トマトの爽やかなコクと牛肉の旨味が溶けだしたハヤシライスは、日本生まれの洋食です。
日本人に馴染みの深いハヤシライスですが、
「ハッシュドビーフと同じもの?」
「ビーフシチューとは違うの?」
「ビーフストロガノフと似ている」
など、意外と疑問が尽きない食べ物ではないでしょうか?そこで今回は、ハヤシライスにちょっと似ている料理との違いや、ルーなしで作れる本格ハヤシライスのレシピを紹介します。
目次
ハヤシライスの特徴や他の料理との違い
まずは、ハヤシライスの定義を元に、区別が付きにくい料理との違いを確認してみましょう。
ハヤシライスってどんな料理?
ハヤシライスは、薄切りの牛肉や玉ねぎ、マッシュルームをトマトソースやデミグラスソースで煮て、白米にかけて食べる料理のことです。
ハヤシライスの発祥は諸説ありますが、
早矢仕(はやし)という名前のシェフが作ったからハヤシライスになった
ハッシュドビーフ・ウィズ・ライスが訛って伝わり、ハヤシライスになった
という説が有力です。
ハヤシライスとハッシュドビーフの違いは?
ハッシュドビーフは、薄切りの肉をトマトソースやデミグラスソースで煮込んだ料理のことで、ハヤシライスとの明確な違いはありません。
1989年にハウス食品から、「ハッシュドビーフ」という名でハヤシライスのルーが販売されたことで、ハッシュドビーフとハヤシライスが別物だと考えられるようになったのではないかと言われています。
ハヤシライスとビーフシチューの違いは?
ビーフシチューは、フランス発祥の料理で、牛肉や香味野菜を煮込んで作る料理です。一般的に薄切りの牛肉ではなく、大きめにカットされた牛肉を使うのが大きな違い。
また、ビーフシチューはご飯にかけて食べることはなく、スープ的な位置付けの料理となります。
ハヤシライスとビーフストロガノフの違いは?
ビーフストロガノフはロシア発祥の料理で、ハヤシライスと同じ具材を使いますが、サワークリームが入っているのが大きな違いです。
そのため、ハヤシライスに比べて見た目が白っぽく、クリーミーな味わいになります。また、デミグラスソースを使わない白いビーフストロガノフ(ウクライナ風)もあります。
トマト缶で作るハヤシライスのレシピ
トマト缶の爽やかな酸味が広がるハヤシライスのレシピを紹介します。
材料(6皿分)
- 牛肉の切り落とし 200g
- 玉ねぎ 1個
- マッシュルーム 5~6個
- 薄力粉 大さじ3
- トマト缶(あらごしタイプ) 1缶(400g)
- 水 300ml
- ケチャップ 大さじ3
- ウスターソース 大さじ2
- コンソメキューブ 1個
- バター 10g
作り方
1玉ねぎを半分すりおろし、牛肉の切り落としに揉み込みます。
2残りの玉ねぎは1cm幅の串切りに、マッシュルームはスライスします。
マッシュルームに土がついている場合は、湿らせたキッチンペーパーで取り除きます。(きのこ類は水で洗うと旨味が流れるので、流水で洗わないでください。)
3フライパンにサラダ油を熱し、1を炒めます。
4牛肉の切り落としに7~8割火が入ったら、2を加えて炒めます。
5玉ねぎがしんなりしたら、薄力粉を加えて馴染ませます。
6トマト缶、水、ケチャップ、ウスターソース、コンソメを入れて煮立たせます。
7煮立ったら弱火にして、30分ほどじっくり煮込みます。
8バターを加えて、余熱で溶かします。
9ご飯にかけたら完成です。
美味しいハヤシライスを作るためのポイントは3つ
ハヤシライスを作るときは以下のポイントをおさえましょう。
- 牛肉にすりおろした玉ねぎを揉み込むことで、肉質を柔らかくします。
- じっくり煮込むことで、トマトの酸味を和らげマイルドな口当たりになります。
- バターは最後に加えることで、風味を残します。
これさえ守れば、もう市販のルーは必要ありません。ぜひ、トマト缶を使って本格的なハヤシライスを作ってくださいね。