電気会社を変更する?しない? 電気の自由化をおさらいしてみよう

電気会社を変更する?しない? 電気の自由化をおさらいしてみよう #FPの家計塾

電気は私たちの生活には欠かせない、大事なエネルギーです。毎日利用している電気ですが、今はたくさんの事業者が販売するようになりました。会社によって料金設定や特典を付けることも自由なので、私たちは魅力的な会社を選択することができます。
でも、いったい自由化するとはどういったことなのでしょうか。私たちの生活への影響はあるのでしょうか。

今回は、電力の自由化について、おさらいをします。

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電気の自由化とは?

電気の自由化とは?
(画像出典)shutterstock

2016年4月から、いままでの電力会社(※)に加えて、新しく参入していた電力会社と契約できるようになりました。電気の自由化とは、いままでは独占市場であった電気事業が自由に参入できるように変更されたということです。同時にどの事業者を選ぶのかは私たちが選んでいく、ということになりました。

※いままでの電力会社:地域別に独占1社で電力事業を行なっていた会社。北海道電力、東京電力、四国電力、沖縄電力など全国で10社ある

なぜ自由化になったの?

まずは、いままではどうだったのかを振り返ってみましょう。
もともと、電気は国有事業でしたが戦後に解体されて、地域別の発送電ができる地域独占の電力会社ができました。私たちは地域別にある電力会社としか契約をすることができませんでした。青森県に住んでいれば東北電力、佐賀県なら九州電力です。

戦後日本が発展してくるにつれて、海外企業が日本に入ってくると、電力が高いと指摘されるようになりました。海外に比べると、日本の電力はとても高いそうです。
そこで1社独占のしくみを変えるために、事業用などへの大きな単位での電力販売に企業参入が認められるようになって、段階的に電力自由化がすすんでいました。そして2016年にいよいよ私たちの家庭への販売事業にまで広がったのです。

電気の自由化をスタートさせることによって、新しく参入する民間企業との競争が行なわれるので、
・電気料金をできる限り安くすること
・工夫を重ねてより良いサービスを提供して利益を出す
という、期待が持たれています。
自由参入が解禁されて、2019年9月時点で日本全国に100社以上の電気会社があります。各会社が切磋琢磨することで競争力を高めて料金が安くなれば、私たちにとっては嬉しいことです。

電力会社を変更するデメリットは?

新しい事業者に切り替えたら、電気が通らなくなるのではないか、などちょっと心配にもなります。
いままで使用している電線を利用して建物まで送電することに変わりないので、急に電気が止められるなどは心配する必要がありません。
デメリットは特にない、と言えるでしょう。

だれでも電気会社を自由に選べるの?

マンションなどの集合住宅に住んでいても、賃貸の契約であっても、田舎に住んでいても、電気会社を自由に変更することができます。
オール電化の家庭も、対応する会社はまだ少ないのですが選ぶことはできます。また、契約する会社を変更しても、工事費用などがかかることはありません。

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料金が安くなる電力会社を選ぼう

料金が安くなる電力会社を選ぼう
(画像出典)shutterstock

地域の枠を超えて日本全国で展開している新規参入会社もありますが、鉄道会社など地域に密着した会社が参入しているケースもあり、地域ごとに事業者の数も違うので、お住まいの地域の中で比較して選ぶことになります。

電気料金体系は、事業者によって設定が違います。
基本料金と使った分の料金を足して請求されるのが多いのですが、なかには基本料金をなくして、使った分だけが請求される電気会社もあります。
使用した電気量が少ない月に貯まった割引ポイント分を、次月の料金から差し引くサービスを提供する電力会社もあります。

また、同じ会社のなかでも、利用者の生活に合わせたプランがいくつか設定されています。平日の昼間は働いているので不在が多く夜と週末に電力を使うことが多い家庭には、平日昼間の電力料金よりも夜間は安くなるプランもあります。夜の時間帯に洗濯・乾燥まで済ませておくなどすれば、節約につながりますね。
風力や太陽光発電などのように環境に配慮した方法で作られた電力を使いたいという方も、発電方法で会社とプランを選択することができます。
自分たちの生活に合うプランを選びましょう。

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セット契約で料金が割引される

セット契約で料金が割引される
(画像出典)shutterstock

もうひとつ、電気の自由化について私たちがよく目にするのが「セット契約」です。電気とガスなど異なる項目を同じ事業者で契約することで「セット割引」を受けることができます。多くの事業者がそれぞれのメニューを設定しています。

電気会社が提案しているセット割引には、

  • 携帯電話セットの電力プラン
  • インターネット回線セットの電力プラン
  • ポイントが貯まる電力セットプラン
  • 都市ガス・LPガスとセットの電力プラン
  • 石油・エネルギー関連とのセットプラン

などがあります。

電気事業は薄利多売のようです。料金が大幅に下げることができないので他の事業(携帯電話とか、ガス会社など)とまとめたセット割引の適用を行なう事業者が多いと言われています。
さらにセット割引に加えて、独自のサービスを付与するところもあります。
利用料金に応じて電子マネーのポイントやマイルが付与される、指定のカードで支払うとポイントが付与される、などの親会社のサービスに関連した特典を得ることができるのは、電力事業単体ではなく、別事業とのセット割ならではのサービスです。

まとめ

まとめ
(画像出典)shutterstock

電気の自由化について、自由化までの流れ・自由化のしくみ・自分に合う選択ができること・他の事業とのセット契約による割引などお得なプランがあることについて説明しました。
まだ、電気事業者やプランを変えていないという方は、この機会に自分に合うプランがないか、見直してみることをおすすめします。

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