いまや知らない人はいないほど、前菜のひとつとして名を馳せているブルスケッタ。ブルスケッタがイタリア語とは分からなくても、薄切りパンをトーストしたものであることをご存知の方は多いでしょう。そして多くの場合には細かくカットされたトマトが乗っていることも。
ブルスケッタはもはやおしゃれなフィンガーフードのひとつとして認識されているといっても過言ではありません。今日はそのブルスケッタの最上級の美味しさをご紹介していきます。
目次
起源は古代ローマにあり?ブルスケッタの歴史

ブルスケッタは、炙るということを意味する『ブルスカーレ』というイタリア語が語源となっています。パンを炭火で炙り、お好みでニンニクを擦り付けオリーブオイルをぬって食べるもの。古代ローマ時代には、搾りたてのオリーブオイルを味見するために、パンと組み合わせていたようです。
今でこそカットされたトマトが乗っていますが、トマトがイタリアに入ってきたのは16世紀。それ以前は、トマトは『毒物』と認識されており、食用とは考えられていませんでした。ブルスケッタにトマトが乗せられるようになったのは、それほど昔のことではないのです。
以前は一般庶民の食堂のメニューでしかなかったブルスケッタですが、いまや高級料理店の前菜にも登場頻度が高くなりました。貧しい人たちの食べ物だったブルスケッタは、昨今ではおしゃれなフィンガーフードとして人気を集めているのです。
“本当に美味しい”ブルスケッタのレシピ
では食べた人を笑顔にしてしまう、私オリジナルのブルスケッタをご紹介していきましょう。ブルスケッタは各家庭ごとにそれぞれの味があります。こちらはローマで長年暮らす中で辿り着いた、絶品オリジナルレシピです。
材料(作りやすい分量)
- ミニフルーツトマト 180g
- セロリ 5cm分
- にんじん 5cm分
- バジルの葉 3、4枚+飾り用
- はちみつ 小さじ1
- バルサミコ酢 小さじ1
- オリーブオイル 大さじ2〜
- 塩、こしょう 適量
- バゲット(または田舎風パン) 1/2本
作り方
1バゲットは1cm幅に切り、表面がカリカリになるようにトーストする。
2ミニフルーツトマトは大きめのサイズの場合は8等分に、小さめの場合は4等分に切る。

3セロリ、にんじんは粗みじん切りにする。

4ボウルにトマト、セロリ、にんじん、オリーブオイル、はちみつ、バルサミコ酢を入れよく混ぜ合わせる。

5バジルの葉を手でちぎりながら入れ、塩、こしょうで味をととのえる。

6バゲットの上に5を乗せ、お好みでバジルの葉を添える。

ポイント
香味野菜のセロリとにんじんを粗みじん切りにして入れることにより、コクがぐんとアップします。
また、はちみつがフルーツトマトの糖度をさらに高め、そこにバルサミコ酢を入れることにより甘さだけではなく酸味も調和され、絶妙の美味しさに!
トマトの具材だけではなく、ボウルの底に残るトマト果汁もトマトと一緒にバゲットに乗せて召し上がってくださいね。
Profumi e colori “イタリアからの香り”

カトリック教徒が多数を占めるイタリアで、5~6月に行われる初聖体拝領という行事があります。正式にキリスト教徒であるという誓いをたてる式で、通常は10才前後に行うことが多いようです。
この日を迎えるまでの約2年間、子どもたちは週に1~2度教会に通い、カテキズモと呼ばれるキリスト教の教理や行事、ミサのマナーについて学びます。そして学びを終えた子どもたちがこの初聖体拝領を行うのです。
初聖体拝領はイタリア語ではプリマ・コムニオーネというのですが、これは最後の晩餐でキリストが弟子に語ったことに由来するもので、キリストの肉体と言われるパンのようなものを司教から口に入れてもらい、キリストと一心同体となります。
今日は娘の親友のプリマ・コムニオーネでした。教会での儀式を終えた子どもたちは、各自が親族や友人を招いて盛大にお祝いをします。数時間にも渡る食事のあと、参加してくれた人たちにお礼として配られるもの、それがコンフェッティと呼ばれるチョコレートでコーティングされた砂糖菓子です。これは結婚式などでも使われ、最近ではイタリア土産としても有名になっています。

イタリアに来たらぜひ食べてみてくださいね。やみつきになる美味しさです。