六月の風物詩 #和菓子女子の日記

六月の風物詩 #和菓子女子の日記

こんにちは。和菓子コーディネーターのせせなおこです。
6月。今年の前半の最後の月となりました。雨で憂鬱になりがちな6月ですが、実は行事がたくさんあります。梅雨が明ければいよいよ夏到来。夏がやってくる前のひと時を思う存分堪能しましょう!

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6月の呼び方

6月の呼び方
(画像出典)PIXTA

6月は「水無月(みなづき)」と呼ばれます。水無月と聞いて思い出すのは秦基博さんの「水無月」という曲。静かなメロディーながらも前を向ける、しとしとと雨の降る日にぴったりの曲です。

さて、雨が多い時期なのになぜ水無月なんだろう?と思って調べたところ、2つの説がありました。1つ目に、昔は「無」という漢字が「の」という意味で使われていて、田んぼに水を引く「水の月」であることから「水無月」になった説。2つ目に、旧暦の6月は今の7月のころ。真夏がやってきて、かんかん照りの日々を表現したのが「水無月」という説です。

そんな暑さを表したような「極暑(ごくしょ)」や「炎陽(えんよう)」も6月の異名。反対に「涼暮月(すずくれづき)」や「風待月(かぜまちづき)」といった涼しげな名前もあり、字を見ただけで暑くも涼しくもなれる、言葉の力はすごいなぁと驚いてしまいます。

水無月1
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梅雨

多くの地域では、6月初旬に梅雨を迎えます。梅雨に入る日のことを入梅(にゅうばい)と呼びます。

「梅雨」は中国からやってきた言葉といわれています。その由来はいくつかあって、一つ目に漢字の通り、梅が旬を迎える季節に降る雨である、ということ。二つ目にこの季節はカビが生えやすいため、カビという漢字を使った「黴雨(ばいう)」から「梅雨」になったという説。

中国からは「梅雨(ばいう)」として伝わりましたが、やがて日本では「露(つゆ)」を意味する、ということから「梅雨(つゆ)」と呼ばれるようになったんだそう。当たり前のように使っている言葉も色々な歴史があって、今に繋がっているようです。

梅の和菓子

私は雨が苦手なのに加え、夏が大好きなので毎年梅雨の時期は辛抱の時期。早く梅雨が明けてほしいな〜!と、梅雨が始まる前からつぶやいている気がします。とはいえ雨はとっても大事。「甘雨(かんう)」や「喜雨(きう)」といった植物を潤す恵みの水として表現される言葉もたくさんあります。

しかし、ここ最近は梅雨、というよりも豪雨が多くとても心配。雨の恵みを楽しめる程度の梅雨だといいなと願っています。

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和菓子の日

和菓子が大好きな私は、6月といえば一番に思い浮かべるのがやっぱりこの「和菓子の日」(6月16日)です。和菓子を思う存分楽しめる、こんなに良い日はありません!

もともと和菓子の日は「嘉祥(かじょう)」という行事が行われていました。848年6月16日。仁明天皇は年号を「嘉祥」に改めます。その際、16個のお菓子をお供えしたところ、当時流行っていた疫病がおさまったことから、厄除けの意味を込めてお菓子を食べる習慣が根付いたそうです。

和菓子の日

大福におだんご、お饅頭…16個も食べていいと言われたら、私だったら何を選ぶかな、なんて考えるだけで嬉しくなってしまいます。梅雨は憂鬱な気分になりがち。そんな時はかわいらしい和菓子を食べたり、普段はなかなか足を運ばない和菓子屋さんを覗いてみるのもおすすめです。もやもやとした心もきっと明るくなるはずです。

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6月の花

6月の花といって思い出すのはやっぱり紫陽花ではないでしょうか。紫陽花は6月中旬から7月上旬に見頃を迎え、この時期になると和菓子屋さんでも紫陽花をモチーフにした和菓子が多く見られるようになります。

紫陽花の和菓子

紫陽花の花の色は土に関係があり、土壌が酸性だと青色の紫陽花に、中性からアルカリ性だとピンクになるそうです。日本では青っぽい紫陽花が多く、ヨーロッパではピンク系の紫陽花が多いんだそう。咲く場所や地域によって色が変わることから、紫陽花の別名は「七変化」、そして「移り気」や「浮気」なんていう花言葉もあります。

たくさんの紫陽花の名所もありますが、意外と道端や近所のおうちに咲いていたりするもの。雨の切れ間にお散歩してみてはいかがでしょうか。

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夏越の祓

夏越の祓
(画像出典)PIXTA

6月30日に行われるのが「夏越しの祓(なごしのはらえ)」。半年間の汚れを祓い、残りの半年も健康で過ごせますように!という願いを込める行事です。12月の年越しと同じように夏前の大晦日という意味で夏越しという言葉が使われます。

この日に食べるのが、6月の異名でもある、水無月というお菓子。三角形の形のモチーフはなんと氷。水無月が生まれたのは冷蔵庫や冷凍庫はもちろんない時代。氷はとっても貴重な食べ物で、貴族しか口にできませんでした。

そのため、氷に憧れた庶民の間で生まれ、流行ったのがういろう生地にあずきをのせた水無月だったというわけです。暑気を払う氷、厄除けのあずき。水無月を食べるだけで残り半年も元気に乗り切れそうです。

水無月2

今までは梅雨空が続く6月なんて早く過ぎてしまえ!と思っていたけれど、今年の6月は雨の音や花の色、自然を楽しめそうな気がしてきました。おうちですごす時間が多い日々ですが、今だからできることを見つけて、ハッピーな毎日を過ごせますように。

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