今回からナッツオイルを一つずつ取り上げてみたいと思います。
よく知っているナッツや聞きなれないものまで、ちょっと新しい冒険の一助になれば嬉しいです。
目次
ヘーゼルナッツオイル

今回はヘーゼルナッツオイルをご紹介します。まずは原料のヘーゼルナッツから。
ヘーゼルナッツとは
日本ではナッツ売り場に行って、単体のパックを見かけることは少ないかもしれないヘーゼルナッツ。意識して食べたことがありますか?
ヘーゼルナッツはカバノキ科の木の実で日本では西洋ハシバミ(榛)と呼ばれます。大きめのドングリに似た丸みのある形の実で、ローストし殻の中の仁を食べます。
原産のヨーロッパでは石器時代から食べられていたとか。一大生産地はトルコで世界各国に輸出されています。ミックスナッツに混ざっていたり、チョコレートやアイスクリーム、お菓子に使われていたりすることも多いナッツです。ペーストにしてチョコレートと合わせたジャンドゥーヤやキャラメリゼしてペーストにしたプラリネも有名ですね。
ヌテラというチョコレート風味の甘いスプレッドにも、ヘーゼルナッツペーストが使われていますよ。
独特の香ばしさを持つヘーゼルナッツはアーモンド、カシューナッツに並び世界三大ナッツと言われています。カルシウムやマグネシウム、カリウムなどのミネラルや食物繊維、ビタミンEを含み、油の含有量も多めです。
種類は違いますがハシバミは日本でも古くから自生していて、油の歴史書によれば灯火用にハシバミの油が搾られたのは神功皇后11年(211年)、摂津住吉明神の神事のためとのこと。えごまなどの種から搾油されたのはもっとだいぶ後なので、まさに日本の搾油の起源と言えますね。
ヘーゼルナッツオイルの魅力

ヘーゼルナッツオイルは原料を砕き、焙煎して搾ったもの。それをろ過してボトリングしたり、無香タイプとブレンドしたりして調整したものなどがあります。
脂肪酸で見るとオレイン酸の割合が多くオメガ9系のオイルと言えます。原産地でばらつきはありますが、スキンケア製品に人気の高いパルミトレイン酸も含まれていて、化粧品や石けん原料にも使われます。
食用としては、高貴な甘い風味と軽やかな香ばしさがたまりません。サラダのドレッシングに使うと自然な香ばしさが加わって、美味しさが1ランクアップ。加熱にも強いので、白身魚やジャガイモ料理、炒め物やお菓子作り、パスタなどにも使えますよ。
ヘーゼルナッツオイルはどこにでも売っている訳ではありませんが、ナッツオイルの中では食べやすく使いやすいグルメオイルです。オリーブオイルとはまた全然雰囲気が違う、こっくりとした香ばしさを是非楽しんでいただきたいです。
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