静岡県中伊豆で知った、ワサビのつまみ #日本おつまみ漫遊記 vol.19

静岡県中伊豆で知った、ワサビのつまみ #日本おつまみ漫遊記 vol.19

ワサビ田を訪ねたことは、ありますか。
ワサビが生えているところ、私は先日はじめて見てきました。

場所は静岡県の中伊豆地方。静岡県って、日本屈指のワサビ産地なんです。中でも筏場(いかだば)というエリアは、沢ひとつがすべてワサビの栽培場になっていて、壮観というか……圧巻でしたよ!

ああ、ドローンで動画でも撮って、みなさんにお見せしたかった。分け入っても分け入ってもワサビの田。川ひとつがずっと段々畑になっているかのようで、雄大で迫力があってね、なんとも美しい光景だったんです。

山の湧き水、川の水がワサビ田には止めどなく流れていました。田の中は調整されてごくゆるやかに。脇の水路には激しく豊かに。ちょろちょろ、さらさら、ごうごう、ざぶざぶ……いろんな水音瀬音が聞こえてきます。

その中で凛と育つ幾数万のワサビたち。水温は夏の時期で11度ぐらいとのこと。落ち葉などが田に溜まって濁ってしまうとうまく育たないので、取りのぞいて水質を保つのが大事なんだよ、と農家さんが教えてくれました。

ワサビを1本、抜かせてもらったんです。
砂利土なのであっさりと引き抜けるんですね。上の写真は1年ぐらい育ったもの。イボのある部分が、おなじみのすりおろして使う根茎です。葉に繋がる茎の部分は刻んで醤油漬けにしたり、甘酢に漬けたりしていただき、細い根の部分はワサビ漬けに使われるのだそう。

さて、唐突に本題です。
ワサビ農家さんに、ワサビを使った料理をいろいろ教えてもらったんですが、「おろしてポテトサラダに混ぜるとうまいよ」というのが印象的で。家でやってみたら……実によかったんですよ!

作り方は簡単、ポテサラとワサビをしっかり混ぜ合わせるだけ。マヨネーズと合わさることで口当たりは穏やかになりつつ、全体がピリッとして……お酒に合うんだなあ。
ビールだけじゃなく、日本酒や焼酎にもいい。白ワインにもいいと思います。ぜひぜひ、お試しあれ。

あと、「ワサビをマヨネーズに混ぜて、野菜スティックにつけて食べる」というのも教わったんですが、これまたいいアクセント。グッと大人っぽい感じになります。キュウリやトマトなんかはもちろん、ゆでトウモロコシなんかにも合いましたよ。カマボコにワサビマヨちょっと付けるのもおすすめ。

さてワサビ取材帰りのビール、最高でした……。
日差しをいっぱい浴びた日の、夕暮れにいただくビールってのはなんでこんなにうまいんでしょうね。サッポロビールが静岡県内限定で出してる『静岡麦酒』、好きなんですよー。なめらかな口当たりとほどよいコクがたまらない。

2杯目は、静岡割りを注文。
静岡市やその周辺地域だと、粉茶が入った焼酎のお茶割りが「静岡割り」の名で定番になっているの、ご存じでした?お茶どころ静岡の名物のひとつです。

以前、静岡駅近くの居酒屋さんに入ったとき、「静岡割りくださーい」の声がよく聞かれて、「なんだろう?」と思ったなあ。店員さんに尋ねたら、隣の男性が「おっ、旅行客? 静岡来たなら静岡割り飲んでいってよ」と気さくに話しかけてくれました。
「静岡の飲み屋さんならほぼ必ずあるんじゃないかな」とのこと。その後、数軒静岡や三島あたりの居酒屋さんに入る機会がありましたが、たしかにどこにもありましたね。粉茶を入れるのは基本のようです。

そんなことを思い出しつつ、アテは生の桜エビ。桜エビも静岡の特産物のひとつ、駿河湾で獲れる桜エビは日本全国で愛されていますね。新幹線を待つ間、ギュッと静岡名物を堪能。疲れも吹っ飛んだなあ。

旅を楽しめるのはまだまだ先になりそうですが、それまで健康でいなくては。もうしばらく黙食個食を守りつつ、お酒やアテを楽しみましょう。
それでは、また来月!

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