管理栄養士で雑穀ご飯と具沢山みそ汁で腸からきれいにする活動をしている神田由佳です。
私は、2万人の方々の食事アドバイスをしてきました。
忙しいとおかずを作るのが大変、1品でも栄養のバランスはとれるの?とご質問を受けることがあります。常備菜は単に作り置きおかずだけでなく、使う食材により、栄養のバランスも良くなります。
今回は栄養のバランスが整う、食材の組み合わせレシピをご紹介していきます。

目次
常備菜があると便利
ご飯と味噌汁に常備菜を1品プラスするだけで、たんぱく質やビタミン、ミネラルなど補いにくい栄養素が手軽にとれ、栄養のバランスが整います。
また外食やおかずが多い食事が続くと、消化機能への負担がかかるため、胃腸が疲れてしまいがちです。食べ過ぎてしまい、胃腸を休ませてあげたいときは、おかずを少なめに食べることがコツです。一汁一菜にし、おかずを常備菜で少なめにしておくと、疲れた胃腸を休ませてあげることができます。
常備菜を作るときの食材の組み合わせのコツ

常備菜とひとことでいっても、いくつかの役割に分かれます。
主菜の代わりとなる常備菜
肉や魚などたんぱく質を使うと、おかずを減らしたいときにメインの代わりになります。
肉
牛・豚・鶏どれでも常備菜に適しています。ひき肉はそのまますぐに使えるので、使いやすいです。
魚
缶詰を使うと下準備もなく、調理の手間も省け、作りやすいです。魚を食べる機会が少ない方は、常備菜で用意しておくと、食べやすくなります。
卵
卵も使えますが傷みやすいので、しっかり加熱して調理します。加熱したものでも、早めに食べきりましょう。
彩りをよくするための常備菜
赤・黄・緑の野菜を使うと、食卓の彩りがよくなります。
赤
パプリカ、ニンジン、トマト
黄
パプリカ、カボチャ、さつまいも
緑
ブロッコリー、ピーマン、いんげん、小松菜
そのほか、紫ではなすや紫キャベツ、白は大根やもやし、茶はごぼう、しいたけなどを組み合わせることで、さらに彩りの良い食卓へと変わります。カラフルな野菜には抗酸化作用があるので、健康や美容にも役立ちます。
箸休めとしての常備菜
酢や柑橘類を使った常備菜です。酢や柑橘類を使うことで、酸味で食欲が増します。またさっぱりとしているので、箸休めにもなります。
お弁当用の常備菜
毎日のお弁当を作るとき、全部おかずを作るのは大変です。例えば、ひじきの煮物や切り干し大根など、お弁当用の小さなカップに1つずつ詰め、冷凍保存をしておくと、朝それを詰めるだけで良いので、時短にもなります。
常備菜の保存方法

食中毒の菌で、食べ物の見た目やにおいなどは変わりません。なるべく早めに食べるようにします。常備菜を取り分ける際は、清潔なお箸やスプーンで取り分けましょう。
また、以下のポイントを知っておいてください。
容器を消毒する
常備菜を詰める前に、瓶やタッパーなど容器は熱湯消毒やアルコール消毒をしておきます。常備菜が出来上がったら、粗熱をとり、きれいな容器に詰めます。
密閉容器に入れる
冷蔵・冷凍に関わらず、常備菜は密閉の容器に入れ、空気に触れないようにすることで、酸化を防ぎ、美味しさを保つことができます。
食べる直前に電子レンジなどで加熱して食べられるよう、耐熱性の容器に入れて保存すると使いやすいです。また、作った日をメモし、冷蔵庫や容器に付箋を貼っておくと、いつ作ったか一目でわかります。
生ものの近くに置かない
冷蔵時は、生ものの近くに置かないようにしましょう。また、なるべく目につきやすく手の届くところにおいて、早めに食べきりましょう。
小分けで冷凍する
冷凍時は、1回に食べきる量ごとに小分けにして保存します。1度解凍したものは、1回で食べきるようにしましょう。残ったからといって、再冷凍してしまうと、味が落ちてしまうだけでなく、食中毒のリスクを高めてしまいます。
常備菜の保存期間
以下はあくまで目安です。
常備菜は冷蔵庫の温度や調理の際の衛生面によって、日持ち期間は異なります。においや味が変わっていたら、食べずに廃棄しましょう。
冷蔵
炒め物や煮物など、加熱したおかずは、4~5日持ちます。
生野菜を使用した常備菜は2~3日が目安です。ただし、酢漬けの場合は1週間ほど日持ちします。
冷凍
密閉できる袋や容器に詰めた際は、2~3週間持ちます。ただし、霜がついてしまうと、味が落ちてしまうこともあるので、早めに食べきるようにしましょう。
常備菜レシピ
ここからは、おすすめの常備菜レシピをご紹介していきます。
鯖缶のふりかけ
鯖缶を使うのでとても簡単です。ふりかけとして作り置きしておくと、チャーハンやおにぎりの具材としても使えます。
材料(4人分)

- 鯖缶 1缶(約160g)
- かぶの葉 2株分(約50g)
作り方
1かぶの葉を5mm幅に切り、キッチンペーパーにのせ、水気を切る。

2鯖缶をフライパンにあけ、身をほぐす。


3かぶの葉を加え、全体を混ぜ合わせる

4できあがり。

ニンジンのたらこ炒め
彩りのいい、食感も楽しい常備菜です。
材料(4人分)

- ニンジン 小1本(約70g)
- たらこ 1/2腹(約15g)
- 醤油 大さじ1
- 酒 大さじ1
手順
1ニンジンは5mm幅の輪切りにしてから、千切りにする。

2フライパンにたらこを入れ、ポロポロになるまで炒める。

3醤油と酒を加え、全体を混ぜ合わせてできあがり。

刻み昆布の煮物
ついつい箸が伸びてしまう常備菜です。
食べすぎに注意!
材料(4人分)

- 刻み昆布(水で戻したもの) 120g
- しらたき 40g
- ニンジン 小1/4本
- いんげん 2本
- めんつゆ 大さじ1と1/2
- てんさい糖 大さじ1
手順
1いんげんを斜めに切る。沸騰したお湯でさっと茹で、ざるにあける。
2しらたきを4cm位の長さに切る。
3ニンジンを千切りにする。
4鍋に刻み昆布、しらたき、ニンジン、めんつゆ、てんさい糖、水1カップを加え、中火で煮る。

5ニンジンが柔らかくなり、味がついたら、火を止める。茹でたいんげんを加え、全体を混ぜ合わせたらできあがり。
