マレーシアはマレー半島とボルネオ島北部で形成される東南アジアの国。日本の国土の9割程ですが人口は3000万人程でマレー系、インド系、中国系、そして先住民で構成される多民族国家です。そのため各国の文化や習慣などが融合された独自の文化が発達しています。

首都クアラルンプールは高層ビルや巨大ショッピングモールを有する近代都市として観光とショッピングに人気です。そんな最新型都市の顔も見せる一方で、アジアを代表するビーチリゾート国でもあるマレーシア。多数のビーチやビーチアイランドが点在しています。
さらに国土の60%を占めるのは熱帯雨林であり、ジャングルをはじめとする世界遺産に登録された自然がいくつも存在するなどビーチ以外の広大な自然も楽しめる魅惑の観光国です。
目次
マレーシア料理の特徴は?

多民族国家なだけでなくタイ・インドネシア・ブルネイと陸上の国境線で接しているため、食文化にも多彩なる融合文化を感じられるまさにグルメ大国。 スペアリブを漢方のスープで煮込んだ肉骨茶(バクテー、上の写真)や鶏や羊を焼いた串料理・サテーは日本でも有名ですね。
今回ご紹介するビリヤニも各国の影響を受けている料理のひとつです。
ビリヤニとは?

ビリヤニとは中東、南アジア、東南アジアで広く食べられている「ライス料理」で食べ方やスパイスの使い方、中に入れる食材、調理方法等、各地で様々な特色があります
日本でも近年インド料理店でビリヤニが提供されるようになり、その名が広がってきているように思います。インド料理としてのビリヤニはしっかりとした味付け、スパイス感、さらにずっしりと食べ応えもあるメイン料理としていただくイメージがあるかもしれませんね。
一方、マレーシアのビリヤニは単体で食べるというよりカレーをかけて食べるなどメイン料理に添えるスパイス風味のご飯的な位置付けにされています。
このことからご飯という意味でナシビリヤニ(ナシ=ごはん)と呼ばれることが多いのです。
塩分もスパイスもさほど強くはなく、あっさりとしているので色々なメインディッシュとの相性が抜群です。日本で本格的スパイスカレーを作る時やエスニック料理のおともにビリヤニを添えると間違いなく「おもてなし」感もあり料理がレベルアップすることでしょう。
レシピ
マレーシアのビリヤニはクレイポットと呼ばれる土鍋で炊かれることが多く、日本の白米と同じく「おこげが美味しい」ご飯料理です。
今回のレシピもフライパンで炊く際に「おこげ」を作りやすくなっているのでぜひ「おこげ」をお楽しみくださいね。
材料

- バスマティライス(タイ米で代用可) 2合分
- 玉ねぎ(スライス) 1/4個
- 鶏もも肉(食べやすいサイズにカット) 150g
- 水 2カップ
- エバミルク(無糖練乳) 40ml
- ニンニク(みじん切り) 2片
- シナモンスティック 1本
- ギー(オリーブオイルで代用可) 大さじ2
- クローブ 3本
- カルダモン(中の種を使います) 2個
- サフラン(お水に浸しておく) 4~5本
- レーズン 10g
- 塩 6g
- ミント(お好みで) 適宜
- ゆで玉子 2個
<フライドオニオン>
- 玉ねぎ(スライス)1/4個
- 揚げ油 適宜
*フライドオニオンは市販品でも可
作り方
1鶏肉に塩2gを揉み込んでしばらくおき、フライパンに鶏もも肉の皮目を下にして焼いて皮に焼き目をつけ、その後全体を軽く炒めます(しっかり火が通らなくて大丈夫です)。
2一旦1の鶏もも肉を取り出し、そのまま油大さじ2を足してシナモン、カルダモン、クローブを入れ、香りが出るよう弱火で軽く炒めます。
32のフライパンに玉ねぎを加え色が変わってきたらニンニクを加え1の鶏もも肉を戻して3分ほど炒めます。
43のフライパンにお米とサフラン(浸したお水ごと)加え、エバミルク、レーズン、お水、残りの塩も入れて蓋をし、弱火で20分炊く。10分ほど蒸らし、全体を混ぜ合わせる。
54を作っている間に玉ねぎのスライスを弱火でじっくりキツネ色になるまで揚げてこんがりとしたフライドオニオンを作ります
64にフライドオニオン、ゆで玉子、ミントとともに盛り付けて出来上がりです。

ご飯の横にあるものはきゅうりとカリフラワーのアチャール。
アチャールとは砂糖、酢、スパイスを使った甘酢風味の漬物を意味します。
ただアチャールという名前がつく料理も各種あり、漬物というより前菜的にさっぱりとお野菜がたっぷり食べられるアチャールも多数存在します。