管理栄養士で雑穀ご飯と具沢山みそ汁で腸からきれいにする活動をしている神田由佳です。
私は、2万人の方々の食事アドバイスをしてきました。
健康や美容への興味が高まっており、栄養面を意識される方が増えてきています。
今回は女性に欠かせない「鉄」についてお伝えします。そして鉄が摂れるレシピをご紹介していきます。
目次
鉄とは?

鉄は私たちの体内に3~4g存在しています。主に赤血球内のヘモグロビンの構成要素として酸素の運搬に関わっている、体にとって必要な栄養素です。肝臓や筋肉などにも貯蔵されています。
特に大切なのは成長期や妊娠期で、鉄の需要が増えだし、供給が追いつかないこともあります。そうなると鉄の欠乏によりヘモグロビンの生成が十分に行われず、鉄欠乏性貧血を引き起こすこともあります。
鉄の摂り方

1日にどのくらい必要か、どのような摂り方が効率的かについてみていきましょう。
ヘム鉄と非ヘム鉄
食品中の鉄は、肉や魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜などの植物性食品に含まれる非ヘム鉄に分類されます。
そして鉄は栄養素の中でも1番吸収率が悪く、ヘム鉄は10~20%、非ヘム鉄は1~6%ですので、「どのくらい摂れるか」は単純に含有量だけでは判断できません。
鉄の必要量
厚生労働省による日本人の食事摂取基準2020では、女性は月経の有無により鉄の推奨量が変わります。また妊娠中は非妊娠時の約2倍が必要とされています。
推奨量
男性 | 7.5mg/日 | |
女性 | 月経なし | 6.5mg/日 |
月経あり | 10.5mg/日 | |
妊娠初期 | 月経あり+2.5mg/日 | |
妊娠中期・後期 | 月経あり+9.5mg/日 | |
授乳期 | 月経あり+2.5mg/日 |
<参考>
厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
鉄を多く含む食品(100g当たり)
ヘム鉄 | |
豚レバー | 13mg |
しじみ | 8.3mg |
あさり | 3.8mg |
非ヘム鉄 | |
小松菜 | 2.8mg |
油揚げ | 3.2mg |
ほうれん草 | 2.0mg |
鉄の摂り方のポイント
- 非ヘム鉄はビタミンCとたんぱく質、クエン酸と組み合わせると吸収率が高まります。
- 吸収率が良い組み合わせで毎日摂取し、体に蓄えておくことが大切です。
- 食物繊維は鉄と結合してお通じと一緒に排泄されてしまいますので、食物繊維の過剰摂取は鉄の吸収を妨げます。
- 穀物、ぬかに多く含まれる食物繊維やシュウ酸、インスタント食品や加工品に含まれるリン酸は鉄の吸収を阻害します。
クラムチャウダー

缶詰や冷凍のあさりを使うと、他の具材と煮るだけなので簡単です。
隠し味の味噌にも鉄が含まれているので、美味しく効率的に摂れるレシピです。
材料(2人分)

- あさり(むき身) 90g
- にんじん 1/4本
- 玉ねぎ 中1/4個
- じゃがいも 中1個
- 水 2/3カップ
- 無調整豆乳 1カップ
- 米油 適量
- 白味噌 大さじ1.5
- こしょう 適量
- ドライパセリ 適量
作り方
1にんじん、玉ねぎ、じゃがいもを1~2cm角に切る。

2鍋に米油をひき、1を入れて炒める。

3水を加え、野菜がやわらかくなるまで煮る。
4あさり、無調整豆乳、白味噌、こしょうを加え味を調える。


5スープカップに盛り、ドライパセリを散らす。