風物詩とのペアリングで楽しむ!年末年始におすすめの国産クラフトビール

風物詩とのペアリングで楽しむ!年末年始におすすめの国産クラフトビール

一年を振り返り、またこれからの一年に思いを馳せる年の瀬から正月。
気持ちを盛り上げてくれるイベントが盛りだくさんで、美味しいものを食べる機会が増えるタイミングだからこそ、合わせる飲み物にも気を配りたい。

おすすめはちょっぴり贅沢な国産クラフトビール。

鳥取県在住のビアエッセイスト、矢野竜広が食卓に取り入れることで年末年始のテーブルを華やかにしてくれるクラフトビールをご紹介!

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ビールとシチュエーションを合わせる。

食事とワインを合わせることを“マリアージュ”と言う。フランス語で“結婚”という意味である。クラフトビールの場合は、その発祥国であるアメリカの影響が大きいため、食事と合わせることを“ペアリング”と一般的に英語で呼ぶ。

ペアリングは料理だけに限らない。音楽や本、映画とのペアリングもあれば、シチュエーションとのペアリングというものもある。例えば、春のお花見にピンク色のビールを選んだり、クリスマスパーティーにサンタクロースが描かれたボトルを空けたりなどなど。

今回は年末年始のさまざまなシチュエーションにぴったりなクラフトビールをチョイス。そのうえで、この時期の料理とのペアリングについても触れてみた。

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紅白歌合戦には紅赤とホワイトエールを。

大晦日の定番番組と言えば、やはりNHKの紅白歌合戦。
近年は他のコンテンツに押されがちではあるものの、YouTubeなどではまだまだ実現が難しい圧倒的なキャスティング力で大晦日において不動の地位を占めている。

そんな紅白歌合戦には、ワインのように赤と白のビールを選んで歌とともに盛り上がりたい(ワインを飲めばいいのでは、というツッコミはタブー)。

紅白歌合戦には紅赤とホワイトエールを。1

赤でおすすめなのがコエドビール(埼玉県)の「紅赤」。白でイチオシなのが常陸野ネストビール(茨城県)の「ホワイトエール」だ。

紅赤はなんと石焼のサツマイモを使用。一口飲んでみると、その独特の甘みと旨みに驚く。一方、苦みもしっかりあり奥行きのある味わいが面白い。アルコール度数は7%とミディアムボディで飲みごたえがある。
味わいのしっかりしたローストビーフやすき焼きなどにぴったり!

紅白歌合戦には紅赤とホワイトエールを。2
(画像出典)shutterstock

ホワイトエールは苦みが弱いので、「ビールの苦みが嫌い!」という方におすすめ。オレンジピールを入れていることもあり、柑橘系の香りと穏やかな酸味が心地よい。

これはぜひ年越し蕎麦と合わせたい。蕎麦の薬味にミカンの皮を入れる感覚でホワイトエールを飲むと口福を感じるに違いない。

紅白歌合戦には紅赤とホワイトエールを。3
(画像出典)shutterstock
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本物とラベルのW初日の出を拝もう。

紅白を見て元旦を迎えたら、何はともあれ初日の出を拝みたい。
そして、そのとき!横にあると最高なのが、富士山からの日の出をイメージしたラベルが印象的なベアードブルーイング(静岡県)の「ライジングサンペールエール」。

本物とラベルのW初日の出を拝もう。2

こちらはシャープな苦みが持ち味。だが、モルトの甘みとのバランスが非常にすぐれているので、ゴクゴク飲めてしまう。

香りはグレープフルーツのようなホップ由来の柑橘系の香りが中心。原料のホップはペレット状に加工されたものを使うことが多いが、ベアードブルーイングは「加工すればするほど個性は失せてしまう」という信念から頑なに生ホップを使用し続ける。

本物とラベルのW初日の出を拝もう。2
(画像出典)shutterstock

食中酒としてのポテンシャルが高いので、基本的にどんな料理とも合わせやすく、味の方向性が一品一品バラバラなおせち料理とは好相性と言える。また、お雑煮に柚子が合うように、この柑橘系の香りのビールもお雑煮にばっちり合う。

もし天候が悪くて初日の出を見ることができなくても、このラベルでOKということにしてしまおう!

初詣には黒くて甘~いスタウトをチョイス。

何にもしたくないお正月休みとはいえ、初詣くらいはして一年に思いを馳せたい。もちろん、初詣に合わせたビールを楽しむのも忘れずに。

初詣と言えば、神社。山陰の神社と言えば(私、山陰在住なもので)、そう、出雲大社。出雲大社と言えば縁結び。実は、縁結びにまつわるビールがある。それが、松江ビアへるんの「縁結麦酒スタウト」。

初詣には黒くて甘~いスタウトをチョイス。1

一口飲むとわかるがこちらのビール、いい感じに甘い!乳糖が入っているのがその理由。初詣でたくさん歩いて疲れて帰ってきた後、グイッと一杯やるのにかなり向いている。

初詣には黒くて甘~いスタウトをチョイス。2
(画像出典)shutterstock

また、おせち料理の中だと黒豆、伊達巻き、きんとん、昆布巻きなどと相性バツグン。あまり冷やさず、正月特番でも眺めながらだらだら飲もう!

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湘南海岸ラベル片手に箱根駅伝を応援。

正月三が日のお楽しみと言えば、寒風吹きすさぶ中たすきをつなぎ、毎年様々なドラマが生まれる箱根駅伝。
日本酒を飲みながら観戦、という人も多いかもしれないが、雰囲気が合うビールが一本でもテーブルにあると気持ちが弾む。例えば、湘南ビール(神奈川県)の「江ノ島ビール(アルト)」。

湘南海岸ラベル片手に箱根駅伝を応援。1
湘南海岸ラベル片手に箱根駅伝を応援。2

ご覧のように、ラベルには湘南海岸のイラストがかわいく描かれている。最近はホップの香りを前面に出したビールが増えているが、こちらは麦芽(モルト)の味わいがしっかり感じられる一本。

湘南海岸ラベル片手に箱根駅伝を応援。3
(画像出典)shutterstock

このアルトのような濃い色のビールは甘辛い味の料理とぴったり。タレの焼き鳥や手羽先の甘辛ソースのような料理とはハマり過ぎて、エンドレスに飲み食いしてしまうのでご注意を。
おせちにちょっと飽きてくる頃、焼き鳥や揚げ物のお供としても非常に優秀だ。

正解はないので色々試してみるのが吉。

正解はないので色々試してみるのが吉。

今回挙げた5銘柄は一つの例に過ぎない。
赤いビールや白いビールは他にもたくさんあるし、初詣は「出雲大社ではなく伊勢神宮だ!」という方には伊勢角屋麦酒(三重県)をおすすめしたい。

確実に言えるのは、個性豊かでちょっぴり贅沢なクラフトビールが大手の発泡酒や新ジャンルビールには乏しい“ハレ感”に満ちていること。食事や番組、季節の行事と合わせることでさらにワクワクが広がる。

これを機に皆さん、ほんのちょっとでも“ペアリング”を意識してみてはいかが?

【当記事につきまして】
ライター矢野竜広が企画・購入し、掲載許可を得て記事を作成しました。

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