南米にあるブラジル連邦共和国(通称ブラジル)は、「日本の反対側」とも言われるほど遠く離れた国。
しかし明治末期から1990年代初頭にかけて多くの日本人が移住し、200万人もの日系人が暮らす、日本とゆかりの深い国でもあります。
イグアスの滝やアマゾン川、パンタナール湿原といった観光資源も豊富ですし、リオデジャネイロは、大きなキリスト像のあるコルコバードの丘やカーニバルで有名ですね。

目次
ブラジル料理の特徴

日本でよく知られているブラジル料理といえば、やはりシュラスコやチーズ風味のもちもちしたパン「ポンデケージョ」でしょうか。
お料理に詳しい方なら、フェイジョアーダという豆料理もご存じかもしれません。
しかしブラジルはそれだけではなく、実は食材の宝庫であり、さまざまな食文化が融合している地。
ヨーロッパ、アフリカ、アラブ、そして先住民のインディオと、まさに多種多様。
お米に合う料理も多いので、日本人にも馴染みやすいお料理もたくさんあります。
ムケッカとは?

さて、今回ご紹介するお料理は、おすすめのお魚料理「ムケッカ」です。
「ムケッカ」には、
- バイーア州発祥のムケッカ・バイアーナ
- エスピリトサント州発祥のムケッカ・カピシャーバ
の、2種類があります。
前者はココナッツミルクとトマトがベース、後者はシンプルにお魚の出汁で作られます。
どちらも「ブラジル家庭の味」と位置づけられるほどの定番料理で、ご飯との相性は抜群です。
魚の種類を変えたり、エビだけでなくイカやタコなども加えたりとアレンジしていただくと、また違った味わいにもなり、ワインにも良く合う豪華なシーフード料理としておもてなし料理にもおすすめです。
ムケッカ・バイアーナ Moqueca Baianaのレシピ

今回のレシピはムケッカ・バイアーナ。ココナッツミルクを使ったお料理が好きな方にぜひ作っていただきたいブラジルのシーフード料理です。
材料(2人分)

- 白身魚 2切れ ※1
- エビ(ブラックタイガー) 8尾
- 玉ねぎ 中1個
- パプリカ 1/2個
- ピーマン 2個
- ショウガ 1かけ
- トマト缶(ダイスカット) 1缶
- ココナッツミルク 300ml
- パクチー 1株
- ローリエ 1枚
- ニンニク 1かけ
- デンデオイル 大さじ2 ※2
- 塩 4g
- 胡椒 適量
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- レモン汁 1/2個分
- 塩 ひとつまみ
- 胡椒 少々
※1 タラなど。今回は真鯛を使っています。
※2 デンデオイルは栄養価の高いヤシのオイル。日本ではカロチーノオイルが比較的有名です。オリーブオイルで代用可。
作り方
1白身魚と背ワタをとったエビと<A>を袋に入れ、30分ほどマリネしておく。
2玉ねぎは一口大、パプリカとピーマンは乱切り、ショウガとニンニクはみじん切りにする。パクチーは茎と葉っぱを分けて茎をみじん切りにする。
3鍋にデンデオイル、ニンニクを入れ火にかけ、ニンニクの香りが出てきたらパプリカ、ピーマン、玉ねぎ、ショウガを加えて玉ねぎが透き通るまで弱めの中火で炒める。
43にトマト缶、ココナッツミルク、ローリエ、パクチーの茎、塩、胡椒を入れて10分ほど弱火で煮込む。
54の上に1をマリネ液ごと全て乗せ、蓋をして弱火で10分ほど煮込む。
*殻付きの海老を使うときは、縮みすぎないように火が通ったら取り出しておく
6塩、胡椒(いずれも分量外)で味を調えてお皿に盛り付け、パクチーの葉っぱ部分を乗せたら出来上がり。