11月の風物詩 #和菓子女子の日記

十一月の風物詩 #和菓子女子の日記

こんにちは、和菓子コーディネーターのせせなおこです。今年は10月上旬まで暑さが続き、秋の訪れが遅めでしたね。秋の味覚も秋らしい気候で食べるからこその醍醐味。これからは季節を感じることも少しずつ減ってくるのかな…なんて少し心配になってしまいました。
気分的にもなんとなく落ち込んでしまった秋ですが、今年も残り2ヶ月。なんとか元気に過ごしたいものです。今月はどんな行事が待っているでしょうか。早速見てみましょう!

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11月の呼び名「霜月(しもつき)」

11月は「霜月(しもつき)」と呼ばれます。「霜」という感じを見るだけで寒そうな冬がやってきた気分になります。もともとは「霜降月(しもふりづき)」と呼ばれていたものが省略されて「霜月」になったといわれています。

他にも、10月に出雲に出かけた神様が戻ってくることから「神帰月(かみかえりづき)」、雪の降る準備をすることから「雪待月(ゆきまちづき)」とも呼ばれます。旅行やイベント、行事を待っている期間が一番楽しい時間だったりします。次の季節が楽しみになる「雪待月」が個人的にはお気に入りです。

(画像出典)せせ日和

私は11月というと11日の「ポッキー&プリッツの日」が思い受かびます。学生時代、この日に友達とポッキーを持ち寄ってみんなでわいわい食べたのは懐かしい思い出です。そんな11月11日は他にも色々な記念日があるのをご存知でしょうか?

「(11)」が豚の鼻に見える事から「豚まんの日」、「1111」が並んだ箸に見えることから「いただきますの日」、魚偏に「十一十一」と書くことから「鮭の日」など、その理由にクスッと笑顔になれる楽しくておいしい記念日がたくさんあります。ぜひお気に入りの記念日を探してみてください。

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亥の月、亥の刻に行う「亥の子祝い」

十二支に月を当てはめた呼び方もあり、現在の11月ごろとなる旧暦10月は「亥の月」。
亥の子餅は平安時代から行われていた宮中行事「亥の子祝い」で食べられるお菓子。亥の月、亥の日、亥の刻(午後9~11時頃)にうりぼう(亥の子)形の亥の子餅を食べて無病息災を願う風習です。古くから行われていた行事はついつい敷居高くなんだかちょっと恐れ多いですよね。

でも、初めてこの行事を知った時、「亥の月、亥の日、亥の刻に亥の子餅を食べる」だなんて、昔の人も言葉遊びを楽しんでいたんだなと、思いました。今を生きる私たちと変わらないんじゃないかと思うと、昔の人と心が通ったかも、となんだか仲良くなれた気がして、行事に対して気軽に楽しく触れ合えるようになりました。

もともと「亥の子餅」は大豆、あずき、ささげ、ごま、栗、柿を入れていたそうですが、今では共通しているのは「亥の形」くらい。お店によっていろんな種類の亥の子餅を見ることができます。

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大きな熊手で商売繁盛を願う「酉の市」

このお祭りのことを初めて知ったのはお気に入りの小説に出てきたのがきっかけ。主に関東で行われるので九州出身の私にはあまり馴染みがありませんでしたが、その小説の描写があまりにも綺麗で、魅了されました。

(画像出典)PIXTA

酉の市は11月の酉の日に全国の鷲(おおとり)神社で行われる、商売繁盛のお祭り。もともとは収穫祭として鶏を供えていたのをきっかけに農作物などを売る市が開かれるようになりました。

酉の市といえば熊手。小さなものから大きなものまでズラーっとならぶ熊手に圧倒されます。江戸時代から鶴亀やおたふくなどの縁起物を飾った「縁起熊手」が販売されるようになりました。これには「福をかき込む」の意味が込められています。

そんな酉の市で販売される「切山椒」という和菓子があります。このお菓子が生まれた背景はあまり明らかにされていませんが、山椒は香りが強いため厄除けとして、また、多くの実をつけることから子孫繁栄の縁起物として扱われており、それを入れてお餅を作ったのではないかと考えられています。江戸時代に生まれたとされ、昔は「山椒餅」と呼ばれていたんだそう。お正月に食べる地域もあるそうです。

(画像出典)PIXTA

その存在は知っていたのですが、お祭りの時にその雰囲気を感じながら味わいたいな、と思っていること、そして「山椒」が入っていることでどんな味わいになるのか想像できないことがちょっと不安で実は今まで食べたことがありません。
今年の開催はまだわかりませんが、酉の市に行けるようになったら思い切って大きな熊手と切り山椒に挑戦してみようと意気込んでいます。

まとめ

今年の立冬は11月7日。なんと暦の上ではもう冬がやってきました。今年の終わりが近づいて「え!ちょっと!もう少し待ってよ!」と思わず叫んでしまいたくなります。お芋や栗、新米は食べましたか?残り少ない今年ですが、少しでも季節を感じながら今できることを思う存分楽しみましょう!

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