お米が主役!東京・銀座「米料亭 八代目儀兵衛」で感動の銀シャリ体験

お米が主役!東京・銀座「米料亭 八代目儀兵衛」で感動の銀シャリ体験

日本人のソウルフードであるお米。身近すぎて普段あまり意識しないかもしれませんが、「お米ってこんなにおいしかったんだ!」と魅力を再発見できるお店があるんです。

今回は、東京・銀座にある「米料亭 八代目儀兵衛」にお邪魔し、感動の銀シャリ体験をしてきました!

スポンサーリンク

京都の米老舗の兄弟が手掛ける、”お米が主役”の料亭

看板
(画像提供)八代目儀兵衛

「米料亭 八代目儀兵衛」は、江戸時代から続く京都の老舗米屋が展開する、お米が“主役”の料亭。『本当に甘いお米を一人でも多くの人に届けたい』と、京都・祇園と東京・銀座に店を構えています。

手掛けるのはふたりの兄弟。
兄の橋本隆志さんは、長年かけてお米の目利きの腕を磨いてきた五ツ星お米マイスター。
全国各地で200種類以上の食べ比べを行い、自らの五感で見極めたお米を仕入れ、それぞれのお米の魅力が引き立つようブレンドも行っています。

その兄が目利きしたお米を究極の銀シャリに炊き上げるのが、料理人である弟の晃治さん。炊きたてのお米を主役に、考え尽くされた四季折々の料理を提供しています。

店内はゆったり座れるテーブル席12席。ほか、奥に小上がりのお座敷も備えられています。

竹
(画像提供)八代目儀兵衛

テーブル席からは厨房の様子もうかがえます。竹を模した壁のデザインが素敵ですよね。

ポスター

八代目儀兵衛では、地域や銘柄を問わず、本当においしいお米を選ぶ「お米番付」を毎年開催。店内には選ばれた生産者さんの写真もずらりと掲げられています。

昼と夜とで趣の違う料理が楽しめるのも魅力。
お昼は「かご盛り」や「すき焼き」など10種類以上からなる銀シャリ御膳。
しかも、ごはんのおかわりは自由!「炊き上がってから10分以上経ったごはんは絶対出さない」というこだわりも嬉しいポイントです。

夜は時間をかけてゆっくりと味わう「米ざんまいコース」3種。
料理人が目の前で仕上げてくれる贅沢な「料理長厳選」、高級食材をふんだんに使った「祇園」、リーズナブルに楽しめる「八坂」があります。

メニュー

今回いただくのは全10品の「祇園」。コース内容は毎月変わるので、その時期ならではのおいしさを堪能できます。

スポンサーリンク

まさに米ざんまい!目で見て舌で味わう美しい料理

取材時は2020年8月。ここからは葉月の米ざんまいコース「祇園」の内容をご紹介していきます。
2020年9月現在は、長月の米ざんまいコースが提供されています。

【米酒】オリジナルライスワイン

オリジナルライスワイン

まず供されたのは、お米で作られた八代目儀兵衛オリジナルのライスワイン。
お米を極限まで削ることで甘さを最大限に引き出しているそう。飲んでみると、白ワインのようなフルーティーな甘さ!日本酒とはまた違った味わいに驚きました。

【粥】八穀米を使った葉月のお粥

【粥】八穀米を使った葉月のお粥

四季をイメージするようなストーリーのある料理がスタート。始まりは「お粥」です。取材時の8月は「夏バテを防止し、英気を養ってほしい」と、なんと“すっぽん”を使ったお粥!

【粥】八穀米を使った葉月のお粥

ショウガがしっかり利いていて、冷房に慣れた体が温まります。中には白米だけでなく、アワやヒエなどもたっぷり。
これは「雑穀がお米文化の始まり」とのことで、コースの始まりと掛けているそう。粋ですね!
このお粥に使われているお米は、八代目儀兵衛のお米ギフト「十二単」にも加えられているとのこと。

【米菜】葉月の前菜とお米のコースを京野菜に添えて~銀シャリパンとともに~

【米菜】葉月の前菜とお米のコースを京野菜に添えて~銀シャリパンとともに~

続いては【米菜(こめさい)】。土釜で炊いたごはんを練り込んだ、ひと口サイズの「銀シャリパン」が添えられています。

盛り付けの手前側には、トマトやパプリカなど夏野菜5種。奥の小鉢は、京都ではポピュラーな料理という「いも・たこ・なんきん」です。たこがおどろくほど柔らかくてびっくり。里芋とかぼちゃも口の中でホロっとほどけます。しっかり味が染みたおいしい炊き合わせになっていました。

銀シャリパン

その小鉢の横にあるのは、日本の伝統的な発酵食品である「へしこ(サバのぬか漬け)」で作ったソース。銀シャリパンに付けて食べます。パンをそのまま食べてみると、ブリオッシュのような柔らかな食感。小麦の甘みとともに、お米の甘みもほんのり感じられます。へしこソースのほどよい塩味がパンに染み込んで、相性ぴったりでした!

