【牛・豚・鶏レバーの違いと下処理のコツ】おすすめレシピ付きでご紹介!

【牛・豚・鶏レバーの違いと下処理のコツ】おすすめレシピ付きでご紹介!

栄養価が高い優秀食材「レバー」。
しかし、独特の臭みがあるため、どう下処理をすればおいしく食べられるのか、迷う方も多いのではないでしょうか。

今回は、牛・豚・鶏レバーの違いとともに、効果的な下処理のコツをご紹介します。併せて、それぞれのレバーを使ったレシピも掲載!
ぜひ参考にしていただければと思います。

スポンサーリンク

レバーってどんな食材?

「レバー」とは、それぞれの家畜の肝臓のこと。栄養価が高く、皮膚や目の健康を保つビタミンAや、糖質をエネルギーに変える作用をもつビタミンB1などが豊富に含まれています。
また、レバーに含まれる鉄分はヘム鉄と言い、野菜等に含まれる非ヘム鉄よりも体内への吸収率が高いんです。疲れた時や貧血気味の時などに効果的なので「スタミナ食材」とも呼ばれているんですね。

ただ、体に良いからといって食べすぎには注意です。レバーに含まれているビタミンAは脂溶性。食べすぎると体外への排出が追いつかなくなり、めまいや頭痛などの中毒症状を引き起こす場合があります。
よほど食べすぎなければ問題ありませんが、特に妊娠中は胎児への発育に影響を及ぼす恐れがあるので気を付けましょう。

厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2020年度版
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

スポンサーリンク

焼肉でも人気部位の「牛レバー」

焼肉の食材としても大人気の「牛レバー」。とろりとやわらかい肉質なので、以前は生でレバ刺しでもよく食べられていました。しかし、現在は腸管出血性大腸菌による食中毒にかかる危険があるため、生食は禁止されています。しっかり加熱して食べましょう。

鮮度にもよりますが、牛レバーは豚や鶏よりも臭みが強め。ただ旨味も濃いので、レバーを食べたい!と思った時にしっかり応えてくれる食材です。
調理法は炒め物や揚げ物がおすすめ。
余分な血をしっかり取り除いたのち、香味野菜や調味料で下味をつけると食べやすくなります。

スポンサーリンク

鉄分が一番多い「豚レバー」

弾力があり、つぶつぶとした表面が特徴的な「豚レバー」。牛や鶏に比べ、鉄分・たんぱく質の含有量が多い食材です。貧血が気になる時や、良質なたんぱく質を摂りたい時にはぴったりですね。

寄生虫感染などの危険があるため、豚レバーも生食は禁止。
牛と同様に、臭み取りや下味をつけた後に炒め物や揚げ物にするのがおすすめです。

臭み少なく、栄養豊富な「鶏レバー」

牛・豚・鶏の3種中で、ビタミンAとビタミンB1の含有率が一番高い「鶏レバー」。臭みやクセも少ないので、レバーの中では一番食べやすい食材なのではないでしょうか。

プリプリとした食感ときめ細かな肉質で、焼き鳥でも人気ですよね。
スーパーなどでは下処理済み、レバーのみで販売しているところもありますが、多くは画像のように心臓(ハツ)とつながった状態で見かけることが多いです。このままカットして調理すると、中に溜まった血が臭みや苦みに変わります。そのため、以下のような下処理を行いましょう。

鶏レバーの下処理

ハツとレバーを切り離す

ハツのパイプ状の血管や脂肪部分を取り除き、半分にカットして中の血をこそげ取る

レバーも脂肪部分や血をこそげ取り、そぎ切りにする

完成(上部がハツ、下部がレバー)

スポンサーリンク

レバーの下処理のコツ

牛・豚・鶏に関わらず、レバーなどの副生物は鮮度が大切。買ってきたらなるべく早くキレイにすることで、臭みや苦みのもとを減らせます。ここからは、効果的な下処理のコツをご紹介します。

血抜き、汚れ取りには氷水がおすすめ

おすすめは、氷水でよく洗う方法。
軽く揉むようにすると、レバーについている小さな血の塊や脂肪が早く固まって下に落ちるので、効率よく作業が進みます。あらかたキレイになったら流水でザっとすすぎ、キッチンペーパーなどで拭き取ります。

臭み取りは下味付けor重曹+塩

血抜きや汚れ取りが終わったら、臭さはだいぶ軽減していると思います。
が、まだ少し気になるかもしれません。そんな時は、下味付けと臭み取りを一度に行ってしまいましょう。炒め物や揚げ物にすぐ使えます。

牛乳で臭み取りをする方法もありますが、レバーと牛乳の匂いが混ざり合ってしまうので、私はこちらの方が良いのではと思っています。

用意するのは、レバー100gに対し、おろししょうが・にんにく少々、酒、醤油各小さじ1。すべてを加え混ぜ、5~10分程度置くだけでOKです。

下味を付けたくない場合は、重曹+塩がおすすめ。
水100mlに対し、料理にも使える重曹小さじ1/2程度と、塩を同量入れて15~20分程度浸けておきます。重曹が多いと苦くなってしまうので注意してくださいね。
また、長時間浸けすぎるとレバーの旨みや栄養成分が流れ出てしまうので、短時間に留めましょう。

スピーディーに仕上げたい時は、浸け置きの手間がいらない氷水+下味付けに。
余裕がある時や下味を付けたくない時は、重曹+塩に……など使い分けると良いかもしれませんね。

