管理栄養士で雑穀ご飯と具沢山みそ汁で腸からきれいにする活動をしている神田由佳です。私は、2万人の方々の食事アドバイスをしてきました。
健康や美容への興味が高まっており、栄養面を意識される方が増えてきています。
今回は私たちの体にとって、もっとも大切なエネルギー源となる「食物繊維」についてお伝えします。そして栄養素がとれるレシピをご紹介していきます。
目次
食物繊維とは
食物繊維は糖質と異なり、消化酵素で分解されない食品成分の総称です。肉や魚、卵には含まれず、野菜やきのこ、穀物、海藻などに含まれています。
食物繊維は特徴により不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2つに分類されます。
不溶性2:水溶性1の割合で摂取すると、バランス良く腸内で働いてくれます。
食物繊維を多く含む食品は噛む回数が増えるので、満腹感も得られ、食べ過ぎを防ぐことができます。それにより、肥満予防となり生活習慣病予防にもなります。
不溶性食物繊維とは
水に溶けず、水分を吸収して膨張します。そのため腸では便のカサを増し、便の排出スピードも高め、有害物質を素早く体外へ排出してくれます。
不溶性食物繊維を多く含む食材の例
- おから
- 玄米
- 豆類
- さつま芋など繊維質の多い野菜
- きのこ
など
水溶性食物繊維とは
水に溶け、食品の水分を抱え持ちゲル化します。また腸に届くと腸内細菌が水溶性食物繊維を発酵させ、エサとします。そして短鎖脂肪酸という物質を作ることによって、腸内環境が整います。腸内での糖や脂質などの吸収を抑えます。さらに、添加物や塩分などを排泄してくれます。
水溶性食物繊維を多く含む食材の例
- めかぶなどの海藻類
- こんにゃく
- 果物
- 山芋
- おくら
など
食物繊維の摂取目標量
日本人の食事摂取基準2020年では男性(18歳~64歳)は21g/日以上、女性(18歳~64歳)は18g/日以上です。
実際に平成30年の国民健康・栄養調査の結果によると14.4gのため食物繊維不足です。プラス6gの工夫で目標摂取量に達します。
食物繊維の摂り方のコツ
毎食、食物繊維を含む食材を味噌汁やおかずなどから取り入れることです。
特に大麦などの穀類を混ぜて炊くことで、食物繊維を簡単に取り入れやすいです。
野菜サラダが摂りやすそうですが、実は生野菜のサラダは小皿(50g)からは約0.7gしか補えません。
パンに全粒粉や胚芽を混ぜて焼いても、一食から補える食物繊維量は1g前後です。
しかし、白ご飯(200g)に雑穀をプラスすると2.9g補うことができます。
もち麦や雑穀などの穀物を摂り入れたり、お味噌汁に野菜を3種類ほど加えた具沢山味噌汁に変えたりするだけでも、食物繊維が摂りやすくなっていきます。
揚げないおからコロッケのレシピ
では、今回のレシピにまいりましょう。
簡単に食物繊維が補える、揚げずに作るおからコロッケです。
材料(2人分)
<おからコロッケ>
- 生おから 150g
- 鶏ひき肉 80g
- 玉ねぎ 1/2個
- 塩 適量
- こしょう 適量
- マヨネーズ 大さじ2
- パン粉 50g
- 油 適量
- ソース 適量
<付け合わせ>
- キャベツ 2枚
- ミニトマト 4個
- エリンギ 1本
- パプリカ(黄) 1/4個
- 油 適量
作り方
1玉ねぎをみじん切りする。
2エリンギは縦4等分、パプリカは斜めに切る。
3キャベツは千切りにする。
4フライパンに油をひき、玉ねぎ、鶏ひき肉、生おからの順に加え炒める。
5鶏ひき肉に火が通ったら、塩、こしょうをし味を調える。
65の粗熱が取れたら、4等分にし、小判型に成形する。
7成形したら、マヨネーズ、パン粉の順につける。
8フライパンにやや多めに油をひき、7を焼く。
フライパンの空いているところにエリンギ、パプリカを加え焼く。
9片面に焼き色がついたらひっくり返す。
10お皿にキャベツ、ミニトマト、エリンギ、パプリカを盛り付け、おからコロッケを添える。