滋味豊かな鹿児島、坊津の旅 #加藤紀子のおいしい畑 vol.2

滋味豊かな鹿児島、坊津の旅 #加藤紀子のおいしい畑 vol.2

これまで私は完成形となってからでおもてなしすべきなんだと、野菜たちが育つ姿を見守り、お店に並ぶような状態にまで育ったところでお友達を呼んで食事会をすることが多かったのですが。

先日、鹿児島へと行ってきました。
ここは夫の故郷でありながら、仲間や会いたい人がいっぱいの場所で、「いつになったら会えるかなあ…」なんて長らく思っていた場所へようやく行けることとなり、久しぶりの再会をランチを食べながら果たすことに。

待ち合わせた場所は、南さつま市坊津(ぼうのつ)海岸。海岸でバーベキューだなんて今年の夏にできなかったことの実現も嬉しく、砂浜へと抜ける道を下りていくと、思わず駆け出したくなるほど素晴らしい景色がドーンと目の前に!

坊津海岸

そこで待っていてくれたのは、以前、野菜作りをテーマにしたトークショーでご一緒させていただいた、化学肥料などを使わずに野菜を作ってらっしゃる農家“こころの野菜”の松野下君と釜炊き製法で“坊津の華”というお塩を作ってらっしゃる日高君!

3、4年ぶりとなる再会とようやく来られたことを喜び合い、まずは乾杯!
そして「いただきます!」とテーブルに並ぶお皿の上には松野下君が朝収穫してきてくれたばかりのルッコラ、水菜&あやめ蕪のサラダと、「オーブンでじっくり焼きましたよ!」な、あやめ蕪と人参のグリル!
(さらには鹿児島名産つけあげ、地元で人気“コッペ東京堂”の食パン、彼らの仲間が釣ったばかりの石鯛のお刺身まで!)

お野菜と石鯛

ルッコラの程良い柔らかさとあやめ蕪のしなやかな歯ごたえは見事なバランスで、どちらの味も全く邪魔しない美味しさ。
間引きサイズのあやめ蕪と人参のグリルからは、小さなボディから発揮されるとは思えないほどの甘さが。その場にいた一同「こんなに美味しい野菜は久しぶりに食べる!」と心からの興奮!
(ちなみに“間引き”とは万が一芽が出なかった時のために多めに種や苗を用意しておき、その後、根同士が衝突しないよう、または陽の当たり具合などを見て調整する作業のこと)

その上これらの味付けは、日高君が作っているお塩“坊津の華”で仕上げられていて、「ああそうか、素材同士がしっかりしていれば、たとえ立派に成長する前の野菜でもこうした美味しいおもてなし料理に出来るんだ!」と今更ながらの気づき。
どんな形であれ、素材を信頼すること、素材を活かすこと、無駄に手をかけすぎないこと、これがお料理にとってまず何より一番大切なこと…、調理の基本を思い出させてくれる時間にもなりました。
(石鯛のお刺身にも、お塩とかぼすを一絞り!最高に贅沢なお味をいただきました)

松野下さんと日高さん

写真左が“こころの野菜”の松野下君、そして右の青年が“坊津の華”日高君、どちらも全国にファンの方々がいる理由、判明しました!

シャインマスカットのサラダ

お家に戻って早速、冷蔵庫にあったシャインマスカットと畑で収穫してきた春菊と紫水菜を使ってサラダを。(オリーブオイル&ホワイトビネガーをそれぞれひと回し、“坊津の華”ひとつまみ、ピンクペッパー少々)
シャインマスカットの甘さと春菊のほろ苦さが、お塩の力でより滑らかにまとめられた味を楽しむことが出来ました。

海と山からの養分で育まれる海水を使うことによって、滋養豊かなお塩になるのだそう。ここ何年も使わせてもらっていたけれど、実際に工房や工程を見せてもらうと、より味わい深くなるからなんとも不思議。
さてと、今夜は何を作ろうかなぁ…ほうれん草の炒め蒸し…白菜サラダ…大根と鶏ひき肉のそぼろあん…
お気に入りのお塩と身近にある冬野菜…そこにナチュールの赤ワイン…って、想像だけで飲めそう〜!

関連記事

>hitotema

hitotema

贅沢・丁寧は、難しい。でも、節約・時短ばかりじゃつまらない。日々の生活を彩る、嬉しい情報を届けます。