人気のミールキットはお得なのか?毎日の食事づくりを考えてみよう #FPの家計塾

人気のミールキットはお得なのか?毎日の食事作りを考えてみよう #FPの家計塾

最近、ミールキットが人気です。
これは、レシピに必要な食材や調味料がセットされて宅配されるサービス。食材はすでにカットなどの下ごしらえがされ、あとは炒めたり煮たりと調理するだけになっています。忙しい共働き世帯にとっても嬉しいサービスですが、これはお得なのか不経済なのか、どちらなのでしょう?

今回は夫婦と子ども1人の家庭を例に、ミールキットの経済効果を見ていきたいと思います。

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3人家族の食費はどのくらい?

3人家族の食費はどのくらい?
(画像出典)pixta

総務省の2020年4月における2人以上の世帯家計調査(※1)によると、3人家族の食費は75,683円/月でした。しかしこれは2015年をベースにすると87%という低い数値です。新型コロナウイルス感染症による自粛期間であり、いつもよりも購入機会や外食回数に制限があったからと考えられます。

その影響を取り除いて計算し直すと、3人家族の平均の食費の平均は、86,991円。おおよそ

  • 1ヶ月:約87,000円
  • 1週間:約20,000円
  • 1日:約2,900円(3食分)

となります(1ヶ月を4.5週・30日として計算)。

※1 総務省家計調査報告
https://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf

ミールキットは高い?

ミールキットの利用は不経済?
(画像出典)写真AC

これを踏まえて、ミールキットがお得なのかどうかを数字で見ていきましょう。

ミールキットの特徴

たくさんのミールキットサービスがありますが、多くはこのような特徴があります。

  • 主に夕食を想定した、一食分の食材。
  • 2人分・3人分のセットが多い。
  • 主菜と副菜の2、3品のセットであることが多い。

1人用セットや4人用セットのある業者もありますが、1セットで賄えるのは、主に子どものいない共働きの夫婦や、夫婦+子ども1人の家庭ということになりますね。

ミールキットのメリット

ミールキットのメリットには以下のようなものがあります。

  • 献立を考えなくても良い(たくさんのメニューから選べる)。
  • 食材の買い物の必要がないため、時間短縮できる。
  • 食材が余らないので、無駄が出ない。
  • 調理が簡単。

材料を炒めるだけ・煮るだけと作業工程が少なく、調理にストレスがないこと。10分から20分程度の短時間で出来上がるので子どもを待たせずに済むことが、受け入れられているポイントです。

ミールキットの価格は?

参考までに、全国展開している主なミールキット宅配会社の2人分の食材料金を見てみましょう。

 Oisixヨシケイらでぃっしゅぼーや
品数2品(主菜・副菜)セットにより2~3品主菜1品
価格1,000円~1,500円1,100円~1,500円約1,000円
1人あたり約700円約700円約500円

1人分の1食(主菜と副菜)単価は700円程度のところが多いようです。
3人分だと2,100円が夕食にかかるので、家族の1日分の食費平均の2,900円とお金だけを比較すると、高いと言えます。

【参考】
Oisix
https://www.oisix.com/
ヨシケイ
http://yoshikei-dvlp.co.jp/
らでぃっしゅぼーや
https://www.radishbo-ya.co.jp/

ミールキットは不経済?計算してみよう

ミールキットは不経済?計算してみよう
(画像出典)pixta

平均の食費より高額なミールキット。
でも、「だから割高で不経済」とは言えません。その分、家事労働の時間が浮くという大きなメリットがあるからです。

この段落ではファイナンシャルプランナーとして、食事を作るにはどれほどの時間がかかり、どれほどの経済効果があるのかを見ていきます。

食事を作るための時間

買い物から調理、片付けまでに3時間程度かかると言われています。これに先立って何を作ろうか、献立を考える時間が加わりますので、食事作りには、毎日けっこう長い時間が取られているのです。

食事作りの仕事をお金に換算すると?

