新・三種の神器の1つと言われる食洗機。だんだんと普及率は高くなってきましたが、欧米に比べると日本ではまだまだ低いといえます。
価格やスペースの問題だけでなく、導入したくても「手洗いで十分」と家族に反対されたり、自分でも「手抜き」のように感じて踏み切れなかったりする人も多いのではないでしょうか?
そこで、食洗機のメリット・デメリットを挙げて、その必要性を考えてみました。
目次
食洗機の普及率がなかなか上がらないのはなぜ?
欧米での食洗機の普及率が約70%なのに対し、日本の普及率は約35%にとどまっています。
その理由を挙げてみると……
- スペースがない
- 導入コストがかかる
- 賃貸で工事ができない
など、物理的な問題が大半を占めています。
その一方で、
- 手洗いでやってきたので生活スタイルを変えたくない
- 手抜きをしているようで罪悪感がある
- (洗い物をしない人に)手洗いできるのに無駄と言われた
など、メンタル的な問題も根強く残っています。
物理的な問題とメンタル的な問題の両方を解消する方法を見つけられれば、「欲しいけど買えない」というジレンマはなくなるのではないでしょうか。
食洗機は、誤解されている?
食洗機に対してマイナスイメージがあるために導入をためらっている人もいるかもしれませんが、実際は違う場合も多いです。
そんな事例を紹介します。
実はお手入れは簡単
食洗機はお手入れが面倒くさそうというイメージを持っている人がいますが、お手入れ方法は意外と簡単です。キレイに保つコツさえ覚えてしまえば、故障のリスクも減って長持ちします。
食器洗い乾燥機(食洗機)は、時短家事の強い味方として普及率が高くなってきた家電です。 そんな食洗機ですが、食器を洗う家電だから庫内は何もしなくてもキレイだと思っている人も多くいます。でも実は、食洗機の中は意外と汚れています。食器や調[…]
食洗機を導入するなら、まずキッチンの整理を
食洗機が普及しない理由の1つである「スペースがない」問題。実は、キッチンの整理をすることで解消されることもあります。
キッチンは、家の中でも特に「使っていないモノ」が持ち込まれやすい場所。食器棚や吊り戸棚、シンク下などに置かれているモノを見直してみましょう。
整理して空いたスペースに調理台のモノを収納できれば、食洗機を設置するスペースが確保できる可能性が高いです。
食洗機のメリット
食洗機を使わなくても、たしかに手洗いで食器はキレイにできます。ですが、手洗いよりも大きなメリットがあるのです。
では、どんなメリットがあるのか挙げてみましょう。
油汚れがキレイに落ちる
食洗機は洗浄力が強いため、手洗いだとなかなか落ちない油汚れも簡単にキレイになります。
高温洗浄で乾燥までできるため、衛生面でも安心です。
ランニングコストが安い
食洗機は、水道代や電気代がかかると思われがちですが、実は手洗いよりもランニングコストは安いです。電気代がかかるようになっても水道代やガス代のコストが下がるので、トータルで考えると光熱費は安くなります。
手荒れしにくい
毎日食器を手洗いしていると、手荒れしてハンドクリームが欠かせない人も多いはず。食洗機なら手荒れしにくくなるため、肌トラブルの悩みも軽減されます。また、ハンドクリームを購入する回数が減れば、ちょっとした節約にもなります。
家事負担の軽減
仕事・育児・介護などで疲れているときの食後の食器洗いはしんどいものです。家族の帰宅時間がまちまちだと、その都度手洗いするのも、みんなが食べ終わってからまとめて洗うのも面倒。
食器を手洗いした場合の時間をトータルすると、食器の量にもよりますが、1日30分〜1時間もの時間を費やしていることになります。
ですが、食洗機があれば家事負担が軽減され、自分の時間が増えます。自分の時間ができればストレスが減り、心にゆとりが持てるでしょう。
また、自分の体調が悪いときでも、食洗機なら家族でも簡単に扱えるため安心です。
食洗機のデメリット
食洗機は便利な反面、もちろんデメリットもあります。
では、どんなデメリットがあるのか挙げてみましょう。
設置スペースが必要
日本のキッチンは欧米に比べるとまだまだ狭いです。食洗機のようにスペースが必要な家電は設置しにくい構造がほとんど。
ビルトインタイプにすると収納スペースが減り、据え置き(卓上)タイプにすると調理スペースが狭くなってしまいます。
導入コストが高い
食洗機は、ビルトインか据え置きかで値段は変わりますが、本体価格と工事費用を合わせるとほかの家電に比べて導入コストは高めです。
但し、最近では工事不要で賃貸住宅でも設置できる低価格の食洗機もあります。
食洗機で洗えない食器がある
高級ガラスや漆器、金箔つきの食器など、食洗機で洗えない食器があります。これらを手洗いするなら、すべて手洗いしたほうが簡単だと考える人もいるようです。
食洗機を導入する際に、食洗機対応の食器に切り替えれば1つの解決策になります。
時間がかかる
食洗機の洗浄から乾燥にかかる時間は少なくとも30分、長ければ1〜2時間はかかります。そのため、すぐに使いたい食器があっても、食洗機に入っている状態では使えなくて困ってしまう可能性があります。
運転音が大きい
食洗機の稼働中は音がするので、テレビを見ているときに聞こえにくいという不満が出てくるかもしれません。ですが、最新の食洗機は静音設計のものが多く、あまり気にならなくなってきました。
また、音が大きいと感じる場合は、タイマーをかけて運転時間をずらすと騒音問題を解決できます。
食洗機のメリット・デメリットを知り、導入の検討を
食洗機にはさまざまなメリット・デメリットがあります。なかには誤解されているだけで実はデメリットではないもの、最新の技術で改善されたものもあることは知っておいたほうがいいでしょう。
家事を分担する家庭も増えてきた昨今、家事の効率化を考えるなら、食洗機は大いに役立つ家電の1つです。解説してきたメリット・デメリットを踏まえ、食洗機の導入を検討してみてくださいね。