電子レンジは時短料理には欠かせないキッチン家電です。
当然のことながら、電子レンジを使えば使うほど庫内も汚れていきます。けれども、庫内は暗くて汚れていることにあまり気づきません。汚れが目立つレンジ台だけをサッと拭く程度でキレイになったように感じてしまいます。
しかし電子レンジは、庫内全体を掃除しないと食中毒の原因になりかねません。
掃除の手順がよくわからないからと放置せず、こまめに掃除しましょう。
そこで、ここでは電子レンジを簡単に掃除できる方法とキレイに保つためのコツをご紹介します。
目次
電子レンジの庫内の汚れは飛び散りが原因

電子レンジの庫内の壁・天井・レンジ台の下の汚れは、食品や液体の飛び散りが原因です。
すぐに拭かないと汚れがこびりついてどんどん落としづらくなります。そして臭いも残ります。また、汚れを放置すると食品に菌が付着したり、加熱時に汚れ部分が発火したりする可能性があるので衛生面・安全面でも危険です。そのため、電子レンジ全体の掃除が必要なのです。
ご紹介する掃除方法は4つ。自分に合ったやり方で、こまめにお手入れしていきましょう。
掃除方法は汚れによって変えるのがポイント

電子レンジの庫内の汚れは、食品のタンパク質・飛び散った油(ともに酸性)と水垢(アルカリ性)がほとんどです。
汚れによって掃除方法が違うので、一つずつ説明していきます。
重曹を使った電子レンジの掃除方法

重曹はアルカリ性なので、油や焦げのような酸性の汚れに効果を発揮します。重曹を使った掃除方法はとても簡単!
重曹を使った掃除の手順
1 水1カップの入った耐熱容器に重曹大さじ1杯を加える。
2 耐熱容器(ラップなし)を電子レンジに入れ、500Wで5分加熱する。
3 扉を開けずに15分ほど放置。
4 重曹水を浸した古布やキッチンペーパーで庫内と扉の内側を拭きとる。
5 庫内全体を乾拭きする。
※重曹は、同じアルカリ性のセスキ炭酸ソーダでも代用できます。
※こびりつきが落ちないときは、使い古しのクオカードやテレホンカードで削り落としてみてください。
お酢を使った電子レンジの掃除方法

お酢は酸性なので、水垢のようなアルカリ性の汚れに効果があります。重曹と同じで、掃除方法はとても簡単!
お酢を使った掃除の手順
1 水1カップの入った耐熱容器にお酢40mlを加える。
2 耐熱容器(ラップなし)を電子レンジに入れ、500Wで3分加熱する。
3 扉を開けずに30分ほど放置。
4 酢水を浸した古布やキッチンペーパーで庫内と扉の内側を拭きとる。
5 庫内全体を乾拭きする。
※お酢の臭いが気になる場合は、クエン酸小さじ2杯で代用できます。
レモンを使った掃除方法

冷蔵庫に使いきれなかったレモンはありませんか?
「お料理に使うには日にちがたってしまったし、どうしよう……」
と思っていたレモンは電子レンジの掃除に使ってしまいましょう。
レモンの皮には「リモネン」と呼ばれる成分が含まれていて、油の汚れ落としに効果的です。掃除をした後、レモンの爽やかな香りが残りますよ。
レモンを使った掃除の手順
1 皮付きのままレモンを輪切りにする。
2 1カップの水の入った耐熱容器にレモン汁を絞って、皮ごと入れる。
3 耐熱容器(ラップなし)を電子レンジに入れて、500Wで3分加熱する。
4 扉を開けずに15分ほど放置。
5 古布やキッチンペーパーで全体を拭きとる。
※レモンがない場合は、「リモネン」が含まれているオレンジやグレープフルーツでも代用できます。皮だけでも問題ありません。
※ こびりつきが落ちないときは、レモンの皮で直接こすってみてください。
電子レンジ専用のお掃除シートを使った掃除方法
重曹やお酢に比べてコストがかかりますが、電子レンジ専用のお掃除シートも市販されています。コストが気にならなければ、とても手軽にできるのでおすすめです。
そのまま拭きとるタイプと電子レンジで加熱してから拭きとるタイプの2種類があります。
電子レンジの外側やボタンの掃除も忘れずに

意外と忘れがちなのが電子レンジの外側の掃除。外周りはホコリが溜まると火事の原因になるのでときどき拭き掃除をしましょう。
電子レンジのボタンも手垢で汚れています。手垢の汚れは重曹水を古布かキッチンペーパーにつけて拭きとってください。
また、電子レンジの置き場所によっては、料理の油や食べ物のカスが側面についています。こまめに水拭きして、清潔を保つようにしたいですね。水拭きでとれない場合は、市販のキッチン用の汚れ落とし洗剤を使ってみましょう。
汚れの蓄積を防ぐためのコツ

普段から電子レンジをお手入れする習慣をつけておくと、いつも庫内をキレイに保て、頑固な汚れやこびりつきを防ぐことができます。
ちょっとしたひと手間で電子レンジを清潔にしておけるので、ぜひ実践してみてください。
電子レンジの使い方
まずは、汚れを最小限にとどめることが重要です。
電子レンジを使用するときは食品が飛び散らないようにラップやフタをしましょう。
掃除のタイミング
使ったあとすぐに水拭きしておくと、汚れがこびりつく前に落とせます。
また、ときどきアルコールスプレーで消毒しておくと雑菌の繁殖を防げます。
先にご紹介した重曹やお酢でのお掃除は、週に1回が理想です。
けれども「そんなに頻繁にやるのはちょっと……」と思う方もいますよね。前述の使い方を守り、こまめに拭きとっていれば2ヵ月に1回でも問題ありません。
電子レンジの場所も重要
掃除をしやすくするためには電子レンジの収納位置も大切です。
コンロ横は油が飛び散りやすいので、こまめに外周りの掃除をしなければなりません。高い場所に置くと手が届かなくて掃除がしづらく、低い場所に置くとホコリをかぶりやすく、しかも掃除するとき腰に負担がかかります。
キッチンのスペース的に置き場所は限定されてしまうかもしれませんが、家事の動線はとても重要です。電子レンジはほとんど毎日使うでしょうから、できるだけレンジ調理と掃除がしやすい位置(ゴールデンゾーンと呼ばれる目線から腰の高さ)に設置するようにしてください。
電子レンジを掃除して美味しい料理を手早く作ろう

電子レンジが汚れていると、衛生面でも安全面でもトラブルの元。汚れが原因で電子レンジの性能が落ちてしまうこともあるので、やはり清潔に保っておきたいものです。
ご紹介した掃除方法はどれも難しいものではありません。こまめに掃除して、時短料理の“助っ人”電子レンジの性能を最大限に活かせるようにしましょう。