【子ども編】歯が欠けた、折れた時の正しい対処法

【子ども編】歯が欠けた、折れた時の正しい対処法 #歯科衛生士の歯の教室

子どもが自宅で駆け回ると、思いがけない事故が起きることがあります。子どもに多いケガのひとつは、ぶつかったり転んだりして、歯が欠けたり折れたりすることです。乳歯だからといって何もせずに放置すると、後悔することになるかも知れません。そこで、今回は子どもの歯が欠けた、折れた時の応急処置の仕方について解説していきます。
ケガがつきものの子どもだからこそ、適切な応急処置を知っておきましょう。

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見た目で判断するのは危険

見た目で判断するのは危険
(画像出典)pixta

子どもがケガをした時に、一番に確認するのがケガをした場所(見た目)です。子どもが泣いていない、見た目にも変わりがない場合には「大丈夫だ」と思ってそのままにするケースも少なくありません。しかし歯の場合、見た目ではわからない所でダメージを受けていることがあります。
実はダメージがあるのに放置していると、歯に次のような影響が出てくることがあります。

細菌が増えて炎症を起こす

ぶつけたり転倒したりした時に、口の中が切れていることがあります。切れている場所が気になって舌で触ると、細菌が傷口に付着して数を増やしていくのです。また、ぶつかった衝撃で、歯茎の中の根っこが割れてしまうこともあります。根っこが割れていると、ヒビが入っている部分から細菌が侵入して炎症を起こしやすくなります。
このように歯が炎症を起こすと、周りの歯茎が腫れたり痛みが出たりします。また、神経まで炎症の範囲を広がってしまうと、神経を取る処置が必要になる可能性があります。

永久歯に影響する

乳歯の時のケガが永久歯に影響することもあります。例えば、転倒して前歯を強くぶつけたとします。見た目に異常はなかったと判断してそのままにしていると、気がついた時には歯の色が黒くなっていることがあります。歯が黒く変色するのは神経が機能していないことを表していて、放置していると神経が炎症を起こして根っこの先に膿が溜まっていきます。この膿は次に生えてくる永久歯に感染する可能性があり、永久歯が菌に感染すると色の黒い歯や不自然な形の歯が生えてくることがあります。

やるべき応急処置は4つ

やるべき応急処置は4つ
(画像出典)pixta

口の状態によって応急処置の仕方は異なります。口の中をよく観察してから、次の4つの応急処置をしてくださいね。

圧迫して止血する

出血している場合には、すぐに圧迫止血をしましょう。子どもは血液を飲み込むと嘔吐することがあるので、飲み込む前に出血を止める必要があります。洗ったタオルや清潔なガーゼを出血している部分に押し当てて、10秒くらい経ったら出血が続いているかどうかの確認をしましょう。圧迫止血は出血が止まるまで続けて下さい。

氷で冷やす

歯茎が腫れた時や痛みがある場合には、氷で冷やす方法がおすすめです。逆に温めると、血液の流れが良くなって神経を圧迫する原因になることがあるので注意しましょう。冷やす時のポイントは、ケガをした箇所を直接冷やさないこと。氷を包んだタオルや水で濡らしたタオルを頬の側から優しく当てましょう。また、冷えピタなどの冷却ジェルシートを貼るのも効果的です。

口の中に残っている歯の欠片は取り出して保存する

口の中に欠けた歯の欠片が残っていることがあります。残ったままにしていると、口の粘膜を傷つける原因になります。口の中から取り出した欠片は、捨てずに保存して歯医者に持っていきましょう。

歯の保存は適切に!

歯の保存方法は、その後の治療内容に関わるほど重要です。正しく保存できていないと治療に使えなくなり、被せ物を作る治療になってしまうこともあります。

折れた歯を水道水で洗わないこと
乾燥させないように保存する

保存時は、短時間であればラップに包む、または生理食塩水(水500ml+塩5g)や牛乳に浸しましょう。最近では折れた歯を保存する、歯科保存液がドラッグストアで販売されています。1つくらい用意しておくと安心ですね。

口の中を清潔にする

口の中は、いつも以上に清潔に保つようにしましょう。歯が欠けたり折れたりしている場合、普段はエナメル質で覆われていた歯の内側が外に出ているので、細菌に感染しやすい状態です。うがい薬でうがいをしたり周りの歯を軽く歯磨きしたり口の中を清潔にしましょう。また、うがいができない小さな子どもには、うがい薬を付けた綿棒を歯に塗ることで口の中を清潔に保つことでできます。

慌てずに落ち着いて対処しよう

子どもの歯が欠けたり、折れたりしても焦らずに対処しましょう。まずは口の中に歯の欠片がないか、粘膜を傷つけていないかを確認して下さい。しっかりと応急処置ができれば、乳歯やこれから生えてくる永久歯にもほとんど影響はありません。適切な応急処置をしてから、かかりつけの歯医者に行くようにしましょう。

記事監修:林 徹(歯科医、はやし歯科医院院長)

林徹先生

三重県津市 高茶屋小森町356-2林歯科ビル1F
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https://hayashi-dentalclinic.net/
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