アルガンオイルはすでに使っている方も多いかもしれません。
また名前は知っているという方も。
アルガンオイルはモロッコの黄金と呼ばれる貴重なオイル。グルメとスキンケア両面で重宝されるその魅力を紐解きます。
目次
アルガンナッツについて

アルガンはモロッコ南西部だけに遥か昔から自生している樹木。一時絶滅の危機になりましたが、今はユネスコに保護林指定され、地域の砂漠化も防いでいます。
西アフリカの灼熱の乾燥地帯で30m以上もの根を伸ばし、水を得て育つ生命力に溢れた木。棘のある枝を横に張りオリーブのような実をつけます。それを食べに山羊がよじ登る風景も有名です。
7~9月に熟したアルガンの実が落ちるとそれを集め、ベルベル人の女性たちが共同でその硬い殻を割り、オイルの原料になる中の種子(仁)を取り出します。
搾られた希少なオイルは現地で薬や食用、肌や髪のケアに大切に使われてきました。
近年オイルを生産する女性たちの社会的自立プロジェクトとして様々な国の支援が入り、今や大きな輸出産業として現地の人々の生活を支えています。
機械の導入、搾油技術の研究などでオイルの生産品質も年々上がっています。

アルガンオイルが美容にいい理由
アルガンオイルはその実1kgでわずか10gしかとれません!まさに黄金の雫。
その希少なオイルの最大の魅力は何でしょうか。
やはりキーワードに「美容」が挙がります。
灼熱の大地で女性の肌と髪を守るオイルとして、ホホバオイルと並び有名です。
アルガンオイル配合のシャンプーやクリーム、ヘアパックなどもありますし、美容オイルも各種ありますね。製法としては種子を石臼で挽いて搾る手搾りと機械搾りがあります。原料を焙煎した香ばしいものを食用に、生搾りを美容用にすることが多いです。
脂肪酸は多い順にオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸で構成されていて、バランスもよく加熱にも強いです。美容にいい理由としては植物油の中でもトップクラスのビタミンE含有量で、オリーブオイルの3~4倍です。中でも抗酸化力が高いと言われるγ-トコフェロールが入っています。
またポリフェノールや他のオイルには入っていない肌トラブルを防ぐステロールなど有効な微量成分も含み、まさに食べても塗っても美容に貢献するオイルと言えます。

アルガンオイルの使い方
アルガンオイルはほんのり爽やかな香りのする非焙煎(生搾り)タイプと、少しヘーゼルナッツや胡麻に似たような独特の香りがする焙煎タイプがあります。メーカーによっても違いがあります。
スキンケアとしては、保湿クリーム代わりや化粧水前のブースター(導入剤)として。またヘアパックやヘアオイル、マッサージオイルとしても使えます。
私も乾燥の季節は以下のオイル(アルガンドールコスメティック)を美容オイルとして使うことが多いです。少しこっくりとした香りもお気に入りです。

アルガンドールコスメティックオイル
https://www.abura-ya.jp/SHOP/SC_y001.html
お料理には、モロッコのイメージだとタジン(土鍋の蒸し料理)やクスクスに。ドライフルーツ入りのヨーグルトに蜂蜜と一緒にかけて朝食やおやつに。ハーブやスパイスを使った料理、チーズや煮込みなど癖のあるものにも合いますよ。
毎日のサラダやスープに1スプーンかけて手軽に取り入れてみてください。
100%アルガンオイルは、やはりそう安価ではないです。化粧品としてのアルガンオイルは配合率や他の成分もチェックしてみてください。
食用をスキンケアに使う方も多いですが、敏感肌の方はパッチテストしてからがいいでしょう。

左からジットアルガンEXVピュアアルガンオイル(ノンロースト)、同メーカーのローストタイプ、ポドルアルガンオイル
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