中世の貴族のお屋敷に泊まる、イギリスの「マナーハウス」宿泊 #ロンドン女子の英国日記

中世の貴族のお屋敷に泊まる、イギリスの「マナーハウス」宿泊記 #ロンドン女子の英国日記

こんにちは、フリーライターの山田志桜里です。私の大好きなイギリスや紅茶についての小話を紹介している #ロンドン女子の英国日記 、久しぶりにイギリス現地からのレポートです。

今回ご紹介するのは、ゆったりとしたホテルステイを楽しみたい方におすすめの「マナーハウス」。マナーハウスとは、中世の貴族や領主の館を改装した宿泊施設で、歴史を感じられるお屋敷の中で、思い思いの寛ぎの時間を過ごせるのが魅力です。

イギリス各地に様々な特徴を持つマナーハウスが点在していますが、今回訪れたのは、美しい自然が残されたコッツウォルズ地区。モートン・イン・マーシュという町にあるマナーハウス「The Manor House Hotel(ザ マナーハウス ホテル)」に宿泊してきました。

スポンサーリンク

13世紀から栄えたマーケットタウン

モートン・イン・マーシュ

モートン・イン・マーシュの駅までは、ロンドンのパディントン駅から電車で1時間30分ほど。乗り換えなしで簡単にアクセスできることから、コッツウォルズ旅行の拠点駅として重宝され、“コッツウォルズの玄関口”となっています。

マーケット

13世紀には羊毛産業が盛んで、それ以降商業の町として栄えてきたモートン・イン・マーシュ。17〜18世紀の建物が軒を連ねる趣深いハイストリート(メインストリート)では、今でも毎週火曜日に大規模のマーケットが開催されています。

ベーカリーやケーキ店、お魚・お肉の生鮮食品はもちろん、帽子やバッグ、ブラウスなどのアパレル製品から、日用雑貨、犬猫用のおやつなどのペットグッズまで、さまざまな出店が並んでいて、観光客だけでなく、ワンちゃんを連れて遊びにきている地元の方も多数。

あちこちから楽しげな会話が聞こえてくる、活気あるマーケットの雰囲気は、歩いているだけでも楽しくなるほどです。

スポンサーリンク

アクセスの良さが魅力のマナーハウス

Manor House Hotel
(撮影)清信勇哉

今回宿泊したマナーハウス「The Manor House Hotel」は、駅からハイストリートを歩いて7分ほど。雲一つない青空に、コッツウォルズの名物でもある“蜂蜜色のレンガ”がよく映えます。

大自然に囲まれた古城のような邸宅や、街の喧騒から少し離れた静かな場所に建つお屋敷など、ロケーションによっては、公共交通機関でのアクセスが難しいマナーハウスも多いため、こちらはかなりアクセスに恵まれていて、短期間の旅程にも組み込みやすいのが特長です。

ウエスティ

入口のドアには、スコットランド原産の犬“ウエスティ”を象った、可愛らしいドアストッパーが。

ここはドッグフレンドリーのホテルとなっていて、ペットと一緒に宿泊することができ(ペットの宿泊料は無料)、朝食やディナーも一緒のテーブルで楽しめるようになっています。

スポンサーリンク

2人宿泊にぴったりなコージーダブル

お部屋のキー

今回宿泊したマナーハウスは16世紀に建てられたお屋敷を改装しており、置き型バスタブや天蓋付きベッドがあるラグジュアリーなスーペリアルームなど、お部屋タイプも様々ですが、今回は一番リーズナブルな“コージーダブル”のお部屋をセレクト。

朝食付きで2人で190ポンド(約31,500円)と、マナーハウスにしては、かなりお財布に優しい価格で宿泊することができました。

客室内館
(撮影)清信勇哉

白と青を基調にしたシルバニアファミリーのような雰囲気のお部屋。

こぢんまりとしたサイズ感ではありますが、2人で過ごすのに十分のふかふかベッドに、ゆったりと腰かけられるソファ。大きな窓からは陽の光が燦々と降り注ぎ、とても居心地のよい空間です。

バスルーム
(撮影)清信勇哉

イギリスではシャワールームのみのお部屋も多いのですが、きちんとバスタブも設置されていて、旅で疲れた体を入浴で癒すこともできます。

書斎やバーで思い思いのひと時を

ここを拠点として、魅力的なコッツウォルズの村々をバスやタクシーで巡るのはもちろん、ホテル内でゆったりとした時間を過ごすのも、マナーハウスステイの醍醐味。

書斎
(撮影)清信勇哉

今回宿泊したマナーハウスには、一階におしゃれなライブラリー(書斎)があり、コッツウォルズやイギリスにまつわる書籍をはじめ、いろんなジャンルから選りすぐられた興味深い本たちを自由に楽しむことができました。