厚生労働省の調査によると(※2)、調理師(5年経験)の時給が約1,500円です。主婦の家庭料理と調理師の仕事は違いますが、ひとまず2/3の価値と考えても、3時間の食事作りは3,000円の価値のある家事労働であるとも言えるのです。

その点、ミールキットは、調理と片づけで30分程度でしょうか。朝昼に1時間かかるとしても、1.5時間、1,500円ほどの家事労働で済む計算です。

※2 厚労省 賃金構造基本統計調査
https://www.mhlw.go.jp/content/000526712.pdf

ミールキットと通常の食事作りを比較

では、食費も合わせて経済効果を計算してみましょう。
3食の平均が2,900円ですが、やはり夜の比重が多いと思われるので、今回は便宜上「500円:1000円:1400円」と分けてみます。

 ミールキット通常の食事作り
朝食500円500円
昼食1,000円1,000円
夕食2,100円1,400円
家事労働コスト1,500円3,000円
合計5,100円5,900円

実際の出費で言うともちろんミールキットが高いのですが、経済効果で考えてみるとかなりお得とも言えますね。おそらく食材の廃棄も減りますから、さらに高い効果があるでしょう。1.5時間ほど浮きますので、家族との時間や仕事に充てることもできます。

ミールキットと家事代行も比べてみよう

ミールキットと家事代行も比べてみよう
(画像出典)pixta

経済効果という意味では、ミールキットは自分で作るよりもお得だということまではわかりました。
では、調理までおまかせする家事代行と比較するとどうでしょうか?

自分で作ることにこだわりがなく、かといって毎日外食やテイクアウトでは食費もかさむし栄養が偏ってしまうと考える方は、こちらも検討の余地があるかもしれません。

家事代行業大手のベアーズさんのスポット家事サービスで「買い物+料理+片付け(3時間)」を依頼すると、12,000円(1時間4,000円×3時間)で交通費と食材費は別。
お料理の内容は要望によって変えてくれますが、一度の依頼で夕食のみ作ってもらう場合は約5日分の作り置きくらいの量です。

1日の家事労働コストを計算すると

  • 家事代行料:12,000円÷5日=2,400円
  • 朝昼の家事労働(1時間):1,000円
  • 夜の食事準備と片づけ(15分):250円

夕食のための家事労働は、ミールキットの半分の15分で計算しました。
合計3,650円となる計算ですね。

 ミールキット家事代行通常の食事作り
朝食500円500円500円
昼食1,000円1,000円1,000円
夕食2,100円1,400円1,400円
家事労働コスト1,500円3,650円3,000円
合計5,100円6,550円5,900円

通常の食事作りも含めて3者の経済効果を並べてみると、こんな感じになります。家事代行サービスに食事の作り置きを依頼するとミールキット以上に時間に余裕ができますので、飛び抜けた贅沢をしているとまでは言えないでしょう。

【参考】ベアーズ スポット家事代行
https://www.happy-bears.com/cooking/service/spot

自分の状況に合わせてサービスを利用しよう

自分の状況に合わせてサービスを利用しよう
(画像出典)pixta

節約を目的に考えるのならば、自分で買い物に出向き、下ごしらえから調理まで済ませて支出を抑えるのが一番の方法です。逆に時間に余裕をもたせるために家事代行にすべて外注してしまうと、まとまった費用が発生して家計の支出が増えてしまいます。

ミールキットの選択は、この2つの間に位置づけられます。子どもが小さくて手が離せない時期や仕事が多忙な時期には、ミールキットを利用することで買い物や下ごしらえなどにかかる手間が省けることは、価値が高いのではないでしょうか。

もちろん、料理が好きな方や自分で作りたい方は、忙しくても無理にサービスを利用する必要はありません。また、料理自体が嫌いだとか自分で作ることへのこだわりがなければ、家事代行への依頼もいいでしょう。
状況に合わせて、上手にミールキットや家事代行のサービスを利用することで、家族がストレスや疲れを溜めないようにしていくことが大切です。

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