ここからは、牛・豚・鶏レバーを使ったレシピをご紹介!
ごはんにもお酒にも合う簡単メニューです。

オリエンタルな風味「牛レバーの揚げ焼き クミン風」

下味を付けた牛レバーに、クミンシードや唐辛子でさらに風味をプラス。ピリッとウマ辛で、どこかオリエンタルな味わいが楽しめる一品です。

材料(2人分)

  • 牛レバー(下味を付けたもの) 150g
  • 溶き卵 1/2個分
  • 片栗粉 大さじ1.5~2
  • クミンシード 小さじ1
  • 唐辛子(輪切り) 1~2本
  • 塩 ふたつまみ程度
  • レタス 適量
  • サラダ油 大さじ2

作り方

下味を付けたレバーに、溶き卵と片栗粉を入れよく混ぜ合わせます。

サラダ油をひいたフライパンにを重ならないように並べ、中~弱火で両面色良く焼き、皿に移しておきます。

同じフライパンにクミンシードと唐辛子を入れ、ごく弱火で香りが立つまで加熱します。

42をフライパンに戻し入れてサッと和え、塩で味を調えます。皿に盛り付けたら完成です。

食べ方アレンジ

  • 衣に卵を使っているので、まろやかさも加わります。
  • 手順で留めれば、お子さんでも食べやすいレバーの揚げ焼きになります。
  • 牛レバーに限らず、豚レバーでもおすすめです。
スポンサーリンク

隠し味が決め手「豚レバーとニラの炒め物」

レバー類はニラやネギ、ニンニクなどの香味野菜と相性抜群!これらの野菜には硫化アリルという成分が含まれており、レバーに含まれるビタミンB1 と結びつくことで体内への吸収率をアップする効果があるんです。
今回はシンプルに、主材料は豚レバーとニラのみ。ニラ一束を余らせずに作れます。

隠し味は、大豆を発酵させた調味食材「豆鼓(トウチ)」。これを数粒加えることで、コクと深みが加わります。ひと味違った味わいを楽しみましょう。

材料(2人分)

  • 豚レバー(下味を付けたもの) 150g
  • ニラ 1束
  • 片栗粉 大さじ1
  • 豆鼓 2~3粒
  • サラダ油 大さじ1

<調味料>

  • 酒 小さじ1
  • 醤油 小さじ1
  • おろしにんにく 少々
  • おろししょうが 少々
  • 豆板醤(お好みで) 少々

作り方

下味を付けたレバーに、片栗粉を入れよく混ぜ合わせます。

ニラは根元を切り落とし、食べやすい大きさにカットしておきます。

豆鼓は包丁で細かく刻んでおきます。

サラダ油をひいたフライパンにを重ならないように並べ、中~弱火で両面色良く焼き、皿に移しておきます。

同じフライパンにおろししょうが、おろしにんにく、豆板醤、豆鼓を入れ、香りが出るまで弱火で混ぜた後、ニラを加えて炒め合わせます。

のレバーと酒、醤油を加え、炒め合わせたら完成です。

食べ方アレンジ

  • 豚レバーを牛レバーに変えたり、もやしやキャベツなどを加えたりしてもおいしいです。
  • 「豆鼓」はスーパーの中華コーナーで、一袋100円程度で販売されています。いつもの炒め物や、麻婆豆腐などの中華料理に入れると、お店の味にグッと近づきます。1年以上日持ちするので、色々な料理に使ってみてください。

しっとりやわらか、「鶏レバーのネギ塩だれ和え」

自家製ネギ塩だれと合わせる鶏レバー。ごく弱火でじっくり火を入れるので、やわらかく仕上がります。

材料(2人分)

鶏レバー(ハツ含む/下処理済みのもの) 150g
長ネギ 青い部分(あれば)

<塩だれ材料>

  • 長ネギ(白い部分) 1/2本
  • ごま油 小さじ1.5
  • レモン汁 小さじ1.5
  • 鶏ガラスープの素 小さじ1
  • 塩 小さじ1/4
  • おろしにんにく 少々
  • おろししょうが 少々

作り方

小鍋に鶏レバーがしっかりかぶる量のお湯を沸かします。
青い部分の長ネギと鶏レバーを入れ、再度沸騰させたらごく弱火にし、水面がゆらゆらとする程度の温度(70~80℃程度)で20分~25分程度加熱します。

中をカットし、火が通っているかを確認しましょう。OKならザルに上げて水を切ります。

白い部分の長ネギをみじん切りにします。ボウルに切った長ネギと<塩だれ材料>を加え、よく混ぜ合わせます。

鶏レバーを茹でている間に作業すると効率的です。

を混ぜ合わせ、皿に盛り付けたら完成です。

調理のコツ

レバーを低温で調理することで、パサつかずしっとりとした口当たりになります。ただ、中心部までしっかり火を通す必要があるため、赤みが気になったらもう2~3分加熱しましょう。

スポンサーリンク

レバーの違いを知り、下処理を使い分けよう!

下処理が大変そうなイメージから敬遠されてしまいがちなレバーですが、調理に適した方法でより手軽に食べられます。
まだまだ暑さが続く時期、レバーの力で元気に過ごしましょう!

関連記事

>hitotema

hitotema

贅沢・丁寧は、難しい。でも、節約・時短ばかりじゃつまらない。日々の生活を彩る、嬉しい情報を届けます。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。
Cookieなどの設定や使用の詳細については詳細をよくお読みいただき、これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになりますので、ご了承願います。

同意する