れんこんや里芋、にんじんなど冬に旬を迎える野菜をたっぷり食べられる筑前煮は、和食の定番です。しかし、下ごしらえに時間がかかる料理なので、作るのを敬遠している方も多いのではないでしょうか。確かに、具材が多いので下ごしらえに少し時間がかかりますが、丁寧に作ればその分美味しく、そして美しく仕上がります。
今回は、より華やかな筑前煮になるように飾り切りについても紹介しました。冷めても美味しい筑前煮はおせちにもぴったりなので、ぜひ作ってみてくださいね。
目次
筑前煮の野菜は飾り切りで豪華に!
飾り切りとは、野菜やこんにゃくを花や葉などの形になるように包丁で細工することをいいます。料理を盛り付けた時に季節感や華やかさが引き立つので、おもてなしや特別な日の料理にぴったりです。この章では、れんこん、にんじん、こんにゃく、絹さやの飾り切りの方法を紹介します。
れんこん(花れんこん)
1厚さ5〜7mmの輪切りにし、皮をむきます。
2穴と穴の間に切り込みを入れます。
3切り込みを入れた右側の穴のてっぺんに縦に包丁を当て、カーブさせながら切り込みに向かって包丁を入れます。
4れんこんを裏返して3を繰り返します。
5酢水(水400mlに対して酢を小さじ1)に5分ほどさらしてアク抜きをします。
にんじん(ねじり梅)
1厚さ8mmの輪切りにします。
2梅の花の型抜きでくり抜きます。
3花びらのくびれの部分から中心に向かって表面に切り込みを入れます。外側は深めに入れ、中心にいくに従って浅く入れるのがポイントです。5箇所のくびれ全てに切り込みを入れます。
4花びらの丸みの真ん中の部分から中央に包丁の刃を当て、表面を斜めに削るように切り取ります。
5残りの4箇所も同じように繰り返します。
こんにゃく(結びこんにゃく)
1こんにゃくを厚さ5〜7mm幅にスライスします。
2スライスしたこんにゃくを倒し、中央に2〜3cmの切り込みを入れます。
3こんにゃくの上下を手で持ち、下側を切り込みの中に折り込みます。
4裏側から引っ張ります。
5沸騰したお湯で2〜3分下茹でをします。
絹さや(矢羽根)
1すじを取って、1分ほど下茹でします。
2キッチンバサミ等でV字に切り込みを入れます。
筑前煮のレシピ
飾り切りの方法が分かったところで、筑前煮のレシピを紹介します。
材料(3〜4人分)
- れんこん 100g
- 里芋 2個
- にんじん 1/3本
- しいたけ 2本
- こんにゃく 100g
- 絹さや 4〜5枚
- 鶏もも肉 150g
- 酒(鶏の下味用) 大さじ1/2
- 醤油(鶏の下味用) 小さじ1/2
- サラダ油 適量
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- だし汁 100ml
- 醤油 大さじ1
- 酒 大さじ1
- 砂糖 大さじ2/3
- みりん 大さじ1/2
具材の下ごしらえ
筑前煮はそれぞれの下ごしらえが少々大変ですが、きちんと準備することで美味しく仕上がります。れんこん、にんじん、こんにゃく、絹さやは、「飾り切り」の段落でご覧ください。
里芋
1表面の土を払って落とし、包丁で皮をむきます。
2食べやすい大きさにカットします。
3ボウルに塩と里芋を入れて揉み込み、ぬめりを取ります。
4流水ですすぎ、鍋に水と里芋を入れて火にかけ、3〜4分茹でて湯切りをします。
しいたけ
1軽く濡らしたキッチンペーパーで表面の汚れを拭き取り、軸を切り落とします。
2かさが大きい場合は、食べやすい大きさにカットします。
鶏もも肉
一口大にカットして、酒と醤油を揉み込みます。脂が気になる場合は、皮を取り除いてください。
作り方
1フライパンにサラダ油を入れ、鶏もも肉を炒めます。
2鶏もも肉の表面が白っぽくなったら、絹さや以外の具材を入れて、木べらで優しくかき混ぜながら炒めます。
3<A>を入れて蓋をし、弱めの中火で8分ほど煮ます。
4蓋を外し、汁気がなくなるまでゆすりながら炒めます。
5お皿に盛り付けて絹さやを添えれば完成です。
目でも楽しめる筑前煮に挑戦!
飾り切りは慣れないうちは時間がかかり大変ですが、手間をかける分、仕上がりがとても華やかになります。
- れんこんは穴の大きさが均等なものを選ぶ
- にんじんはやや厚めに切る
- こんにゃくは太いとちぎれたり解けたりしやすいので、細めに切る
ということがポイントです。
飾り切りをした筑前煮はおせちにぴったりなので、お正月用にも作ってみてください。