【香川県のあん餅雑煮】白味噌ベースの汁とあん餅の甘さがベストマッチ! #ご当地レシピ

香川県「あん餅雑煮」のレシピ!日本各地のお雑煮の話も #ご当地グルメ

日本では、お正月にお雑煮を食べる習慣が根付いています。多くの方に小さい頃から慣れ親しんだ味があると思いますが、実は地域差がとっても大きい料理なんです。
ベースとなる汁の味付けからお餅の形や入れる具材まで、同じ県であっても市や地区によって違いがあるほど。そこでこの記事では、

  • お雑煮の地域差
  • ちょっと変わったお雑煮

などを紹介していますので、最後まで読んでみてくださいね。
レシピは、かなり珍しい香川県のお雑煮をご紹介いたします。

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お雑煮は地域によってこんなに違う!

お雑煮は、古くからハレの日の食べ物として親しまれてきたお餅が入っていることと、縁起の良い食材が使われているのが特徴です。しかし、味付けや入れる食材に決まりはなくその土地独自のお雑煮が各所で誕生しました。

ベースの汁の違い

すまし仕立て
すまし汁に角餅
(画像出典)PIXTA

ベースの汁の種類は、

  • すまし仕立て
  • 味噌仕立て

のいずれかが基本。すまし仕立ての地域が多く、味噌仕立てなのは近畿地方や四国地方の一部(香川県、徳島県)、北陸地方の一部(福井県)です。

ただ、使う醤油や味噌の種類はその土地で慣れ親しまれたものが用いられるので、一言ですまし仕立て、味噌仕立てといっても地域によって味わいは全く異なります。

お餅の違い

白味噌仕立て
白味噌仕立てに丸餅
(画像出典)PIXTA

お雑煮に入れるお餅は基本的に4パターンです。

  • 焼いていない角餅
  • 焼いた角餅
  • 焼いていない丸餅
  • 焼いた丸餅

焼いていないお餅はお雑煮にそのまま入れて煮込みますが、焼いたお餅は「お雑煮に乗せる」と「煮込む」にさらに分かれます。

東日本は切り餅が多く、西日本は丸餅が多いです。また、角餅は焼いてから、丸餅はそのまま煮込む派の県が多いというのも特徴。

入れる具材の違い

いくら入り
新潟県はいくら入り
(画像出典)PIXTA

お餅以外で多くの県で使用されている具材は、鶏肉、かまぼこ、三つ葉、大根、にんじん、しいたけなどです。
縁起のいい食べ物を入れることが多く、例えば

  • お餅…神様が宿るとされる縁起がよい食べ物です。またよく伸びるという特性は、寿命が伸びるということを連想させます。
  • かまぼこ…日本では古来より、初日の出と共に豊作の神様が現れるとされてきました。日の出の形によく似た半円形のかまぼこを食べることで、1年間食べ物に困らないようにという思いが込められています。
  • 三つ葉…茎の部分をひと結びした結び三つ葉は、縁を結ぶという意味があります。
  • 里芋…1つの親芋から多くの小芋が増えることから、子孫繁栄を願います。
  • ブリ…出世魚のブリを食べて、社会的によい地位につけることを願います。

といった意味があります。
また、新潟県ではいくら、広島県では牡蠣、愛知県では正月菜(もち菜とも呼ばれる、小松菜に似た尾張地方の伝統野菜)、福岡県ではかつお菜をお雑煮に入れるなど、その土地の名産品が具材になることも多いです。

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変わり種⁉︎ご当地お雑煮

あんもち雑煮
香川県のあん餅雑煮
(画像出典)PIXTA

他県の人からするとびっくりするような、ちょっと変わったお雑煮を紹介します。

白和え雑煮(豆腐餅)

見た目に驚かされるのが茨城県の一部で食べられている白和え雑煮(豆腐餅)です。ペースト状にした豆腐を昆布出汁などで伸ばし、砂糖や白味噌で味付けをします。くるみのペーストを混ぜる地域もあり、優しい甘さでデザートのようなお雑煮です。

ちなみに豆腐餅は福島県会津地方の郷土料理でもあるのですが、こちらは砂糖は少なめで出汁や醤油などで味付け。お雑煮扱いではなく、ハレの日のおもてなし料理のようです。

小豆雑煮

鳥取県では、ぜんざいのように甘く煮た小豆と丸いお餅が入っています。ただ、これはおやつとしての位置付けではなく、他の地域のお雑煮と同じようにお正月に食べる食事という認識なんだそう。
その他、砂糖ではなく小豆を出汁で煮込んだ、甘くない小豆雑煮を食べる地域もあります。

うちちがえ雑煮

徳島県祖谷地方のうちちがえ雑煮の一番の特徴は、お餅が入っていないこと。主役の具材は、祖谷地方の名産品である石豆腐です。石豆腐は水分が少なくかたいのが特徴で、この豆腐が里芋の上にどんと積み上げられているので、お餅が入っていなくてもボリューム満点!

あん餅雑煮

香川県東部の平野部で食べられているのは、白味噌仕立ての汁にあんこが入ったお餅を入れたお雑煮です。白味噌のまろやかな塩味とあんこの甘さが意外と合いますよ。

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香川県のあん餅雑煮のレシピ

今回は、上記で紹介した珍しいお雑煮の中から、あん餅雑煮のレシピを紹介します。

市販のいりこ出汁を使っても美味しく作れますが、1年の始まりに食べる料理なのでちょっと手間をかけていりこ出汁から手作りしてみてはいかがでしょうか。とはいえ、今回は水出し法で出汁を取るので煮出し法よりもずっと簡単ですよ。

材料(2人分)

<いりこ出汁>

  • 煮干し 10g
  • 水 400ml

<あん餅雑煮>

  • あん餅 2個
  • 大根 4cm
  • にんじん 4cm
  • いりこ出汁 400ml
  • 白味噌 大さじ2強
  • 青のり粉 少々

作り方

<いりこ出汁>

頭と内臓を取り除いた煮干しを水に入れ、冷蔵庫で一晩おきます。

ザルで漉して煮干しを取り除きます。

<あん餅雑煮>

大根とにんじんは「1年間、何ごともまるく納まりますように」と願いを込めて輪切りにします。にんじんの一部は、花型でくり抜きます。

あん餅がかたい場合は、沸騰したお湯に入れて柔らかくします。お餅が溶けないよう、柔らかくなったらすぐに取り出します。

いりこ出汁とを鍋に入れて火にかけ、野菜が柔らかくなるまで煮込みます。

白味噌を溶かし、一度沸騰させたらすぐに火を止め、あん餅を入れます。

器に盛り付けて、あん餅の上に青のり粉を乗せたら完成です。

たまには違う地域のお雑煮を作るのもアリ⁉︎

「気になるお雑煮があった」という方は、来年は他の地域のお雑煮作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。また、「お正月はとっくに過ぎたのにお餅がまだ残っている」なんてことも多いですよね。そんな時には、いつもとは全く違うお雑煮を作ってみると新鮮な気持ちでお餅を美味しく食べられそうですね。

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