白米や麺などの主食を食べるのは、お昼ご飯のみというスタイルになってからおよそ20年。
なので一日一度の炭水化物チャンスは何に?と、とても真剣に考えるのですが、最近のブームは白米。
取材で出会ってその美味しさに感動した、会津若松にある“無の会”さんが自然農法で作られる有機米、もしくは山形のお友達が作る、山形のブランド米“つや姫”。
「ニコニコしながら育てたんだろうなあ」と、生産者さんの顔を思い出しながら、洗って浸水して炊いて。
ちなみに我が家は“best pot”という土鍋を使用。
こちらは宇宙部品加工もしている三重県にある会社が、同じエリアの伝統工芸である“萬古焼(ばんこやき)”の製法も取り入れて作られるお鍋で、お米はもちろんのこと、無水料理から蓄熱料理など、素材の味を損なうことなく料理を仕上げてくれる、まさにベストなポット!

先日は、落花生をたくさん収穫してきたので、お米と一緒に炊いてみたら、お米も豆もふっくらしっとり!最高の炭水化物チャンスを味わうことができました。
(そこにカブの葉と昆布で作ったふりかけトッピング)

ご飯に合わせて作るのが、お味噌汁。
毎年山形で自家製味噌を仕込むほど味噌の魅力にはまって以来、お味噌汁は私にとってパワーフード。
旬の野菜をたっぷり使って、汁物として、またはホットサラダとして、一日のエネルギー源のような気持ちで頬張ります。
そんなお味噌汁…ですが、ここ数年お出汁を使うことをやめました。
というのも、長く当たり前にお味噌汁とお出汁はセット!と思っていましたが、いつまで経っても煮干しや昆布での出汁取りは苦手で、市販の出汁となれば種類の多さに目移りばかり。
出汁難民の出汁ストレス、どうにかならんもんかね……と思い続けていたある日、「野菜と味噌だけで作るとどうなるんだろう?」とふと。
とは言っても、そのままだと薄ぼんやりした味わいになる事は簡単に想像出来たので、まずは具となる野菜を炒め蒸しにすることにしました。
鍋の中にオリーブオイル、具材、塩、50ccほどのお水を入れたら蓋をして加熱、ある程度火が入ったところで、お水を投入して、旨みを伸ばしてひと煮立ち。
一旦火を止めて味噌を溶かし入れ、再び火にかけて、グラっとする直前で加熱終了。
そのお味…十分においしく。
出汁の香りや旨みがなくとも、具材そのものから出る旨みと味噌が持つ塩味とコクのおかげで、物足りなさは一切感じず、むしろ優しくまろやかと感じるほど。
この作り方に出会って以来、麦味噌や豆味噌、合わせ味噌など味噌も具材も変えて試しましたが、今のところ失敗知らず。
「基本の作り方」からひと手間抜いたら、大きな発見が出来ました。

夏、クーラーを効かせた部屋で混ぜ麺と合わせるのは、ナスのお味噌汁。

パスタにモロヘイヤのお味噌汁だなんて、家だからこそ楽しめるセット!

発酵玄米と味噌、発酵同士の相性はもちろん抜群です。クタクタになったオレンジ白菜のお味噌汁は冬の大好物。

畑メイトさんからお誕生日プレゼントに頂いたのはスープポット。これさえあれば、畑でもロケ先でもどこでもお味噌汁が胃の中に!
これからの季節は根菜などもまた味わい深くなるし、お豆腐を入れてハフハフ味わうのもまた幸せ。
もちろんお出汁入りのお味噌汁を上手く作れたら最高なのだけど、毎日のこと…と思うと、私のお味噌汁はしばらくはこのスタイルかなぁ…なんて。
さて、2022年の終わりと共に、この連載も最終回を迎えることとなりました。
私の周りにあるものや出来事に出会っては、「おいしい畑に!」と、楽しく綴らせて頂けたこと、とても幸せに思います。
まもなく迎える新たなる年にはどんな景色、どんな光が待っているのかを楽しみにしつつ、引き続き日々を大切に、そして様々にある“おいしい”を育んで行けたらと願います。

毎月お付き合いくださった読者の皆様、本当にありがとうございました。
どうぞ良き年末、そして素晴らしき新年をお迎えくださいませ!
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