管理栄養士で雑穀ご飯と具沢山みそ汁で腸からきれいにする活動をしている神田由佳です。私は、2万人の方々の食事アドバイスをしてきました。
健康や美容への興味が高まっており、栄養面を意識される方が増えてきています。
今回は私たちの体を構成し、機能を調整する「ミネラル」についてお伝えします。そしてミネラルが摂れるレシピをご紹介していきます。
目次
ミネラルとは?
ミネラルとは、人の体を構成する主な4元素(炭素、酸素、水素、窒素)以外の総称で、無機質ともいいます。体重のわずか4%程度です。
しかしビタミンと同様、炭水化物や脂質、たんぱく質がエネルギー源や構成素として働くために欠かせないものです。
ミネラルは体内では作られないため、食品から摂り入れる必要がある栄養素です。 そのため不足すると欠乏症を引き起こすこともありますが、いろいろな食品をバランスよく食べていれば、欠乏症の心配はまずありません。
ミネラルの栄養学的機能
ミネラルの体内における役割は大きく3つに分類されます。
1骨や歯の成分
2体内の水分の調節やpHの維持
3酵素の活性化やホルモンの材料
ミネラルの分類
体に必要と考えられているミネラルは30種類と言われています。そのうち食事から摂り入れる必要があるミネラルは、全部で13種類です。
多量ミネラル
多量ミネラルとは、体内の存在量が多い元素(0.05%以上)で、1日の摂取量が100mg以上になるものをいいます。主にカルシウム、リン、カリウム、硫黄、塩素、ナトリウム、マグネシウムです。
微量ミネラル
体内の存在量が微量の元素を微量ミネラルといいます。主に鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルト、クロムです。
ミネラルの働きと、ミネラルを含む食材
ミネラル | 主な働き | 代表的な食材 |
カルシウム | 骨や歯の形成、神経・筋肉の興奮、血液凝固作用 | チーズ、牛乳、小魚、緑黄色野菜 |
リン | 骨や歯の形成、補酵素の成分 | 加工食品 |
ナトリウム | 細胞外液の浸透圧と量の維持 | 食塩、佃煮、漬物、しょう油 |
カリウム | 細胞外液の浸透圧と量の維持、神経の興奮作用 | 果物、野菜、海藻、ドライフルーツ |
マグネシウム | 骨の形成、筋肉の収縮、酵素の活性化 | 豆類、野菜、果物 |
鉄 | 酸素の運搬 | レバー、凍り豆腐、あさり |
亜鉛 | 酵素の成分 | 魚介類、牛肉、豚肉 |
銅 | 酵素の成分 | 魚介類、ナッツ類、レバー |
マンガン | 酵素の成分 | 全粒穀類、豆類 |
ヨウ素 | 甲状腺ホルモンの成分 | 海藻類 |
セレン | 酵素の成分 | タラコ、カツオ |
クロム | 糖代謝の調節 | 刻み昆布、干しひじき |
モリブデン | 酵素の成分 | 大豆製品 |
ミネラルの必要量
ミネラルは体の構成や機能を整えるために必要な栄養素ではありますが、偏って摂り過ぎると健康被害もあります。そのため日本人の食事摂取基準2020では、各ミネラルの摂取上限を設定しています。
とはいえ、通常の食生活で過剰摂取になることはありません。
ただし、最近ではサプリメントなどのミネラル強化食品の多量摂取も考えられるので、食事摂取基準で耐容上限量を設定されているミネラルもあります。
参照:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020(P313~)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf
厚揚げのチーズはさみ焼きのレシピ
では、効率的にミネラルを摂れるレシピをご紹介していきましょう。
厚揚げはマグネシウムを、スライスチーズはカルシウムを多く含みます。マグネシウムとカルシウムは骨や歯の形成に必要なミネラルで、味噌にも含まれています。
1回に使用する量は少なくても、味噌やチーズを毎日使うことでミネラルが補えます。
材料(2人分)
- 厚揚げ 1枚
- スライスチーズ 1枚
- 味噌 大さじ1
- はちみつ 大さじ2/3
- 万能ねぎ 1本
手順
1厚揚げに熱湯をかけて油抜きをする。
2キッチンペーパーで水分をふき取る。
3はちみつと味噌を混ぜ合わせる。
4厚揚げを半分に切り、スライスチーズをのせる。
54をかさね合わせて斜めに切り、味噌をぬる。
61000wのトースターで5分焼く。(機種により時間やワット数は異なるので、焼き色を見ながら焼いてください)
7焼きあがったら、小口切りにした万能ねぎをのせる。