飛騨古川「八ツ三館」。160余年の老舗料理旅館で味わう、和の贅

飛騨古川「八ツ三館」、160余年の老舗料理旅館で味わう和の贅

たまには本格的な旅館で特別な時間を過ごしたい……。

そんな気持ちに応えてくれるのが、岐阜県・飛騨古川にある老舗料理旅館「八ツ三館(やつさんかん)」です。
一般客室でも充分な広さですが、より贅沢感のある特別室もそれぞれに魅力的で、繰り返し通いたくなるお宿です。
料理旅館の名にふさわしい、心づくしのお料理も堪能できます。

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飛騨古川にある老舗料理旅館

外観

八ツ三館は、160年以上もの歴史がある旅館。その佇まいを前にすると、自然と背筋が伸びるような心持ちになります。

応接室
(画像提供)八ツ三館
ウエルカムドリンク

チェックインは、タイムスリップしたようなレトロな風情のあるお部屋でした(当日の状況により部屋が異なる場合があります)。小菓子とともに提供されるウエルカムドリンクは、大人はお抹茶、子どもは飛騨の美味しいりんごジュースです。

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全室制覇したくなる、由緒ある客室

八ツ三館にはさまざまな種類の客室がありますが、今回宿泊したのは「光月楼 池月」。

池月暖炉

昭和初期の数寄屋を露天風呂付和洋室へリニューアルした、暖炉付きのお部屋です。床は石畳になっていて、別荘へ来たかのような雰囲気です。

池月和室

和室は一転、昭和の面影が色濃く残っていますね。

池月ベッドルーム
(画像提供)八ツ三館
池月風呂
(画像提供)八ツ三館

ハリウッドツインのベッドルームは贅沢感のある広さで、お風呂場に隣接しています。お風呂場は二面がガラス張りの半露天風呂で、地下水の沸かし湯をたたえた浴槽は一枚岩をくり抜いた御影石。

また、用意されているバスタオルの心地よさにも感動!館内のお土産物店「ギャラリー蔵」でも販売されているので、気に入ったらぜひチェックしてください。

その他の客室も、いくつかご紹介しておきましょう。

光月楼 聚楽の間

光月楼 聚楽の間
(画像提供)八ツ三館

「光月楼 聚楽の間」は、127平米という贅を尽くした数寄屋造りの特別室。半露天風呂には広々としたデッキスペース、囲炉裏の部屋もあり、圧倒的なゆとりのあるスイートルームです。
大人8名まで宿泊でき、1泊2食付き3万円台からなので家族の特別なお祝いにもおすすめ(ほかのお部屋なら2万円以下で泊まれる日も!)。

招月楼

招月楼
(画像提供)八ツ三館

「招月楼」は、明治38年に再建された飛騨の商家造り。国登録有形文化財に登録されています。
明治時代には信州・岡谷の製糸工場へ行く女工たちや出迎えの家族たちが利用したという八ツ三館。その名前は名作「あゝ野麦峠」にも登場し、映画の撮影でも使われました。
ここは、かつて女工を集める検番たちが寝泊まりした部屋です。

観月楼(一般客室)

観月楼 一般客室
(画像提供)八ツ三館

10畳の京間と囲炉裏を備えた次の間がある「観月楼」は、こんなに豪華なのに一般客室。しかも12室それぞれが別々のテーマでしつらえられ、建具から小物に至るまですべてオリジナルです。

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料理旅館のお料理を堪能!

八ツ三館では、食事は個室でいただきます。ウェイティングバーもあるので、より贅沢な時間を過ごしたい人は夕食前にそちらに立ち寄るのもいいですね。
※2021年3月現在、感染症対策のためバーは休止中です。

夕食

夕食は、板長おまかせの月替わりの会席が基本。飛騨牛や飛騨とらふぐ、野菜などの地元の食材が並びます。

ろうそくの灯

個室料亭に入ると、ろうそくが灯っていました。冬至に近い日だったので日はとっぷりと暮れており、明かりはろうそくの火と窓の外に積もった雪の反射だけ。
室内は幻想的な雰囲気でした。

八寸

食事が始まると電気がつきますので、ご安心を!
イクラ、牡蠣、フォアグラなど、これからの食事に期待が高まる八寸で始まります。

お造り

お造りもこの美しさ。岐阜県は海がないので海鮮のイメージがないかもしれませんが、飛騨市は富山県に隣接していて、新鮮な海の幸がいただけるんですよ。
ちなみに右下のてっさは、飛騨の山奥で養殖されている「飛騨とらふぐ」!