もちろん、読書だけでなく、友人や家族と話に花を咲かせている方々や、黙々とPC作業に没頭している方、チェスを楽しんでいる方など、皆さん思い思いのひと時を過ごしていらっしゃいました。

レストラン
(撮影)清信勇哉

館内には、バー、レストラン、ブラッスリーがあり、朝食からコースディナー、軽食、スイーツまで様々なシーンに合わせた食事も楽しめます。

中には予約が必要なものもありますが、アフタヌーンティーや日曜限定のサンデーローストなど、イギリスらしいメニューもたくさん揃っていましたよ。(ライブラリーでアフタヌーンティーをいただくこともできるそうで、とても興味をそそられました……!)

THE MULBERRY RESTAURANT
(撮影)清信勇哉

この日は、大きな窓から緑豊かなイングリッシュガーデンが望める「THE MULBERRY RESTAURANT(ザ マルベリー レストラン)」でディナーを。
もう19時を過ぎていましたが、夏のイギリスは日が長いので、まるで昼間のような明るさです。

ハーブが香る「ビートルートのタルタル」
ハーブが香る「ビートルートのタルタル」
(撮影)清信勇哉
スポンサーリンク

おいしい朝食で1日をスタート

湯船でゆっくり疲れをとって眠りについたら、朝はいよいよ待ちに待った朝食。

トースト

数種の朝食の中から好きなものをセレクトしたら、まず運ばれてきたのはトースト。

イギリスのホテルやティールームでは、このトーストスタンドで運ばれてくることが多いのですが、日本ではお皿に載せてばかりなので、“スタンドからトーストを食べる”というこの些細なことだけでも、なんだか優雅な気分に。

スタンドは、現地のアンティークマーケットなどでも販売されていることが多く、いつかお気に入りのトーストスタンドをみつけて、自宅での朝ごはんに取り入れてみるのが、私の小さな夢です。

フルイングリッシュブレックファスト
(撮影)清信勇哉

同行していた彼は、イギリスの王道の朝ごはんフルイングリッシュブレックファストを。

エッグロイヤル

私は、イングリッシュマフィンに、スモークサーモンとポーチドエッグが乗ったエッグロイヤル(エッグベネディクトのスモークサーモンバージョン)をいただきました。

美味しい朝ごはんで活力をつけ、チェックアウトまでゆっくりとホテルステイを楽しんだら、また違った魅力を持つ村へと出発。

バートン・オン・ザ・ウォーター
(撮影)清信勇哉

マナーハウスでの素敵な1日の思い出を胸にしまって、この日はモートン・イン・マーシュからバスで25分ほど、観光地として大人気のバートン・オン・ザ・ウォーターまで足を伸ばしてみました。

街散策を堪能したら、幸せな思い出とともにロンドンへ。1泊2日の短い旅ですが、イギリスでの大切な思い出がまた一つ増えました。

コッツウォルズで心落ち着く時間を

今回は2年ぶりの渡英、かつ海外旅行の制限が緩和されたばかりということもあり、時間を忘れて観光地巡りやアクティビティを楽しむというより、“イギリスにいる時間”をじっくりゆっくり感じるひとときを作りたいと思い、穏やかな時間が流れている「コッツウォルズ」を旅先に選びました。

コロナ前に比べ、まだ少しだけ人影が少ない町を目の当たりにすると、やるせない気持ちや、行き場のない寂しさを抱きましたが、その分、初めてイギリスにきた時、もしくはそれ以上に「イギリスに来れた喜び」を全身で感じることができました。
なかなかマスクを手放せる未来が見えず、海外旅行も前よりハードルが高くなったように感じてしまうかもしれませんが、こういった期間を過ごしたからこそ感じられる「旅の喜び」があると、この旅で気づくことができました。

いずれ皆さんがイギリスを訪れる際にはぜひ、美しい自然と歴史あるお屋敷で“自分のためだけの時間”を過ごせる「マナーハウス」宿泊も選択肢にいれてみてはいかがでしょうか?

スポンサーリンク

「The Manor House Hotel(ザ マナーハウス ホテル)」

https://www.cotswold-inns-hotels.co.uk/the-manor-house-hotel/

【当取材記事につきまして】
ライター山田志桜里さんがイギリス旅行後、掲載の許可を得て記事を作成しました。

関連記事

>hitotema

hitotema

贅沢・丁寧は、難しい。でも、節約・時短ばかりじゃつまらない。日々の生活を彩る、嬉しい情報を届けます。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。
Cookieなどの設定や使用の詳細については詳細をよくお読みいただき、これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになりますので、ご了承願います。

同意する