆるものに。
スライスや砕いたものもサラダや料理に香ばしさと栄養をプラスしてくれるし便利。
ヘルシーな飲み物としてアーモンドミルクも人気ですね。
アーモンドとオイルの栄養は?
アーモンドが健康や美容に良いというイメージはすでに定着しているようです。ビタミンEが多いことはすでにご存じかもしれません。
抗酸化成分であるビタミンEを多く含む食品としてトップクラスと言えるアーモンドは、その他にもたんぱく質や食物繊維、ビタミンB2、カルシウム、マグネシウム、鉄、カリウムなどのミネラルもしっかり含み、それでいて糖質は少なめ。
総合的に血行を促進し細胞の老化を防ぐことから、生活習慣病の予防やむくみ、肩こり改善、アンチエイジングにおすすめな食材と言えるでしょう。
さて焙煎したアーモンドを搾ると黄金色の香ばしいオイルが取れます。精製され香りも色もないものもあります。
ビタミンEは脂溶性なので油に残り、アーモンドを毎日20粒食べるよりもっと効率的に摂ることができますよ。
脂肪酸の組成はオレイン酸が約67%、オリーブオイルと似ていますね。次いでリノール酸が約23%、パルミチン酸6%、その他となります。ビタミンEの効果も合わさって酸化に比較的強いと言えるので、安心して料理にも使えます。
アーモンドオイルの使い方
アーモンドオイルはマッサージオイル、クレンジング、保湿クリームやヘアパック、石けんの原料としても人気で、知らないうちに全身のケアでお世話になっている女性も多いかもしれません。
肌に4週間塗り続けるとメラニン量が減少したという測定結果もあり、美白にも使えるオイルですね。
食用よりキャリアオイルや美容オイルとして売られている方が多いかもしれません。
お料理に使う場合、香りのないものはサラダ油の代わりとしておすすめです。
加熱に強く癖もなく、使いやすくてビタミンEも摂れますから。
アーモンドの香ばしい香りも楽しみたいなら、精製していないタイプを使うといいでしょう。
おすすめはスクランブルエッグ、オレンジやレーズン、ハーブを使ったサラダ、海老や貝類のアヒージョ、魚を使ったパスタ、豚肉のロースト、かぼちゃポタージュの仕上げ、焼き菓子作りにも。
アーモンドを振りかけたいようなお料理に、何でも使ってみてください。
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