「子どもが歯磨きしてくれない。」
「歯磨きのたびに全力で嫌がる。」
といったことを聞くと、「自分の子もそうなるのかな?」と不安になりますよね。
でも、大丈夫ですよ。赤ちゃんの頃から歯磨きに慣れていると、その後の歯磨きを嫌がらずにできる可能性があります。
そこで、今回は赤ちゃんの歯磨きのコツについて簡単に解説していきます。
- 歯磨きを嫌いになってほしくない
- 歯磨き習慣を身につけてほしい
とお悩みの方は、是非参考にしてくださいね。
目次
赤ちゃんが歯磨きを嫌がる理由
まず、なぜ赤ちゃんは歯磨きを嫌がるのでしょうか?
それは次の4つのことが関係しています。
違和感や異物感が多い
口の中は、大人でも赤ちゃんでも敏感にできています。
例えば、口の中に髪の毛1本でもあると、違和感がありますよね。
そのくらい口の中は敏感に出来ていて、特に赤ちゃんはまだ口に物が入るのに慣れていません。そのため、いきなり口の中に歯ブラシを入れると違和感や異物感が強くでて、嫌がるのです。
痛い
赤ちゃんは、口の中が未発達で、痛みにも敏感になっています。歯磨きの時に、歯ブラシが歯茎や粘膜に少しでも当たると痛いと感じて、歯磨きを嫌がってしまいます。
動きたい
赤ちゃんが、少しの時間でもおとなしく待っているなんて、あまりないですよね。
色んなことに興味がある赤ちゃんは、動きたくてウズウズしている状態です。
歯磨きは、仰向けの姿勢になるため、赤ちゃんは動きを封じられることが不快に感じることがあるようです。
楽しくない
「歯磨きが楽しくないなんて普通じゃない?」と大人にとって普通なことでも、赤ちゃんにとっては普通ではありません。
赤ちゃんは、楽しいことや興味があることに夢中になります。逆に興味のないことは、嫌がります。赤ちゃんにとって楽しいは重要なことなのです。
いつ頃から赤ちゃんの歯磨きをするの?
赤ちゃんの歯磨きは、歯が生えてからになります。
しかし、歯が生えてからすぐに歯ブラシで歯磨きをすると、赤ちゃんはびっくりして歯磨きが嫌いになる可能性があります。
そんなことにならないように、赤ちゃんの歯が生える前から、歯磨きの準備をすることが大切です。
歯が生える前
赤ちゃんの歯が生える前から、口周りや口の中に触れましょう。普段から触れることに慣れておくと、歯磨きの時に違和感がなくなり、嫌がることが少なくなります。やり方としては、頬を触ったり、唇を触ったりして、口周りを優しく刺激するようにしましょう。
歯が生えてから
赤ちゃんの歯は、一般的に生後6ヶ月くらいから、下の前歯2本が生えてきます。
歯が生えたからといってすぐに歯ブラシを使うと、赤ちゃんは違和感や異物感でびっくりしてしまいます。最初はガーゼを使って、汚れを拭き取ることから始めましょう。
ガーゼの使い方は次の通りです。
1ガーゼを水、又はぬるま湯で濡らす。
2人差し指にガーゼを巻きつける。
3歯を優しくこする。
ガーゼ歯磨きのポイントは、強く擦りすぎないこと。痛みを与えないように、優しく汚れを取るようにしてください。
また、ガーゼに慣れた頃に、歯ブラシも一緒に使って、歯ブラシの感触に慣れる練習をしましょう。歯ブラシでゴシゴシと磨く必要はないので、軽く磨くようにしてください。長い時間磨かずに1本の歯に5秒くらいの磨き方がお勧めです。
あまりにも短い時間で心配になるかもしれませんが、唾液には洗浄や抗菌といった効果があって、赤ちゃんは唾液の量が多く、完璧な歯磨きは目指さなくて良いのです。
いずれは永久歯になるから、乳歯は虫歯でもいい?
完璧を目指さなくてもいいとはいえ乳歯が虫歯になると永久歯に影響がでてきます。
例えば、乳歯が虫歯のままだと、永久歯の歯並びが悪くなります。なぜなら、虫歯が大きくて抜歯したままの状態では、永久歯が正しい位置に生えなくなるからです。他にも永久歯が虫歯になりやすくなったり、食べる機能が発達しなくなったりする可能性があります。乳歯だから虫歯でもいい、ということはありません。
歯磨きしながらできるスキンシップ
赤ちゃんが飽きずに、嫌がらないような歯磨きをするには、楽しみながら歯磨きすることです。スキンシップを通して赤ちゃんと大人の両方が、幸せを感じると言われています。では、歯磨きしながらできるスキンシップの方法を紹介します。
話しかける
例えば、「下に歯が生えてきたね!汚れが歯に付いているから歯ブラシで綺麗にしようね!」と話しかけながら歯磨きをすると、赤ちゃんは言葉に耳を傾けてくれて興味をもってくれます。
歌をうたう
歌をうたって、明るく楽しい雰囲気を作りましょう。
歌に合わせて磨くのは、自分も赤ちゃんも楽しくできそうですよね。
楽しい歯磨きが習慣になる
楽しく歯磨きができるようになると、自然と習慣になります。嫌なことを毎日続けるのは大人でも難しいですよね。嫌がらずに歯磨きできるためにも、スキンシップをしながら一緒に楽しく歯磨きをしましょう。
どんなにがんばってもご機嫌ななめな日もあり、毎日楽しくは難しいかもしれませんが、気長に続けてくださいね。赤ちゃんの歯を磨ける時間は、意外と短いですよ。
記事監修:林 徹(歯科医、はやし歯科医院院長)
三重県津市 高茶屋小森町356-2林歯科ビル1F
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小さなお子様からお年寄りまで、幅広い層の患者さまに信頼していただける医療を提供することを心がけています。