サバは塩焼き、シメサバ、竜田揚げなど様々な調理法があり、日本人にとても馴染み深い魚種のひとつですよね。しかし、年中安定した価格で販売されているだけに「旬が分からない」という方も多いのではないでしょうか?
実は日本近海で獲れるマサバは、10月〜翌2月頃までが最も脂が乗っていて美味しいといわれています。そこで今回は、旬を迎えたサバを使った味噌煮のレシピを紹介します。
- 臭み取りの方法
- 身をしっとりと仕上げるための方法
- 美味しい味噌ダレの作り方
も詳しく解説するので、魚料理が苦手な方もぜひ挑戦してみてください。
目次
美味しいサバの味噌煮を作るための3つのコツ
いざサバの味噌煮を作ったら、「生臭い」「身がパサつく」「タレにコクがない」という失敗をした経験がありませんか?この章では、そんな失敗を回避するための方法をまとめました。
サバの臭みを取るコツ
魚の生臭さの大きな原因は、トリメチルアミンといわれる物質と酸化してしまった脂です。この原因物質はきちんと下処理をすることで軽減できるので、調理前に臭み取りを丁寧にしましょう。
具体的な方法は以下の通りです。
1鍋に90度ほどのお湯をたっぷり沸かします。
2あみじゃくしや穴あきお玉にサバを乗せて、表面が白っぽくなるまで2秒ほどお湯につけます。
3氷水につけて表面の汚れや血合いを洗い流します。
この下処理は“霜降り”といわれる方法で、味噌煮やみぞれ煮などの煮込み料理をする際に向いています。
ただ、事前に臭み抜きをしたとしても青魚特有の臭みは多少残ってしまうもの。そこで、香味野菜であるしょうがを入れて煮込んだり、ネギや糸唐辛子といった薬味を添えたりすることで、さらに臭みを感じにくくします。
そして最も重要なのは、新鮮なサバを使うこと。鮮度が落ちれば落ちるほど臭みが強くなるので、購入したらすぐに調理しましょう。
サバの身をしっとり仕上げるためコツ
サバの身をしっとりと仕上げるためには、
- 加熱しすぎないこと
- 表面を乾燥させないこと
がポイントです。
サバの大きさや厚さにもよりますが、加熱時間の目安は10分。煮込むときは表面が乾燥しないように落とし蓋を使用し、落とし蓋を取った後は煮汁を上から回しかけながら煮詰めていきましょう。
美味しい味噌ダレを作るコツ
味噌は煮込んでいる間にどうしても風味が飛んで、ぼやけた味になってしまいます。それを解決するために、味噌は2回に分けて入れるのがポイント。終盤に味噌を足すことで味噌の風味を補うことができてコク深い味噌ダレになります。
また、水っぽくならないよう、とろみとツヤが出るまでしっかりと水分を飛ばしましょう。
サバの味噌煮のレシピ
続いて、サバの味噌煮のレシピをご紹介します!
材料(4人分)
- サバ(マサバ)の切り身 2切れ
- しょうが(薄切り) 7〜8枚
<A>
- 水 100ml
- 味噌 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 砂糖 大さじ1
- 醤油 小さじ1
- 酒 60ml
- 仕上げ用味噌 大さじ1/2
作り方
1サバに霜降りの下処理を施し、皮目に十字の切り込みを入れます。
2鍋に<A>を入れて強火で煮立たせます。
3サバの皮目を上にして入れ、しょうがを乗せ、酒を上からふりかけます。
4再び煮たったら弱めの中火にし、アルミホイルなどで落とし蓋をして8分ほど煮ます。
5落とし蓋を取り、仕上げ用味噌を加えたら、スプーンで煮汁を回しかけながら味噌ダレにとろみがつくまで煮詰めます。
6お皿に盛り付け、お好みで薬味や付け合わせの野菜を添えたら完成です。
3つのコツを守って美味しいサバの味噌を作ろう
サバの味噌煮を作ったことがないという方でも、
- 必ず霜降りの処理をします。
- 加熱時間と乾燥に気を付けます。
- 味噌を2回に分けて加えます。
ということさえ守れば、ふっくら美味しいサバの味噌煮を作ることができます。
また、使用する味噌の種類に正解はありません。
- 赤味噌:辛口のものが多く、こっくりとコクの深いサバの味噌煮になります。
- 白味噌:赤味噌に比べて甘味が強く、上品な仕上がりになります。
- 合わせ味噌:缶詰やパウチ商品のサバの味噌煮は合わせ味噌を使っている場合が多く、万人受けする味わいです。
どの種類の味噌を使っても、基本的な作り方は同じです。
数種類の味噌をブレンドして自分好みの味を探すのも楽しみ方のひとつ!ぜひ旬のサバを使って極上のサバの味噌煮を作ってみてくださいね。