【大人編】歯が欠けた、折れた時の正しい対処法

【大人編】歯が欠けた、折れた時の正しい対処法 #歯科衛生士の歯の教室

突然歯が欠けたり、転倒して歯が折れたりした時の対処法って、実はとても重要です。歯医者に行くまでに間違った対処法をしてしまうと、簡単な処置で済むはずだった治療が長期化してしまったり、最悪の場合には歯を抜いたりすることもあります。
特に今は新型コロナウイルス感染症の影響でいつ外出が制限されるかわからない状況なので、 来院回数が増えてしまうのは困ってしまいますよね。かといって、歯科通院せず歯を放置したり、自己判断で間違った対処をしたりするのも危険です。
そこで、今回は歯が欠けた、折れた時の正しい対処法について解説していきます。

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歯が欠ける、折れる原因

歯が欠ける、折れる原因
(画像出典)pixta

歯が欠けたり、折れたりする原因として次の3つがあります。

虫歯

虫歯は、気づかないうちに進行していることがあります。例えば、歯の表面では小さな点に見える虫歯でも、内側では虫歯の範囲が広がっていることがあるのです。虫歯になった部分は虫歯菌によって柔らかくなるので、少しの衝撃で欠けたり、折れたりします。

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、歯に大きな負担がかかります。歯にかかる力は体重の約2~3倍と言われています。歯は力に耐えているわけですが、毎日大きな負担がかかるといつか耐え切れなくなります。特に、神経がない歯(被せ物をしている)は力に弱いので、歯ぎしりや食いしばりの力がかかると歯が欠けたり、根元から折れたりするリスクが高くなります。

転倒・衝突

スポーツをしている方で多いのが、転倒や衝突の事故です。一時的な強い衝撃が歯にかかることで、歯が欠けたり折れたりします。

【参考】酸蝕歯に注意!

酸蝕歯(さんしょくし)とは、歯の表面のエナメル質が溶けた状態のこと。エナメル質は骨よりも硬い材質なのですが酸に弱いという弱点があり、酸に蝕まれた状態の歯を「酸蝕歯」といいます。
エナメル質が溶けている状態が続くと、歯の内側の柔らかい部分が露出するので虫歯になりやすく、歯ぎしりや転倒などのダメージにも弱くなるのです。日常生活で炭酸飲料やお酢、酸性の食材(レモンなどの柑橘系)を良く摂る方は注意が必要です。

正しい応急処置は3つ

正しい応急処置は3つ
(画像出典)pixta

歯が欠けたり、折れたりした時に間違った対処をすると、治療に大きな影響があります。応急処置は難しいことではありません。次の3つのことを守ってから歯医者に行きましょう。

欠けた部分に触らない、刺激しない

口の中に残っている歯には刺激を与えないようにしましょう。触りたくなる気持ちもわかりますが、触ると細菌が中に入って、炎症を起こす可能性があります。また、食べて刺激を与えるのはまさに「傷口に塩を塗る」 ようなことです。刺激を与えると痛みの原因にもなりかねません。骨折と一緒で、口の中に残っている歯には何もせずに、安静にしておくのが1番です。

欠けた歯、折れた歯は保存する

欠けた歯や折れた歯は、乾燥しないように保存しましょう。乾燥すると、歯の組織が死んでしまいます。組織が機能していないと、もう一度治療で使うことが出来なくなってしまいます。

  • 水道水で洗わない(歯の組織も一緒に流されてしまうため)
  • 欠けた歯や折れた歯の部分には極力触らない
  • 生理食塩水(コンタクトレンズの保存液など)または牛乳に浸す

上記3点を守り、適切に保存してください。

ラップで歯を包むのも乾燥を防ぎますが、長時間の保存には向きません。歯科医院に行くまでに時間がかかる場合には、保存液に浸けるようにしましょう。

生理食塩水の作り方

  • 水 500ml
  • 塩 5g

水は煮沸して冷ました水かペットボトルの水を使ってください。
溶け残しがないよう、しっかり溶かしてください。

口の中を清潔に保つ

歯の内側は柔らかくて繊細です。欠けたり折れたりしたことで、今まで硬いエナメル質で守られていた歯の内側が露出している状態なので、菌が歯に侵入しやすくなっています。うがい薬でうがいをしたり、 周りの歯を歯磨きしたりすることで細菌からの感染を防ぐことが大切です。

適切な応急処置でより良い治療を

欠けた歯や折れた歯が治療で使えるかどうかは、直後の対処法によって決まります。

欠けた歯や折れた歯の保存状態が良ければ、歯科専用の接着剤で付ける可能性が高いです。しかし、正しく歯を保存できていない場合には、欠けた歯や折れた歯を使うことができないので、プラスチックの詰め物か被せ物になる可能性が高くなります。 さらに口の中に残っている根っこの状態が悪い場合には、抜歯になることもあります。

歯が欠けたり折れたりした時はそのまま放置せず、正しい対処をして早めに歯医者に行ってください。スムーズに治療でき、 来院回数を減らすことにも繋がりますよ。

記事監修:林 徹(歯科医、はやし歯科医院院長)

林徹先生

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