【鮨】儀兵衛の鮨米で握った鮨

儀兵衛の鮨米で握った鮨

かご盛りで登場したのは豪勢なお鮨の盛り合わせ。京都の夏の風物詩・大文字の送り火を模した笹のちまき鮨に、さわらの棒鮨や、塩とゆずをかけた穴子にぎりが入った内容です。

海ぶどう

ちまきの横にある竹には土に見立てた塩が盛られ、笹の葉が立てられています。

切子グラスには、炙った帆立とモロヘイヤを合わせたおひたし。その上には海ぶどうが乗っており、ぷちぷちとはじける食感が楽しめます。
口直しとして、新ショウガのガリが中央に。ほどよい辛みで口の中がすっきりします。

ここで使用しているお米は、お鮨用にブレンドされたオリジナルの「鮨米」です。八代目儀兵衛がプロデュースした「日立IHジャー ふっくら御膳」という炊飯器で炊いているそう。

【米八寸】季節の彩りを儀兵衛のお米に添えて

【米八寸】季節の彩りを儀兵衛のお米に添えて

京都・嵐山でお盆の時期に行われる「灯篭流し」をイメージした【米八寸】。うすくかつらむきしただいこんを灯篭に見立てています。かたわらには提灯に見立てたほおずきが添えてあり、とても粋な一皿です。

グラスの器に入っているのは、お米100%で作られたJ麺(ジェイメン)。
お米の麺というとビーフンやフォーを思い浮かべますが、食感が全然違いました。ツルっと喉越しが良く、ほんのりお米の風味があるそうめん、といった味わいでした。

稲穂

そして、手前にある稲穂。飾りかなと思っていたら、なんとこちらも食べられるそう!
ポップコーン仕立てで、指でつまんで食べられます。ちょっと塩気のあるポン菓子のような雰囲気。これは楽しいですね!

【瞬米】銀シャリの誕生

【瞬米】銀シャリの誕生

その後運ばれてきたのは【瞬米】。お米を炊く30分間のうち、水が引いた1分間しか取れない貴重なタイミングのもので、「お米」から「ごはん」に変わる一瞬の味わいの変化を楽しんでほしいと、ひと口サイズで供されます。まさに『銀シャリの誕生』ですね。

茶懐石でも一期一会の精神で「煮えばな」を供す文化がありますが、八代目儀兵衛では「お客様ひとりひとりのために、イチからごはんを炊いています」という証明を兼ねて出されているそうです。

瞬米2

食べてみると、なるほど確かにお米のアルデンテ。芯はしゃっきり残りつつ、お米のまわりはとろりと粘度があります。この後のごはんの炊き上がりがますます楽しみになってきました!

器

炊きあがりを待つ間、お茶碗を選ばせてもらえる楽しみもありました!
京都の名所が描かれた四季茶碗に、儀兵衛オリジナルの京焼・清水焼のお茶碗。
どれでも好きなものを選べるのは嬉しいですね。

【米主菜】土鍋炊飯窯Bamboo!!で炊いた儀兵衛オリジナル米「翁霞」の「銀シャリ」ごはん

【米主菜】土鍋炊飯窯Bamboo!!で炊いた八代目儀兵衛オリジナル米「翁霞」の「銀シャリ」ごはん

いよいよ本日のメインディッシュ、土鍋の炊きたてごはんが運ばれてきました!
オリジナルの土鍋炊飯窯「Bamboo!!」は、京都の竹を現代風にしたデザイン。
吹きこぼれしにくいよう縁が高めになっており、さらに遠赤外線効果でふっくら炊き上がるようになっているそう。

カニ穴

ピカピカと光るごはんは、一粒一粒がしっかり立っているようにも見えます。さらによく見ると、「カニ穴」と呼ばれる小さな穴も。おいしく炊けた証拠ですね。

翁霞

土鍋炊きのごはんは、希少品種「夢ごこち」をベースに、数種の国産厳選米を使用したオリジナルのブレンド米「翁霞(おきなかすみ)」。どのお米を合わせるかは時期によって異なります。

