「ドラゴンブレス(Dragon breath)」、直訳するとドラゴンの息。でも、本当の意味は強い口臭です。
ドラゴンが火を噴くように、強烈なニオイが吹き出してくるイメージからこの呼び名が付けられたようです。
強烈な口臭が、自分からしていたら嫌ですよね。口臭は自分では気づきにくいですし、気づいた相手も本人には言いづらいものです。
でも、口臭は自分で改善できます。特に食べ物が原因の口臭は、予防することでニオイが気にならなくなることが多いですよ。
新しい出会いや、新生活が始まる季節。他人からの第一印象が「口がクサい……」にならないよう、良いスタートを切るためにも、口臭の原因になる食習慣がないか確認していきましょう。
目次
何で口臭が発生するの?

口臭になる主な原因は、4つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
唾液の減少による生理的口臭
唾液には口の中を洗浄し、菌を抑制する働きがあります。そのため、唾液の量が少ないと洗浄力が弱まって、菌が増えて悪臭物質が増えてしまいます。例えば起床後や空腹時には唾液が減るのでニオイやすいですし、加齢により唾液が減り口臭が発生することもあります。生活している中で自然に発生するこのような口臭を生理的口臭といいます。
病気による病的口臭
病気の種類によっては、口臭の原因になる場合があります。特に口の病気は、口臭を引き起こしやすいです。例えば虫歯の場合、虫歯が大きくなるほど菌の数が増えて、悪臭になる物質を多く出すため、口臭が強くなる可能性があります。また、歯周病も口臭の原因を作り出します。歯周病菌は、メチルメルカプタンという物質を出します。メチルメルカプタンは、いったん唾液に溶けた後で呼気に気化するので、口臭として出やすく、玉ねぎの腐ったニオイに近いと言われています。
その他、内臓疾患や副鼻腔炎(ちくのう症)が原因で口臭が強くなることもあり、これらは生理的口臭に対して病的口臭と呼ばれます。
食べ物
食べ物も、口臭を引き起こす原因になります。ニンニクやニラが、ニオイを発する食べ物として有名ではないでしょうか。特に、ニンニクには、アチルメチルスルフィドという悪臭の原因になる物質が含まれているため、口臭が強くなることがあります。
他にも、口の中を酸性にする食べ物が口臭の原因になるのですが、こちらはあまり知られていません。「ニオイの強い物を食べていないのに、口臭がしている!」と感じる人は、「あの食べ物」が原因かもしれません。
「あの食べ物」は砂糖

ニンニクやニラに比べ、意外と知られていないのが、砂糖です。
砂糖を口の中に入れると、細菌が砂糖を分解する時に、強い酸を作り出します。この酸が、口臭になることがあるのです。
- 甘い物が好きで良く食べる
- アメを常に舐めている
といった習慣がある方で口臭が気になるなら、もしかしたら砂糖が原因かもしれません。
ストレス
ストレスや過度の緊張によって、口臭を感じる場合があります。また、「自分は口臭があるから人に避けられている。」といった思い込みで、口臭があると感じてしまうこともあります。
口臭の原因が「食べ物」の場合の対策

口臭の原因が、食べ物の場合の対策・予防法は次の3つです。
口臭の原因になる食べ物を避ける
最も口臭予防になるのは、食べないことです。とはいえ、強いニオイの食べ物はともかく、調味料でも使われている砂糖を完全に避けるのは難しいですよね。そこで、食べる時の砂糖の量に気をつけましょう。砂糖が多く含まれたチョコレートなどを、何個も食べると口の中が酸性に傾きます。口臭をさせたくない場合には甘いものを食べる量を減らすようにしましょう。
水を飲む
口の中が渇くと、口臭が出やすくなります。また、食べカスからニオイが発生する可能性もあります。水を飲んだりうがいをしたりすることで口の中を潤し、食べカスを洗い流すことで、口臭を防ぐことができます。
口臭予防の効果がある食材を選ぶ
口の中が酸性になると口臭になるので、口臭を予防するには、アルカリ性の食品を取るのが効果的だと言われています。昆布、煮干し、ワカメといった海藻類は、口の中をアルカリ性にする働きがあります。口臭が気になる時には、海藻類を積極的に取るように意識しましょう。
におい美人になろう

大切な人と会う日や、話す機会が多い日には、2~3日前から食事に気をつけることをおすすめします。食材によってはニオイが身体の血管を通って、肺から口に出る場合もあるからです。口臭の原因はいろいろありますが、食べ物が原因の場合には、他の原因より対処がしやすいです。食べ物に注意して、口臭が気にならない、におい美人になりましょう。
記事監修:林 徹(歯科医、はやし歯科医院院長)

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