利き酒セット5種
利き酒セット3種

さて、夕食のお供におすすめなのは、飛騨古川の地酒。飛騨古川には「渡辺酒造」「蒲酒造」と2軒の造り酒屋があり、「利き酒セット」でいただけます。
飲み比べも楽しいですが、趣のある酒器も目の保養になりますね。

揚げ物

凝った衣の揚げ物に…

飛騨牛

とろけるような飛騨牛。お肉だけでなく、添えられている野菜の美味しさもたまりません。

デザート

デザートもほどよい量で、最後まで無理なく美味しくいただけます。透き通るようにキレイなりんごのコンポートは、特に絶品でした。

お子さま料理

お子さま料理

八ツ三館は6歳未満の子どもは泊まれませんが、小学生用にお子さま料理を用意していただけます。老舗料理旅館の揚げ物、美味しくないはずがない!

朝食

朝食

旅館の一夜を満喫した翌日の朝食は、飛騨の在郷料理。昔ながらのお料理が少しずつたくさん並びます。この品数が、旅館に泊まる醍醐味ですね。

初体験の味は、八ツ三館特製の「甘露梅」。一見普通の梅干しですが、紫蘇で色付けした後に塩出しをし、ゆっくり糖度をつけて炊いてある甘い梅です。
クセになる味とは、まさにこのこと。

朝食かに

田舎ごはんと言いながら、朝から贅沢食材も。
※食材の種類は季節によって変わります。

釜炊きごはん

メインディッシュともいえるのが、炊きたての飛騨産こしひかり。朝食の時間に合わせて炊き上げてくれる、ごちそうです。

朴葉みそ焼き

そして飛騨の朝といえば、こちら「朴葉みそ焼き」は欠かせません。炊きたてごはんに朴葉みそで、朝からごはん3杯くらい食べてしまいます。
みそが焼けたら端のほうでお漬物を焼き(漬物ステーキは飛騨名物のひとつ)、みそを食べ終えたら干物を炙りと、最後まで温かい朝食でした。

極上のリラクゼーションタイム

せせらぎの湯
(画像提供)八ツ三館

半露天風呂付きの客室も多い八ツ三館ですが、桃源郷温泉から直送している露天風呂「せせらぎの湯」もぜひ入っておきたいところ。女性用は、19時までバラ風呂です。
純和風旅館でありながら、アロマテラピー&英国式リフレクソロジーも体験できますよ。

リラクゼーションルーム
(画像提供)八ツ三館

心地よいBGMが流れるリラクゼーションルームやミニライブラリーもあります。1泊ではなかなか全部は回り切れず、「次来た時に……」と、帰る前からリピートを誓ってしまいました。

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八ツ三館で、飛騨を感じる

八ツ三館で、飛騨を感じる
(画像提供)八ツ三館

初めて来てもなぜか懐かしく、歴史があり、四季折々の感動がある、飛騨古川。八ツ三館で受けるおもてなしは、そんな飛騨そのものです。
一度訪ねれば、きっと繰り返し訪れたくなると思います。

八ツ三館の基本情報

住所:岐阜県飛騨市古川町向町1-8-27
電話番号:0577-73-2121
アクセス:JR飛騨古川駅より徒歩7分(送迎あり)/東海北陸道飛騨清見ICより車で20分
公式サイト:https://www.823kan.com/
※6歳未満の宿泊はできません。

【当取材記事につきまして】
hitotema編集部所属ライターが有料で宿泊後、掲載の許可を得て記事を作成しました。

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