ゆずで感じる冬至と今年の終わり #和菓子女子の随筆

ゆずで感じる冬至と今年の終わり #和菓子女子の日記

街を歩いているとどこからかふわっといい香りがしてきました。キョロキョロと辺りを見渡すと、見つけたのはちょこんと可愛らしい手のひらサイズのゆず。そうか、もうそんな時期か。いい香り、と思えるようになったのはわりと最近で、小さい頃は少し苦手だったかも。

爽やかで独特な香りをこうして好きになれたのは大人の特権かもしれない、なんて思いながらゆずの和菓子を探しに行こう〜!とお散歩に出かけました。

こんにちは、和菓子女子として活動しています、せせなおこです。あと少しで今年も終わり。この季節になると、和菓子屋さんにはゆずやかぼちゃをモチーフにしたお菓子が並び始めます。それは今回のテーマである、冬至に由来しているから。冬至といえばゆず?それともかぼちゃ?二十四節気の”冬至”をテーマにした和菓子のお話です。

STORY 1 〜冬至ってなんだろう?〜

毎年冬至の季節になると、「もう今年も終わりだな」と今年はどんなことがあったかな、と振り返るきっかけになっています。思い出せば思い出すほど、今年とのお別れが惜しくなって、寂しくなったりするけれど、そのぶん来年は何をしようか、ワクワクできるのも冬至のおかげかもしれません。

そもそも冬至とは二十四節気(太陽の動きを元に、季節を24に分類したもの)のひとつ。1年で一番日が短い日とされ、太陽が生まれ変わると考え、運が上昇してくる日、と考えられてきました。そのため、運気にまつわる縁起かつぎなどが多く、厄払いや無病息災を願う風習が残っています。

STORY 2 〜冬至にゆずが使われるわけ〜

“冬至にはゆず湯に入ろう!”

冬至が近くなると、街でこんなコピーを見かけることが増えます。冬に旬を迎えるゆず。和菓子屋さんによく行くようになってからは、ゆずをモチーフにした和菓子が並び始めると、いよいよ今年も終わりだなと感じるようになりました。

ゆずの香りがいい香り、と感じるまではゆず湯に全くと言っていいほど興味がなかったのですが、この爽やかな香りを心地よい、と感じるようになった最近、このゆず湯がとても気になるようになりました。なぜ冬至にゆず湯に入ると良いとされるのでしょうか?

冬至は1年で一番日が短く、太陽の力が弱まった日とされ、この日を境に日が伸び始めることから、次の日から運気が上がる、とされています。昔はなかなかお風呂に入ることができず、運を呼び込む前に身を清めていた禊(みそぎ)の文化に由来するんだとか。さらに、冬至にゆず湯に入ると温まることから風邪をひかずに冬を越せると言われています。冬が旬のゆずは香りも強く、強い香りのもとには邪気がおこらないという考えもあったんだとか。邪気を追い払うほど強い香りなのであれば小さい頃は苦手だったのも納得です。

STORY 2 〜冬至にゆずが使われるわけ〜

さらにゆずは実るまでに長い年月がかかるので、長年の苦労が実りますようにとの願いも込められているんだとか。

ゆず湯にはいるのが難しい人は、和菓子屋さんでゆずのお菓子を食べて邪気払いするのもオススメ。お饅頭や練り切りなど、お店によっていろんなゆずの形を見比べ、食べ比べできるのも今の季節のお楽しみ。

STORY 3 〜冬至といえばかぼちゃ?〜

小さい頃を思い返すと、冬至にはゆずよりもかぼちゃの方が親しみがあったことを思い出しました。小さい頃から大好きな、お母さんの作るかぼちゃの煮付け。甘くてホクホクで、ねっとりしたあの食感。鮮やかなオレンジ色を頬張ると、口いっぱいに幸せが広がって…冬至の日はこのメニューが必ず食卓に上っていた気がします。

STORY 3 〜冬至といえばかぼちゃ?〜1
STORY 3 〜冬至といえばかぼちゃ?〜2

なぜかぼちゃを食べるかというと、”運盛り”(うんもり)という縁起かつぎに由来します。

運盛りとは「ん」のつく食べ物を食べて縁起をかつぐこと。また、縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきろう!という昔の人の知恵が詰まっています。さらに、運盛りの食べものに「ん」が2つつけば「運」も倍増すると考えられているなんとも素敵な縁起かつぎ。

<「ん」が付く食べ物の例>
南京(なんきん。かぼちゃのこと)、蓮根、レモン、人参、銀杏、大根、金柑などなど。

実は私がこの運盛りという縁起かつぎを知ったのは地元の和菓子屋さんがきっかけです。そのお店では野菜の入ったあんこのお菓子が売られていて、野菜のあんこなんて珍しいですね!とお店の方とお話ししたのがきっかけで、運盛りという文化を教えていただきました。

このお店のお菓子を買うと、誰かに運を渡す気持ちになれて、買った私まで嬉しくなってしまうのが楽しくてお気に入りのお店になりました。

そんなわけで今回は12月22日の冬至のお話でした。冬至が過ぎればいよいよ今年もおしまい。ゆずのお菓子をおともにして、今年を振り返りながら、悔いのないよう、1日1日を楽しく過ごしたいものです。

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