お月見 #和菓子女子の日記

和菓子で楽しむお月見文化 #和菓子女子の日記

和菓子において、特に上生菓子においては季節を先取りして表現されます。次なる季節を楽しみに待ちわびる気持ちや、自然のものをより美しく感じるために比較をしないなど、昔の人の楽しむための知恵がそこには詰まっています。

とても美しい文化だな、と思いつつも何かと忙しない現代において、先取りどころか当日に気づけばいい方。実際は過ぎてしまった後に「うわぁ!昨日だった…」なんてことは日常茶飯事。和菓子や日本文化を堪能したい、なんて言いつつ、実際にゆっくりと季節や文化を感じる時間を持つことはなかなか難しいなと感じます。

そんなズボラな私ですが、今年こそはお月見を楽しむぞ、と決めています。夏目漱石が「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳した、この話を聞いて、お月見って思っている以上に素敵な文化なんじゃない?と思うようになりました。

文化は時代に合わせて変化していくもの。日本の素敵なお月見文化を、現代に合わせたスタイルで気軽に楽しんでみませんか。

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中国ではお月見に月餅を食べる!?

月を観る、という文化は古くは縄文時代からあったといわれています。お月見の文化としては897年に日本で初めて行われました。貴族が楽しむようになってから根付いていったと考えられています。

お月見の文化はもともと中国からやってきました。旧暦8月15日の満月のことを「中秋の名月」と呼び、中国では「中秋節(ちゅうしゅうせつ)」と呼ばれています。お月見のシーズンになるとよく耳にする「十五夜」はこの「中秋の名月」のことを指していて、今年は10月1日とちょっと遅いお月見になりそうです。

お月見
(画像出典)pixta

そして、中国ではお月見の時に「月餅(げっぺい)」というお菓子を食べます。日常ではあまり見かけることはないですが、中華街などにいくとよく売られているのを目にします。

中国の故事では、農民たちが異民族である元王朝を追放する際、敵にバレないように密かに連絡をとるため、月餅の中に密書を忍ばせました。そのため、毎年中秋の名月には月餅を食べるのが習慣になったと言われています。また、月餅の形が丸いことから家族団欒の意味もあるそうです。

月餅

月餅の中身は小豆餡、黒ゴマ餡、ハスの実や松の実、ナッツやひまわりの種など種類が豊富。日本で売られている多くは日本人の口に合うように改良されているので安心して食べてくださいね。

お月見だんごは各地で異なるってほんと?

一方日本では、お月見だんごが一般的ではないでしょうか。私の育った九州では、お月見だんごといえば月の形に見立ててつくる、丸いおだんごがピラミッド型に積み上げられたものでした。しかし、そのお月見だんごが地域によって違うものを作ると知った時、とても驚きました。

まず関西のお月見だんごは細長いお餅にあんこが巻きついています。これは里芋をかたどっています。十五夜は里芋の収穫期。別名「芋名月(いもめいげつ)」とも呼ばれているため、この形なんだとか。

関西風
(画像出典)pixta

お次は名古屋。あんこは入っておらず、ういろうやすはまのようなお餅で、しずくのような形をしていますが、こちらも関西同様里芋の形に由来しています。多くのお店で白、ピンク、茶色(黒糖)の3色が作られるようです。

名古屋
(画像提供)御菓子処わたなべ

そして、中国地方ではお餅の周りに白あんとこしあんをつけた2色の串だんご各地域、種類が豊富で驚きです。
あなたはどのお月見だんごが馴染み深いですか?おだんごなので日持ちがせずお取り寄せが難しいのが悔しいですが、いろんな地域のお月見だんごで彩るお月見も楽しそうです。

栗やうさぎ、自由にお月見を楽しもう!

お月見といえば十五夜が一般的になっていますが、昔はそれだけでは「片月見」と言われ、不完全とされていました。十五夜の約1ヶ月後、旧暦9月13日(十三夜)にもお月見をすることで「両月見」としてお月見を行ったとされていました。十五夜のお月見は中国にもありますが、この十三夜のお月見は日本独自の文化です。

十三夜は別名「栗名月」ともいわれます。この時期はちょうど栗の旬。栗きんとんや栗蒸し羊羹、栗を使った和菓子がたくさん和菓子屋さんに並びます。

栗

他にもお月見の時期には月の影の模様がうさぎに見えることから、うさぎをモチーフにしたおだんごやお饅頭も多くみられます。見た目がかわいいだけに食べるのがなんだかかわいそうですよね……。

うさぎ

まとめ

お月見を少しは身近に感じていただけたでしょうか。店頭に並ぶお月見用の和菓子を見たり、ネットで写真を眺めたり。お月見用の和菓子を買えなくても、黄色の和菓子や丸い形、「月」が名前につくお菓子など、自分なりの捉え方でお月見を堪能してみるだけでも楽しめそう。

お月見の日は晴れるといいな、と今からワクワクしています。

そして、お月見の日に限らず、ふと夜空を見上げて月を眺める、そんなゆったりとした気持ちで日々を過ごしたいものです。

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>hitotema

hitotema

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