白ワインベースのカクテルはいろいろありますが、なかでもスプリッツァーは世界中で親しまれている人気カクテルのひとつ。今回はソムリエがスプリッツァーの作り方や簡単にできるアレンジレシピを紹介します。
特別な白ワインを用意する必要はありません。飲み残して数日経っている冷蔵庫に眠っている白ワインでも美味しくできるのだろうか……?と思うかもしれませんが、美味しく簡単にリメイクできますよ。料理酒にするのはもったいない!
目次
スプリッツァーとは?
スプリッツァーは白ワイン+炭酸水で作るシンプルなカクテルで、発祥はオーストリアのザルツブルク。ドイツ語で「はじける」を意味する「スプリッツェン(spritzen)」から来ています。
- さっぱりした飲み口で幅広いジャンルの料理に合う
- アルコール度数が低く、気軽に楽しめる
- 作り方が簡単でアレンジがしやすい
といった理由から、世界中で親しまれる定番のカクテルになりました。
スプリッツァーの作り方(スタンダードレシピ)
まずはスタンダードなスプリッツァーのレシピを紹介します。
グラス(ワイングラスでもロックグラスでも◎)とバースプーン(なければマドラーでも可)を用意しておいてください。
材料
- 白ワイン
- 氷(ロックアイス)
- 炭酸水
- レモンやライム
作り方
1グラスに氷を入れ、白ワインを注ぐ。
2白ワインの2/3量の炭酸水で割る。
3バースプーンで氷を軽く持ち上げる。
4お好みでレモンやライムを搾り入れれば完成。
スプリッツァーを美味しく作る3つのポイント
白ワインと炭酸の比率は3:2
白ワインは醸造酒でアルコール度数が12%前後なので、ハイボールと同じ比率で作ってしまうと薄すぎて水っぽくなってしまいます。より優しく、ワインの風味をほんのり味わいたいといった場合は1:1でも◎。
むやみにかき混ぜない
カクテルを作る際、ぐるぐると混ぜてしまいがちですが、せっかく注いだ炭酸がかき混ぜることによって抜けてしまうので、注意が必要です。氷を下から軽く持ち上げるだけでも十分混ざります。
香りを楽しむならピールだけを使う
カットしたレモンやライムを搾ってグラスの中に入れるのもいいですが、香りだけを楽しむならばピール(皮)を使いましょう。写真のように包丁で薄く削り、指3本で持ってグラスに浮き出た氷にふきつけるイメージで。ピールを半分に折ってひねる感覚でしょうか。
この工程を行うだけで、最初の1杯目がおどろくほど美味しくなります。
プロが教えるスプリッツァーの簡単アレンジ3選
スプリッツァー自体は白ワインと炭酸水だけと非常にシンプルな味わいなので、ちょい足しアレンジは無限大。そのなかでも白ワインの良さを引き出すアレンジレシピをご紹介します。
グレープフルーツジュースでコクを出す!「飲みやすさ抜群スプリッツァー」
料理に寄り添う食中酒として、ドライな味わいが長所のスプリッツァーですが、人によっては「あまり味がしない……」と感じる人もいるかもしれません。その場合はグレープフルーツジュースを足しましょう。白ワインとグレープフルーツジュースと炭酸水を1:1:1で混ぜます。
白ワインとグレープフルーツジュースの相性はとてもいいのでぜひ試してみて下さい。
爽快感アップ!ミントが香る「モヒート風スプリッツァー」
ミントの爽やかな香りが白ワインとマッチ。ミントは茎の部分はえぐみがあるので、葉っぱの部分だけをちぎります。白ワインと炭酸水を注いだら上にミントを飾り、飲むときはマドラーで下に押すようにして軽くなじませます。
ミントを両手で包み、パンっとかるく叩いてからグラスに入れると香りがより立ちます。
キウイやリンゴを使ってサングリア風に!「食べるスプリッツァー」
キウイやリンゴだけでなく、パイナップルやピンクグレープフルーツなど、季節に応じていろんなフルーツを入れてみましょう。
サングリアのように漬け込む必要はありません。グラスにフルーツを入れたら白ワインと炭酸水を入れるだけ。スプーンでかき混ぜながら食後にフルーツとともに味わうのが◎。大人のフルーツポンチの出来上がり。
スプリッツァーは通年楽しめる万能カクテル
スプリッツァーは夏の暑い時期によく飲まれるカクテルですが、余り物のワインでいつでも作れる手軽さと、幅広い料理との相性の良さで、通年楽しめるカクテルです。
ぜひお試しあれ!