親知らずの抜歯後が痛む!ドライソケットの原因と対策を教えます

親知らずの抜歯後が痛む!ドライソケットの原因と対策を教えます #歯科衛生士の教室

親知らずを抜いた後は、2~3日後に痛みのピークが来て、その後少しずつ痛みがなくなっていくのが一般的です。
しかしまれに、抜歯後の痛みがどんどん強くなることがあります。

痛みが強くなっているのは、「ドライソケット」が原因かも知れません。歯を抜いたところがドライソケットになると、痛みが強すぎて日常生活に支障が出る可能性があります。

そこで今回は、ドライソケットになる原因や予防法などについて解説していきます。

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ドライソケットとは?

ドライソケットとは、抜歯後の穴が塞がらずに、骨が露出して細菌感染を起こしている状態のことです。ドライソケットになる確率は、上の親知らずより下の親知らずを抜いたときの方が高いという調査報告があります。※

※参考論文:抜歯創の治癒経過に関する臨床的検討

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ドライソケットの原因と症状

歯がいたむ女性
(画像出典)PIXTA

ここでは、ドライソケットになる原因と、ドライソケットがどんな症状なのかについて解説していきます。

ドライソケットになる原因

血餅(けっぺい)ができない、剥がれる

血餅とは、血でできた蓋のことです。
通常の抜歯後は、穴の中に血液が満たされて血の蓋ができることで、傷口が治っていきます。口内は濡れているので「かさぶた」にはなりませんが、同じような役割ですね。
ドライソケットは、この血餅が剥がれたり、できなかったりすることで起こります。

体力の低下

日常生活での過度なストレスや睡眠不足などが原因で、体力が低下することがあります。体力の低下は治癒能力の低下にも繋がり、傷口の治りが遅くなるだけではなく、細菌感染しやすくなって、ドライソケットを引き起こしやすくなります。

ドライソケットの症状

ドライソケットになると、強い痛みが数日間続きます。何もしていない状態でも痛みが出るため、仕事に集中できなかったり、眠れなかったりすることもあるほどです。
また、食事の時に食べ物が穴に入ると激痛を感じることもあります。

また、痛みは10日~2週間ほど続くことが多いです。人によっては、完全に痛みが治まるまで1ヶ月ほどかかる場合もあります。

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ドライソケットになった時はどうする?

抜歯後の痛みが2~3日経っても引かず、むしろ痛みが強く出ている場合にはドライソケットになっている可能性が高いです。その時には、まずは歯科医院で処方してもらった痛み止めの薬や化膿止めの薬を飲みましょう。それでも痛みが治まらずに強く出るようなら、早めに歯科医院で診てもらいましょう。

ドライソケットにならないための「4つの対策」

うがいをする女性
(画像出典)PIXTA

体力も関係しますが、ドライソケットになるかどうかは、主に血餅の有無で決まります。できた血餅を守るために、次の4つのことに気をつけましょう。

頻繁にうがいをしない

親知らずの抜歯後しばらくは、傷口から出血します。口の中で血の味がするのが嫌で、頻繁にうがいする方も多いでしょう。

しかし、1日に何回もうがいをすると、できかけた血餅が剥がれ、傷の治りが悪くなりやすいです。また、うがいのしすぎは、顎の骨が露出した状態になりやすく、細菌感染を引き起こす原因にもなります。

特に抜歯当日は、血餅ができていくときなので、頻繁なうがいは控えましょう。もし、口の中が気持ち悪い時には、溜まった唾液だけをペッと吐き出す程度にしてください。

傷口に触れない

歯ブラシが傷口に当たると血餅が剥がれたり、歯茎を傷つけたりして抜歯したところの治りが遅くなりやすいので注意してください。
とはいえ、歯を全く磨かないのは、口の中の悪い細菌を増やして、虫歯や歯周病を引き起こす原因になります。他の歯は、いつも通りに歯磨きをして清潔にしましょう。

食べカスに注意する

抜歯後の穴は、ポッカリと空いていて、食べ物のカスが穴に詰まりやすい状態です。しかし、食べカスが穴に詰まったままだと、血餅ができにくくなります。
抜歯後2~3日は、抜歯をしていない側の歯を使って噛んだり、あまり噛む必要がない食事にしたりするようにしましょう。

骨を削ったり、歯茎を切ったりする処置をしているケースでは、糸で傷口を縫っていることがほとんどです。その場合には、食べカスが穴に詰まりにくいようになっていますが、糸に汚れが付きやすいので、軽くうがいする程度で流れる食事(おかゆ、スープなど)がおすすめです。

禁煙する

タバコを吸う習慣がある方は、抜歯後しばらくは禁煙することをおすすめします。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素には、血管収縮作用があり、歯茎の血流も悪くなるからです。血流が悪いと血餅ができにくく、ドライソケットになりやすいです。
歯科医院によっては、傷口の治りを良くするために、抜歯後1週間~2週間の禁煙をお願いする場合もあります。

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ドライソケットを歯科で治療する

歯科治療
(画像出典)PIXTA

ドライソケットになった場合には、歯科医院で次のような対処をします。

内服薬

ドライソケットになった場合は、まずは痛み止めや化膿止めを処方するのが基本です。また、穴に詰まっている食べカスを取ったり、消毒したりして血餅の出来や痛みの様子をみていきます。

外科的治療

薬で痛みが引かない場合には、外科的治療を行います。麻酔をしてから再掻爬(さいそうは)をして、出血を促していく処置です。歯茎を切って出血させることで、血餅ができやすい状態にしていくのです。
ただ、この外科処置は、最終的な治療法として行う歯科医院が多いです。

親知らずの抜歯後は安静にすることが大事

ドライソケットは、人によって我慢ができないほど痛みが強く、非常に辛いと感じるほど。親知らずの抜歯後の傷口は、触らず安静にしておきましょう。
しかし、ドライソケットを恐れてうがいを一切しない、ほとんど何も食べない、と不安になりすぎるのも、あまり良くありません。

今回紹介した「4つの対策」を守れば、ドライソケットになる可能性は低くなるので、怖がりすぎなくても大丈夫です。
抜歯後の穴の状態が気になったり、痛みが長く続くと感じたりした時には、早めに歯科医院で診てもらいましょう。

記事監修:林 徹(歯科医、はやし歯科医院院長)

林徹先生

三重県津市 高茶屋小森町356-2林歯科ビル1F
059-234-0118
https://hayashi-dentalclinic.net/
小さなお子様からお年寄りまで、幅広い層の患者さまに信頼していただける医療を提供することを心がけています。

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