もっちり感が特徴の低アミロース米「夢ごこち」に、甘さとコクのあるお米や、食感豊かなお米が入ることで味がグッとしまるそう。

炊きたてごはん

ふわっと空気を含んで盛り付けられた炊きたてごはん!
さきほどの瞬米はさっぱりしていて、甘みが遠くに感じられましたが、今度はお米の甘みが極限まで引き出されているようなしっかりとした味わいです。
まわりは柔らかすぎずしっかり輪郭があり、まさに外硬内軟。

炊きたてごはん2

八代目儀兵衛が単一米ではなくブレンド米に力を入れてきたのは、「それぞれの良いところを合わせることでお互いを補い、良さをより発揮させる」ため。
「ツヤ・白さ・香り・甘さ・粘り・食感・のど越し」の7要素を最上のバランスで組み合わせることで、1種類のお米では出せない奥深さが楽しめるんですね。

【葉月の御飯のお供盛り合わせ】

【葉月の御飯のお供盛り合わせ】

写真左奥は出し巻き卵を敷いたうなぎの西京焼き。その下段は左から鹿児島産黒豚を使った豚の照り焼き、八代目儀兵衛オリジナルの肉みそを使った加茂なすの肉みそ。中央のレンゲに盛り付けられているのは大トロユッケ。その右隣はかいわれ大根や山芋を包んだ時鮭(ときしらず)で、卵黄醤油を刷毛で塗っていただきます。

その他、漬物、ちりめん山椒もあり、炊きたてごはんと一緒に楽しめるお供が盛りだくさん!
どれも少しだけ濃い目の味付けで、ごはんによく合います。

御飯のお供盛り合わせ

海苔は濃厚な有明海産のものに塩をまぶした塩海苔。
味噌汁の出汁はいりこと混合節が使われており、素朴さのある懐かしい味わいです。これもごはんに合うよう工夫しているのだとか。

【おこげ】出来立ておこげと、だし茶漬けで食べるおこげ二種

おこげ

パリッパリの香ばしいおこげも乗せてもらえます!お店おすすめは、塩をパラッと振って食べること。試してみると、日本酒に合いそうな味わいになりました。

だし茶漬け

おこげは違う楽しみ方も。できたておこげの上に鯛の刺身と切り昆布をのせ、一番出汁とほうじ茶を割ったものをかけただし茶漬けです。
ほうじ茶の香ばしさと旨味たっぷりで、まろやかなのにすっきりとした味わい。
シメなのに、もっと食べたくなるおいしさでした!

【甘み米】葉月の米甘味二種とお抹茶

【甘み米】葉月の米甘味二種とお抹茶

最後は、あわ麩と合わせたあんみつと、新しょうがのわらび餅の米甘味2種。こちらも夏らしい組み合わせです。お抹茶は渋みが抑えめで、すっきりと味わえます。

お抹茶椀

こちらのお抹茶椀は、料理長が作ったものとのこと。
面には四季折々の草花が描かれていて、回しながら飲むと春夏秋冬の移ろいを感じることができました。

スポンサーリンク

お米の魅力を伝える伝道師のようなお店

14101-30

炊きたてごはんだけでなく、お米の多彩な魅力をたっぷり味わえたひととき。
日本の食文化を通じてお米のおいしさを伝える八代目儀兵衛は、「お米の伝道師」のような印象を受けました。

暑い日が続くと食欲が落ち、つい冷たいものばかりに手が伸びてしまうこの頃。
そんな時は、炊きたての銀シャリを心ゆくまで楽しんでみるのはいかがでしょうか?

八代目儀兵衛の基本情報

公式サイト:http://www.okomeya-ryotei.net/
公式Twitter:https://twitter.com/hachidaimegihey

銀座米料亭 八代目儀兵衛(今回取材させていただいた店舗)

住所:東京都中央区銀座5丁目4番15号 エフローレ銀座 1階
電話番号:03-6280-6383
営業時間:11:00~15:00(L.O14:30)、18:00~22:00(L.O20:30)
定休日:水曜日
アクセス:東京メトロ各線銀座駅 B7出口から徒歩1分、JR山手線有楽町駅から徒歩5分

公式Twitter:https://twitter.com/giheyginza
公式Instagram:https://www.instagram.com/ginza_hachidaime_gihey/

【当取材記事につきまして】
hitotema編集部が企画・取材依頼し、試食させていただいて記事を作成しました。

関連記事

>hitotema

hitotema

贅沢・丁寧は、難しい。でも、節約・時短ばかりじゃつまらない。日々の生活を彩る、嬉しい情報を届けます。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。
Cookieなどの設定や使用の詳細については詳細をよくお読みいただき、これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになりますので、ご了承願います。

同意する