軽減税率ってなんだろう。対象は?いつまで続く?をやさしく解説

軽減税率ってなんだろう。対象は?いつまで続く?をやさしく解説 #FPの家計塾

10月に消費税が増税されました。施行後2カ月が経過して、私たちの生活も増税に対して少しずつ慣れてきたのか、落ち着きをみせてきました。
今回の消費増税は、これまでの増税時よりも制度が複雑だ、と感じられた方も多いのではないでしょうか。今回の増税スタートと同時に、大きく2つの動きが発信されたからです。家計への負担を和らげるため、そして企業の売上げが落ち込むのを防ぐために、政府は以下の2つの施策を打ち出しました。

  • 消費税の軽減税率制度の施行
  • キャッシュレス決済による「ポイント還元制度」

ポイント還元制度は、2020年6月末までの9カ月の期間限定で決済方法によりポイント還元されるしくみです。
今回は の消費税の軽減税率について、やさしく解説します。

軽減税率制度の目的は、消費増税から食生活を守ること

軽減税率制度の目的は、消費増税から食生活を守ること
(画像出典)shutterstock

私たちにとって「食」は生活の基盤です。
増税から食生活を守るため、所得の低い方々に対して配慮してスタートしたのが「軽減税率制度」です。

その内容ですが、本来は一括で10%へ増税されるはずだった消費税のうち、飲食料品(酒類と外食は除く)に対しては10%へ移行せず、8%のままに保留にする、というものです。
お酒は嗜好品として、軽減税率の対象から外れています。外食含めて、贅沢と判断される品目に対しては増税が施行されました。

本来はすべての品目に対して10%課税したいところ、一部を8%へ軽減させたという意味なので軽減税率といいます。税率を8%に据え置いたと思っていましたが、そうではなく、10%の税率を一旦8%に下げたという見方です。

ちなみに今回の軽減税率の対象になるのは、飲食料品以外に新聞(週2回以上発行されたもの、定期購読している場合)があります。

消費税に2つの税率があるのって、複雑でわかりにくい

消費税に2つの税率があるのって、複雑でわかりにくい

3%から始まった日本の消費税は、すべての物販・サービスに対して一律でした。これを「単一税率」といいます。
今回、10%への消費税施行と併せて品目別に軽減税率制度を敷いたことで、日本では初めて消費税が8%と10%に分かれることになりました。2種類以上の消費税が敷かれていることを「複数税率」といいます。

欧州では多くの国で採用されているようですが、私たちにとっては聞き慣れないし分かりにくいと感じてしまいます。消費者の私たちはもちろん、販売側の店舗では価格表示やレジ対応など、運用も大変です。

スーパーのレシートを確認してみましょう

毎日のお買い物のあとにレシートを見ていますか? 家計簿に利用するまでしなくとも、消費税の表記がどうなっているのかを、一度確認してみましょう。
買い物かごのなかに食品とティッシュペーパーが混じっていても、レシートの下部に外税8%と10%それぞれの対象合計額と外税額が記載されています。

8%と10%の区分けが難しい例

おそばの出前に対する消費税率は8%ですが、ケータリングサービスに対しては10%になります。
一見、同じようなサービスに感じられますが、おそばを運搬するだけなので持ち帰りと同様に軽減税率の対象になる一方で、ケータリングは、指定場所における調理・給仕のサービスがあるので、外食とみなされて適用外となります。

みりんは調味料か酒かの議論もあります。酒類については、アルコール1%未満では酒税法において酒類とならないので、アルコール1%未満の「みりん風調味料」は軽減税率が適用されて8%、アルコール1%以上含む「みりん」になると適用外となり消費税は10%です。

このような事例については、国税庁のHP内の「個別事例Q&A」として、区別の難しく迷う事例が確認できます。どんどん増えていて2019年10月現在で121個の質問と回答が出ています。

参考:国税庁HP 個別事例Q&A

軽減税率制度は、タイミングをみて終了する

軽減税率制度は、タイミングをみて終了する
(画像出典)shutterstock

日本では過去にも、3%から5%へ、さらに8%へと消費税が上がってきました。そのときの事例からも明らかですが、消費税が上がると、私たちは消費に対する目が厳しくなって、出費に無駄がないかを見直したり、欲しいものを我慢したりと買い控える傾向があります。すると売上げが下がるため、景気は落ち込むという傾向があります。

しかし、景気は短期(2~3年周期)で循環していますので、しばらくすると落ち込んだ景気は浮上のきざしが、活気が感じられるようになります。
しばらくの間、国内経済を観察して、一時的な冷え込みが解消されたと判断された時点で、現在敷かれた軽減税率制度は終了することになります。税率を8%に低くして優遇してきた飲食料品も10%へ移行して、ふたたび消費税は単一税率へと戻っていくことになります。

まとめ

消費税の軽減税率制度は、増税に対する影響から私たちの食生活を守るための一時的な措置です。8%か10%かで、面倒だなと感じることや混乱する場面があるかもしれませんが、毎日食品を調理して美味しく食して健康を維持している私たちにとっては、飲食料品に対する軽減税率制度は、有限となりますが大変ありがたいサービスなのです。

私たちは、食材を上手に使い切るなど工夫をすることで、2%の増税分をカバーすることができるのではないかと思います。賢い消費を心掛けて、豊かな食生活を実現していきたいですね。

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