日本おつまみ漫遊記 vol.13 長野県 鞍掛豆のおひたし

長野県 鞍掛豆のおひたし #日本おつまみ漫遊記 vol.13

おいしい豆があるんですよ。
その名も、鞍掛豆。くらかけまめ、と読みます。ほら、馬にかける鞍ってありますよね。豆の黒い模様が鞍のように見えるから、この名がついたよう。

「ただね、地元ではそう呼んでいません。ひたし豆、って呼びます。おひたしで食べるからだと思うんですけど」
そう教えてくれたのは、長野県のひと。スーパーでも「ひたし豆」の名で売られているそうです。

長野ではポピュラーな豆で、私は松本市の蕎麦居酒屋さんで知りました。上の写真はそのお店ででいただいた、昆布と醤油で煮たもの。これがねえ……いいアテだったんだ。ホントに。

鞍掛豆は青大豆の一種なんですが、コリコリッとした歯ざわりに加え、ナッツのようなコクもあって。「お豆さんはいい箸休めになる」なんてよく言われますが、休まるどころか箸、止まらない。ああ、クセになる……!一発でファンになりました。

先日、我が家の近くでも鞍掛豆を発見。喜びいさんで買いました。富澤商店って製菓・製パンの食材専門店がありますよね。あちらでは置かれていることが多いよう。ひと晩ほど水につけて(私は8時間を目安にしてます)、水を切って、また水から煮ていく。レシピは長野のかた数人に聞いたものを参考にしてます。

沸いて10分ぐらい、けっこうアクが出るもんですね。この時点でかなり香ばしく匂い立ってきて、ワクワクと気持ちが高まります。アガるなあ。そして鞍の部分の黒色、だいぶ水に溶け出すものですね。

何度か味見しつつ、中火で25分ほど煮て火を止めました。ポリポリとした軽い食感、これこれ、これですよ。おつまみになるために生まれてきたような豆だ。

ひたし豆の名にならい、まずはおひたしに。
「めんつゆでつければいいんですよ」と教えてくださる方が多かった。手軽でいいですね。私がいま持ってるめんつゆはちょっと甘めなので、醤油を少々プラス。あまり茶色くしたくなかったので、うすくち醤油を使いました。「熱いうちにつけこんでくださいね」とのアドバイスも。そのほうが味がしっかり染むのだそう。

6~7時間ほどつけて、できあがり。
ああ、やっぱりおいしい。ただもうちょい、塩気強くてもよかったな。最初からドンピシャにゃいきませんね。今度は松本のお店で食べたときのように、昆布と炊いてみよう。実山椒も入れてみようか。あるいはスルメと煮るのも面白そうだ。食いしん坊の知人によると、カズノコとつけるのもいいのだそう。何それ聞いただけで“絶肴度”高水準間違いなしじゃないですか!
鞍掛豆、しばらくあれこれ楽しんでみます。

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